「わかる」と「わからない」

れんこんnote 110

「わかる」と「わからない」

妻と出会い
好きになり
５０年近くになります

５０年一緒に過ごしてきて
「わかる」ようになったところがあります
「わからない」ままのところもあります

「わかる」ようになったところは
妻の心には大きな傷があることです
やりたいことをことごとく父親に止められてきました
キャリアウーマンとして生きることに徹しきれずに
子育ての家庭生活を優先しました

ところで
「わかる」とは
それによって「自分が変わる」こと
なのだそうです

私は
妻の心に傷があることを
本当に「わかる」ことができたでしょうか

妻に詫びることはできません
詫びると妻のこれまでの人生を否定することになるからです
「わかっているよ」と伝えることもできません
妻の心の傷に触れることになるからです

妻が前を向いて
今を楽しく生きることができるように
一緒に楽しく暮らすことを心がけています
それが
私にできることです
私が変わったところです

妻の心の奥底にあるものは
「わからない」ままです

「わからない」から
妻はいつまでたっても
私にとって
小悪魔で
天使です

人は「わからない」ものです
わかり合えないところが必ずあります
自分のことだって「わからない」ことばかりです

わかり合えない人と
「顔」を合わせて語り合うと
「わからない」まま
関係を続けていくことができるそうです

「わからない」から
妻は魅力的で
いつまでたってもかわいい女性です

そう思いながら
人生を送っていきます