『和階堂真の事件簿 TRILOGY DELUXE』プレイ感想・レビュー
「1時間でクリアできる推理アドベンチャー」をコンセプトに開発されたミステリーアドベンチャー。
今回はsteam版でシリーズ4作全てプレイしたので、早速プレイ感想いかせていただきます!
レビューするひと
おにぎり専門店が増えてきてハッピー。最近お気に入りのお店ができた。
■ゲーム基本情報
[タイトル]和階堂真の事件簿 TRILOGY DELUXE
[ジャンル]推理アドベンチャー
[ハード]steam、Nintendo Switch
[開発]墓場文庫
[販売]株式会社room6
[発売日]2023.10.18
[IARC]12+
■ストーリー・世界観
【エピソード1 処刑人の楔】
舞台は1980年代の日本。首なし連続殺人事件を捜査していた和階堂は、事件の裏にはとあるカルト宗教との関わりが隠されていることに気がつくのだった。
【エピソード2 隠し神の森】
人里離れた集落で起きた神隠し事件。過去にも事件があった森の中、発見された奇妙な死体をきっかけに、集落を支配する一族の秘密が暴かれていく。
【エピソード3 影法師の足】
とある事件の調査中、何者かに襲われ気を失った和階堂。目覚めたときには傍らに死体が転がり、更には血濡れのナイフを握っていた。
容疑者として追われる身となった和階堂は、自らの冤罪を晴らすために事件の調査を続行する。
【エピソード4 指切館の殺人】
休暇で訪れていたペンションが嵐で孤立してしまった和階堂。
幽霊が出ると噂のペンションで、怪異が訪問者たちを襲う。事件は本当に幽霊の仕業なのか? 幽霊でないとしたら一体誰が、何のためにこんなことを?
■さっくりレビュー
5点満点で4項目、20点満点のさっくりレビュー。
レビュー[総合点:15点]
クリアタイム
4.6時間
設定・ストーリー[4点]
4作全てお手本のようなTHE・ミステリー。
ちゃんとプレイの過程で推測できるオチにカチっと帰結するので全くストレスが無い。
というのがシナリオとしてはいいところなのだけど、では推理アドベンチャーというジャンルのゲームのシナリオとしてどうかという観点からすると、癖もトゲも無いので歯応えみたいなものは無い。
ただそもそものコンセプトからして「1時間でクリアできる推理アドベンチャー」なので、これぞ設計通り。
一応それぞれ独立してはいるけど、リリース順通りにクリアするのがおすすめ。
システム・操作感[3点]
基本的に一本道なので自由度は低い。
探索をして全ての情報を拾ったら推理、を繰り返すので率直にカチカチゲーではある。眠たくないときにやった方がいい。
仮に詰まったとしてもほぼ答えのヒントをくれるし、そもそもが親切設計なので、どの情報を使って誰と話せばいいかとか、どの情報は既に収集済みかとかを明確に示してくれる。
実績も一通りクリアすれば回収できるし分岐も無いのでやり込み要素はなし。
即ゲームオーバーということも無いので気楽にプレイして大丈夫。
とにかく操作的に難しいことは何もないので、ちょっとなんかしたいなーというときにサクッと遊べてよかった。
ただ操作感で不満点がいくつか。
まず探索で調べられるオブジェクトに対しての対応範囲が狭いこと。
これを調べればいいのは分かってるんだ!ここをクリックさせてくれぇ!みたいな。
あと探索時のメモにセットの手順が若干めんどくさい。
一度会話をして、得た情報をメモにセットして、再度会話をして、を繰り返すのがちょっとだるい。
ついでに既読情報をスキップできないのも、カチカチしてる内に誤操作してしまうことが間々ある分ちょっと面倒だったかも。
あと推理パートで根拠となる証拠を選択する必要があるのだけど、内容的に重複している証拠があったときにどれを選べばいいのか迷う場面があった。
ストレスというほどではないけど、外したときなんかちょっとムッとした。
グラフィック[4点]
基本モノクロ×灰色がかった青緑色でまとまった色遣いのドット絵で、レトロゲーのような雰囲気。
血の表現や大事なところなどで鮮やかに赤を使っていて、非常に映えるのがとってもクール。
意外とグロいシーンもあるけど、まぁドット絵だからで許されてる感。反対に言うと、赤が鮮やかすぎてドット絵でも凄惨な事件現場だと分かるともいえる。
どうしてもシンプルな表現になるので、よくここまで登場人物を描き分けたなと思う。それでもちょっと登場人物が多くて厳しいシナリオもあったので、人によっては人間関係の把握で苦しみそう。
サウンド・BGM[4点]
キャラクターボイスがない分なのか、珍しくちゃんとBGMを聴いていた気がする。
ちょっとレトロで大人っぽい雰囲気のかっこいい曲が流れていて、読書の後ろに流したい感じなのでめっちゃマッチしてる。
キラーチューンがある訳ではないけど、欲しい曲が流れてくれるので気持ち良い。
良かった点
コンセプト通りのサクッと楽しめる推理アドベンチャー。
あくまで謎解きがメインのゲームではないことをちゃんと分かってプレイすれば求めた通りのものが遊べるはず。
悪かった点
操作性的にスピード感は無いので、ゆったり遊ぶ余裕が無い時やちょっとせっかちな人はストレスを感じやすいかもしれない。
その他
いわゆるフーダニットではなくて、どちらかというとホワイダニット、あるいはハウダニットを楽しみたい方向け。