まったく発言しようとしない小池都知事。二元代表制とは?
二元代表制とは、住民の代表である首長と議会議員の両方を有権者が直接選挙で選ぶ制度です。二元代表制では、議員は法律や予算などを審議・決定する権限をもつが、その執行は行政の長が責任をもつため、立法権と行政権の分離を徹底できる利点があります。日本国憲法93条で、地方自治体の首長と地方議員を住民が直接選挙で選ぶ二元代表制をとるよう定めており、すべての地方自治体は二元代表制です。一方、国政では直接選挙で選んだ国会議員で構成される議会が首相を指名し、その首相が内閣を組織する「議院内閣制」をとなっています。
つまり、二元代表制を採用しているからには、お互い住民の代表である首長と議会議員が議論することが基本です。
昨日、東京都議会で令和4年度各会計決算特別委員会の全局質疑がありましたが、再三小池百合子知事に対して質問しても、直接語りかけても、無視。
立ち上がって答弁することはおろか、うなづくことすらしません。
答えにくい質問でも(簡単な質問しかしませんでしたが)、答えるのが民意を反映してその場に立つ首長の仕事です。
もはや20年も前ですが、江戸川区議会で議員をしているときに当時の区長はすべての質問に答えていました。教育委員会は独立組織なので、教育長が答弁していました。これが当たり前の姿です。
議院内閣制の国会でも、議員と首相がきちんと議論をしています。
都議会で議論もしないまま、多数派が賛成することにより「まか不思議な政策」が実施され、都民の税金が無駄に使われていきます。
たとえば、都知事の思いつきのように、突如本年1月4日発表した「018サポート」は、約1300億円の予算をつけ、制度設計も何も決めないまま、予算に組み込まれました。異次元の少子化対策と言いながら、後に子育て支援策となり、毎月5,000円と言いながら、令和6年1月に一括支給。しかもまだ過ぎていない2月3月分も合わせて先に支給する前代未聞のやり方。
中学校英語スピーキングテストも同じように、中学校で勉強していないタブレット端末でのスピーキングを無理やり都立高校入試に活用し、その後どう高校での英語に活用されたかもわからないまま、民間業者に委託予算が流れていきます。英語は社会で必要な場面もあるかもしれませんが、他の教科から突出して点数を配点する必要がありますか?
また、東京都の理事者(局)が質問を止めようと必死です。「これは答えられません」「この質問はしないほうがよいです」「データがないです」。
答えられないなら、「答えられない」、わからないなら「わからない」と答えるのが当たり前。それが議会。二元代表制。