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新しい味のあられはいかがですか? 東生野中学校の1年生が考えます!(IKUNO×ものづくり×ICT 次世代の職業体験プログラム)【前編です】

みなさんこんにちは!
今回ご紹介する「次世代の職業体験プログラム」は、
中学生が、「新しい味のあられ」を考え、商品ポスターも制作し、それが実際にお店で販売されるお話です。


この貴重な体験をしたのは、東生野中学校の1年生です。
授業の企画テーマは「誰かにおすすめしたい新しい味のあられを考えよう!」
講師となってご支援いただくのは「髙橋製菓株式会社」さんです。

(昨年の東生野中学校1年生は 居酒屋さんのメニューを考えました。詳しくはこちらからどうぞ!)
東生野中学校の1年生が提案したメニューが居酒屋「てつたろう」で期間限定「世界の料理フェア」で採用!【次世代の職業体験・IKUNO未来教育ネットワーク】|大阪市生野区役所教育チーム|「IKUNO未来教育ネットワーク」 (note.com)

髙橋製菓さんは「仁の蔵」ブランドで全国に流通されている「あられメーカー」です。
1957年に創業され、この生野区で長い歴史を積み重ねてこられました。
材料にこだわり、その味と形には今も妥協がありません。
自社のあられへのこだわりが、創作あられのヒット作も生んできました。
その熱い想いも含めて生徒へ伝えるべく、プログラムは始まりました。

東生野中学校の1年生は、まず髙橋製菓さんの講義を受けました!
「あられ」について、いろんな知識を教わり勉強し、そしてみんなで考えます。

さあ、どんなふうに「新しい味のあられ」は企画されるのか。
一緒にみていこうね!

(その1:第1回授業 6月14日「企業講義」)

「誰かにおすすめしたい新しい味のあられを考えよう!」
1年生のみんなは、講堂で
講師である「髙橋製菓株式会社」髙橋社長のお話を受講しました。

(集中です!)

厳選されたお米や、こだわりの水、タレを使うことによって
「仁の蔵」ブランドのあられは作られています。

生徒にいくつか質問されています。

「あられ」や「おかき」と「せんべい」の違い わかりますか?
ちょっと難しいです!
そうですか。材料の「お米」が違うんですね。
知りませんでした!

(質問あります!)

続いて、あられの、色や、味、形について勉強し、
製造の流れを写真で確認しました。

<イラストでもご紹介しましょう!>

(髙橋製菓HPより:あられが出来るまで)

原料はもち米で、蒸してから餅つきをするんですね!
2日間冷蔵し冷やして固めたお餅をスライスしてから、型抜きします。
型抜きする様々な抜き型も初めて見ました!

そして、商品の販売価格がどうやって決まっているのかもお聞きしました。
例えば、工場を動かす費用や人件費、運搬する費用も考える必要があります。
お店に商品が並ぶまでに色んな準備がある事を知りました。
直営店と、例えばスーパーなどで販売する場合も、
メーカーの利益は違うようです。
様々な販売形態によって、“儲け”も変わっていくんですね。
継続的に利益を出し経営していくのは、本当に大変だ!

髙橋社長から、かなり具体的なお話を聞けました。
勉強になったかな⁉

(その2:第2回授業 「アイデアシートを記入します」)

~続いて、各クラスは教室へ戻りました。
先ほど講堂で勉強した講義内容を思い出しながら、
さあ、ここから一人ひとり、アイデアシートを記入します。
髙橋社長にもいろいろ質問しました。

(これってどうでしょう?)

一番上の項目「好きなお菓子、好きなもの、好きな事 いっぱい書こう!」
から始まりました。
「誰に食べて欲しいか」や「他のお店で見た印象に残るお菓子」も記入します。
だんだん、自分の「新しい味のあられ」についてイメージ出来てきたかな?
ワタシは普段、よく食べてるあられやおかきしか頭に浮かびません!

みんなは何を書いたんだろう?

(その3:第3回授業 6月19日「企画提案書の作成」)

前回、アイデアシートを記入してから、週が明けました。
きょうは各グループに分かれ、
「新しい味のあられ」をみんなで考え、
1枚の「企画提案書」へ、アイデアをまとめていきます。
みんなの思いを一つの案に絞り、抜き型や色も具体的に記入し企画書にします。
これは、なかなか大変です。いろんな意見が出ます!

(ですよね!)

各クラスに6グループ。 
3クラスで計18グループが企画の完成を目指し、
「新しいあられ」について話し合います。
自分の書いたアイデアシートも見ながら、みんなで意見交換です。
先生や、きょうも来ていただいた髙橋社長に、
いろいろお聞きします。

(なるほど そうか!)

ユニークなグループ名と商品名も決まってきました!
「とんとんなまなま」の「とろゆず」
「らんらんる~」の「はちみつとキウイを花水木に」
「カニカニーズ」の「カロリーマシマシ ガーリックマヨ」
期待できそうです!

イメージイラストも描きます。
誰が描くかも、また話し合いです。
着色をすると、気持ちが入ります!
なんか美味しそうです。

各グループは、髙橋社長から企画案に具体的なアドバイスをもらい、
またみんなで考えて、話し合って
企画をブラッシュアップ(第4回授業)していきました。

そして、ついに18案すべての企画提案書が完成しました!

(ここで夏休み 入りました!)

   ~夏休みが終わるころ、
    髙橋製菓さんに、いろんな視点で検討いただいた結果、
    ついに、商品化候補の作品が決まりました!
    厳しい審査を、クリアしたのは、
    どの作品でしょう?

(その4:第5回授業 9月4日「商品化採用案 発表会」)

 きょうは、いよいよ審査結果発表と講評を、髙橋製菓さんから直接お聞きします。
 みんな講堂に集合しました。
 まず「優秀賞」が各クラスから選出されました。
 梅めんたいこ味で、“お茶づけに特化したあられ”も受賞です。
 これは食べてみたいですね! 

(おめでとう!)
(1組 優秀賞)
(2組 優秀賞)
(3組 優秀賞)

「アイデア賞」と「企画賞」も続きます。
 アイスプーンという商品は、アイスクリームのスプーンにもなる抹茶味のあられです。
本当に食べてみたいです!

(アイデア賞 受賞!)
(アイデア賞)
(企画賞)

さあいよいよ、ついに商品化される作品の発表です!

(商品化賞 やりました!)

1年3組 グループ名: おいしすぎて きびしいって
   商品名:「焼肉もどき」 

(商品化賞 )

                       

髙橋社長から企画の採用理由の説明がありました。
「商品の絵がすごく分かりやすく、意図が伝わりました。何を食べて欲しいか、何を作りたいか目標がはっきりしていて明確。味や形のイメージもしっかり持っている作品です。」

そして、最後に髙橋社長から全18案に対して各作品ごとに講評をいただきました。厳しく、そしてあたたかいコメントです。

この商品化が決まった作品「焼肉もどき」は、
年末の髙橋製菓「仁の蔵 」即売会で、
実際に販売されるんですね。

早く食べた~い 本当に楽しみです!

             
  ~ここで前編終了です。後編に続く~

さあ、みなさんいかがでしたか。
中学生が、新しいあられの商品開発に向けて学んでいくお話でした。
もちろん、これは長い歴史に培われた経験と対応力を備えた髙橋製菓さんから、物心両面のご支援があってこそです。

( 皆でおいしいものを作ろうという「覚悟」が必要なんだと思います。
「商品」はお客様を楽しませる。「商品」は「人」が作る。)
髙橋製菓株式会社 HP会社情報より

“商売をすることの意味 “ みんな、すこしだけ何か気づいたかな?

次回、「実際の販売結果とプログラム振り返り」で、
またお会いしましょう!