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二冊読めば元が取れるKindle Unlimited②
月額980円、漫画・本は一冊約4、500円なので
本も読まない自分のために月二冊は読もう、という寸法である。
1.ディエンビエンフー 完全版
1960年代のベトナム戦争を舞台にしたアクション漫画である。
実際の史実等と同じワードが飛び交うので、何故かノンフィクションと錯覚
してしまいそうになるが、もちろんフィクションである。
絵柄が好みだったので、だいぶ前からちょくちょく読み進めていたけれど、
この角川版は、完全版と言いつつ12巻までで未完なので、終盤で突如始まる暗黒武闘大会を後にして、消化不良で終わってしまう。
完結した小学館版も存在するらしいので、また読み直すかもしれない。
チェンソーマンばりに割と良いキャラがバンバン死んでしまうような
ジャンプ漫画の、バトルと恋愛(?)もののような所感であるにも関わらず、
戦争のヘビーさが要所要所で描かれる所が、精神的なダメージを食らわしてくれる。
こういった、可愛らしい絵柄と、それにミスマッチした内容という作風は
何故か惹かれてしまう。道満晴明の漫画とか。
巻末の、作者によるベトナムの生活や、法や食文化などといった豆知識が普通に面白い。
2.キャンタービル屋敷の幽霊
よく、人生に影響を与えた映画だの小説だのという例えがあるが、
自分にとっては、このオスカーワイルドがその一つと言える。
初めて読んだのは、「幸福の王子」という話の入った短編集だった。
十代中頃、だったと思うが、ここで自分の趣味嗜好が決まったといって過言でない体験をした。
他の本では感じたことのない、妙な多幸感が読んでいる最中にあった。
情景的な出だし、格言を含む流れるような文中、トドメを刺すような終わり方といった点が、戯曲家でもある彼の技量なのだろう。影響を受けた作家なり芸能人なりの話は、まれに聞くように思う。
あの頃の多幸感があるのかどうか試してみたのだが、頭が鈍感になったようで、流石にそこまでではなかった。
以前にワイルド全集のような本に手をつけた時もあの感覚はあったので、翻訳者によるものでもない。
それでも、読みざわりの良さは参考になるので、能動的に本読む事がこうして感想文として吐き出せて、良かったのかもしれない。
最後に
絵も文も書けるようになりたい。
最近は、書く事が多少こなれてきたようだが、肝心の絵が描けていない。
絵は、手っ取り早く人に分からせる事ができるので、
いつの時代でも割と有効な手段だと思う。分からせられた試しはない。
来月はお絵かき強化月間にでもしよう。
今見直してみると、書評というより、ただの自分語りになってしまった。
でも書き直す元気は無い。