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幻想的な建築美カサバトリョ【バルセロナ】


1.概要

カサ・バトリョは、スペイン・バルセロナにあるアントニ・ガウディが設計した建築物です。1904年から1906年にかけて改築され、ガウディの独創的なデザインが特徴です。外観はカラフルなモザイクタイルと波打つような形状が目を引き、屋根はドラゴンの背中を模しており、カタルーニャの伝説を象徴しています。内部も自然光を巧みに取り入れた独特のデザインが施されており、ユネスコの世界遺産にも登録されています。バルセロナを訪れる観光客に人気のスポットです。

2.歴史的背景

カサ・バトリョは、バルセロナの裕福な実業家ジョセップ・バトリョ・イ・カザノヴァスの依頼で1904年から1906年にかけて改築されました。元々は1887年に建てられたありふれた建物でしたが、バトリョはその平凡さを嫌い、ガウディに全面的な改築を依頼しました。ガウディは、独自の創造力を発揮し、建物をまったく新しい次元へと変貌させました。

3.建築的特徴

カサ・バトリョの外観は、まるで夢の世界から現実に現れたかのようです。色鮮やかなモザイクタイル(トレンカディス)で装飾されたファサードは、海を象徴しており、波や魚の鱗を連想させます。曲線を多用したデザインと柔らかな色彩は、ガウディの自然主義的なアプローチを強く反映しています。
また、建物のバルコニーは骸骨のような形状をしており、これが「骨の家」という異名を持つ理由の一つです。屋上にはドラゴンの背中を模した形状の屋根があり、これはカタルーニャの伝説に登場するドラゴンを象徴しています。このように、カサ・バトリョのデザインは、自然や神話からインスピレーションを得た要素が随所に散りばめられています。
内部もまた、ガウディの独創性に満ちています。中央階段や天井の渦巻き模様、自然光を巧みに取り入れた空間設計など、すべてが一貫して有機的なデザインに基づいています。特に、中央に配置された吹き抜け部分からは、光が階下へと優しく降り注ぎ、建物全体に明るさと広がりをもたらしています。

4.観光スポットとしてのカサ・バトリョ

カサ・バトリョは、ユネスコの世界遺産に登録されており、バルセロナを訪れる観光客にとって外せないスポットです。館内では、ガウディのデザインや当時のインテリアを体感できるだけでなく、最新の技術を駆使したインタラクティブな展示も楽しめます。特に、AR(拡張現実)技術を用いたツアーは、訪れる人々にガウディの創造の過程やその背景をより深く理解させるものです。
また、夜間にはライトアップされたカサ・バトリョが幻想的な雰囲気を醸し出し、昼間とは異なる表情を見せます。この時期限定の特別なイベントやコンサートも開催されることがあり、文化的な体験を提供しています。

5.アクセス方法
➀公共交通機関を利用する場合
地下鉄(メトロ)
バルセロナの地下鉄「L2(紫線)」「L3(緑線)」「L4(黄色線)」のいずれかを利用し、「Passeig de Gràcia(パセジ・デ・グラシア)」駅で下車してください。駅から徒歩約1~2分でカサ・バトリョに到着します
バス
いくつかのバス路線がカサ・バトリョ周辺を通っています。特に「H10」「V15」「7」「22」「24」番のバスが便利で、いずれも建物の近くに停まります。
RENFE(近郊列車)
近郊列車も「Passeig de Gràcia」駅に停車します。ここから地下鉄と同様、徒歩数分でカサ・バトリョにアクセスできます。

➁空港からのアクセス
空港バス(Aerobús)
バルセロナ・エル・プラット空港からカタルーニャ広場(Plaça de Catalunya)までAerobúsを利用し、そこから徒歩約10分です。もしくは、カタルーニャ広場から地下鉄L3線で「Passeig de Gràcia」駅に移動し、徒歩ですぐに到着します。

➂徒歩
カタルーニャ広場から
カサ・バトリョはバルセロナの中心地であるカタルーニャ広場から徒歩約10分の距離にあります。パセジ・デ・グラシア通りを北に歩いていくと、右手にカサ・バトリョが見えてきます。

6.まとめ

カサ・バトリョは、単なる建築物ではなく、アートの一部であり、ガウディの想像力と技術力の結晶です。建物全体に流れる自然への賛美と、カタルーニャの文化を象徴する要素が、訪れる人々を魅了し続けています。バルセロナを訪れる際には、ぜひカサ・バトリョを訪れ、その美しさと独創性を直接感じ取ってください。

7.写真

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