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4つの能力を育てる/昔話「桃太郎」

れんこんnote 079


4つの能力を育てる


人の成長を描いた話として読む

 昔話「桃太郎」は、桃太郎がお婆さんから黍団子(きびだんご)を貰って、途中、イヌ、サル、キジを家来にして、鬼ヶ島へ行き、鬼を退治してお姫様を助け、金銀財宝を手に入れるという物語です。

 この物語は、人の成長を描いた話として読むことができます。

 昔話「桃太郎」には、働き者だったとする話や、乱暴者で親の手伝いをしない怠け者だったとする話があります。
 いずれにせよ、桃太郎は小さいときは、両親に愛を注がれ成長していきます。
 大きくなるに従って、父母から独立、特に、父親に反発するようになり、パートナーを求めるようになります。

 人はみんな似たような道を歩みます。

 鬼は、父親の影。
 乗り越えなければならない壁です。
 鬼が島への旅は、桃太郎の自己実現への旅と言えます。
 桃太郎はその過程で雉と犬と猿に出会います。
 彼らは、人の成長に必要なものを表しています。

 桃太郎を支えるこの3つの力は、親元を離れるまで意識されなかった自分自身の分身としての力であり、このことは自立する人には3つの隠れた能力が潜んでいることを示しています。

 雉とは、上空から鬼が島を探る力(大人社会の欠点やよさを見抜く洞察力)。

 犬とは、激しく鬼に食いついていく力(大人社会にぶつかっていこうとする強い意志)。

 猿とは、鬼の館をよじ登り門を開ける賢さすばやさ(問題の行き詰まりを開く直感的な判断力)を象徴しています。

 この話は鬼という大きな力に対抗するためには、桃太郎という自我も含めて4つの能力が結束してあたらなければならないことを意味しています。

 4つの力とは、桃太郎の「思考力=全体を統率する力」、雉の「洞察力=問題を見抜く力」、犬の「意志力=最後までやり抜く力」、猿の「直感的な判断力=切り抜ける力」です。

 まとめです。

 鬼ヶ島という世間の荒波へ乗り込んでいくには、若いうちに、4つの力「思考力」「洞察力」「意志力」、「直感的な判断力」を身につけると良いようです。


補足

 「桃太郎」の話は、男の子が大人の男になっていく話とも読めます。

 男子は女の子に恋するようになると、親のことなんてまったく忘れます。
 しかし、父親はまだ強くて、父親に言われるとなかなか口答えもできなくて悔しい思いをする男子も多いようです。

 ですから、早く親元を出たいと思うのです。
 私も家を出て遠くの大学へ行きました。
 桃太郎が鬼ヶ島へ行ったのも、親元を離れたかったからと読むこともできます。

 男子には、女性と一緒にいるよりも男友達と一緒に戦っている方が楽しくてたまらない時期があります。
 女の子にも興味があるけれど、それ以上に男友達と一緒にスポーツしたり、城づくりに夢中になっているときの方が生きてるって実感できる時代が、中高時代のような気がします。

 中高時代に女の子と一緒にいてもすることがないし、どうしたらいいかわからなくて困るだけです。
 ……これは私の実感で、一般的かどうかはわかりませんが。


 大学生になると、結婚しようって考えるようになって、女性に夢中になりました。

 ということは、鬼退治に鬼ヶ島に行った桃太郎は高校生くらいと考えられます。
 お姫様を助けて、少し色気が出てきた頃が大学生くらいで、お姫様と結婚したのが社会人になった頃と解釈してみました。

 桃太郎の「思考力=全体を統率する力」、犬の「意志力=最後までやり抜く力」、猿の「直感的な判断力=切り抜ける力」、雉の「洞察力=問題を見抜く力」を身につけるのが、高校生の頃からだろうと考えました。


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れんこん/奥井
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