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軍縮・軍備管理

軍縮は英語のディスアーマメントが訳されたものである。普通はアームズリダクション のこととされ、そちらはより明確に軍備を削減することである。しかし、現実に軍縮と称されるものは必ずしも量的に兵器・兵員の縮小を伴うものばかりでない。実際、軍縮の例として引かれる1922年のワシントン海軍軍備制限条約は保有する軍艦の上限を定めただけであった。

軍備削減にとどまらない軍備の規制をいうために、軍備管理(アームズコントロール)という表現がある。その内容はいたって雑多である。兵器・兵員の量的な縮小・制限について使われるほか、質的なさまざまな措置が含まれる。かつて、毒ガスには、保有は禁止されないが、使用だけが禁止された時代があった。性能の制限ではミサイルの射程が政府間でしばしば議論される。武器・技術・材料の移転の制限には、国際連合、アメリカ合衆国、そして人道NGOが関心を持っている。非武装・軽武装地帯については、朝鮮戦争の休戦ラインが思い浮かぶであろう。軍備の検証には監視・査察・臨検などさまざまな方法があるが、1980年代における米ソの軍縮交渉では「信頼せよ、されど検証せよ」が流行語になった。もちろん、情報の公開・交換を自発的に行うことが最も望ましい。

今回のテーマは、なぜ軍縮や軍備管理が必要であるか論じなさい、である。本題に入る前に、核兵器登場以前の実例を見る。

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