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【高校受験の小論文】作文等の出題について(公立・私立・一般・推薦)

今回は高校受験と小論文(作文)の関係について見ていきます。

高校受験でも、以前に比べて文章を書く力が重視されてきています。以下では、具体的に必要となる入試形式や、試験の内容について解説します。

【「小論文と○○」について】
小論文…それは、英語や数学と比べて勉強の方法も分かりづらく、勉強の成果が見えづらく、そして「日本語の作文だから何とかなる!」と思い込み、後回しになりがちな科目です。
しかし、今や進学、資格取得、就職など、様々な場面で小論文が課せられるようになってきています。それぞれ、その試験の中での小論文の位置づけや難度、重要度がどうなのかを知り、必要に応じて早めに小論文の勉強を始めていただけるよう、毎回「小論文と○○」というタイトルで記事を書いて行きます。



1. 一般入試での小論文・作文の出題


1.1 出題頻度


①公立高校: 一般的に、小論文や作文が出題されることは少ない。(150~300字程度の自由記述も作文として考えれば出題は多いとも言える。)多くの一般入試では、5教科(国語、数学、英語、理科、社会)の筆記試験が中心。ただし、一部の学校(特に総合学科や国際科、特色選抜などの特殊なコース)では、小論文や作文が追加されることがある。

②私立高校: 一般入試では、公立校同様基本的には筆記試験(教科試験)が中心。学校によっては作文を求められることもある。特に教育方針に合った生徒を選抜するため、小論文や作文が課される場合があるので、志望校の入試要項を確認することが重要。


1.2 配点


小論文や作文が出題される場合、配点は試験全体の一部であることが多い。具体的には、全体の10%~20%程度の配点が多いは、学校やコースによって差異あり。 例えば、学力試験の成績が合格基準に達している場合、小論文での評価が合否を左右することもある。


1.3 難度と字数


①難度: 小論文や作文の難易度は比較的基本的なレベルが多い。自分の意見を述べたり、テーマに基づいた短い考察を書く形式が一般的。

②字数: 出題される小論文や作文の字数は300~600字程度が一般的。長文ではなく、比較的短い文章であるため、文章構成力と要点を押さえた表現が求められる。


1.4 出題テーマ

小論文や作文では、身近なテーマが多く出題されます。
例1)学校生活での経験
例2)自己紹介や将来の夢
例3)社会問題や時事問題についての意見
例4)友達や家族に対する思い


2. 推薦入試・その他の入試での小論文・作文


2.1 出題頻度


①推薦入試:小論文や作文の出題が非常に高い確率で行われる。学力試験に加えて、面接や作文・小論文が評価の対象となり、志望理由や自己表現の力が重視される。

②特色選抜や総合学科、特定の専門学科(国際科、理数科、福祉科など)でも、小論文が頻繁に課される。

一芸入試や特別入試などの特殊な入試:活動内容や志望理由を説明する作文や小論文が出題されることがある。


2.2 配点


推薦入試や特色選抜:小論文や作文の配点は非常に重要。学力試験の成績だけでなく、小論文や作文が合否の鍵になる場合もある。小論文や作文は、試験全体の20%~50%の配点を占めることもある。 特に自己推薦や活動実績推薦などの場合、学力以外の評価が重視されるため、小論文や作文の内容が大きく影響する。


2.3 難度と字数


難度: 推薦入試では、受験生の自己分析や将来の展望を問うものが多い。テーマは抽象的なものが出されることもあるが、中学で学んだ知識をもとに自分の意見を述べるものが多く、深い学術的な知識が問われることは少なく、難度は高くない。

字数: 600~800字程度であることが多く、前述した一般入試の作文よりもやや長い。適切な段落構成や論理展開を意識することが求められる。


2.4 出題テーマ

推薦入試や特色選抜での小論文・作文のテーマは、次のような内容が多く出題される。
①自分の将来の夢や目標
②志望校で学びたいこととその理由
③自己PR(自分の強み、活動の実績など)
④社会問題に対する考え
⑤学校の教育理念に関連したテーマ


3. 小論文・作文対策のポイント

テーマの深い理解: 小論文や作文のテーマは、単純に回答するだけでなく、深い理解と自分なりの解釈が求められる。そのため、テーマに関連する知識や社会問題についての基礎的な知識を持っておく必要がある。

論理的な構成: 文章を書く際に、導入(序論)、本論、結論の3つを意識し、論理的な構成にする。特に結論部分で、自分の考えを明確に示すことが大切。 時間内に書ける練習: 試験当日は限られた時間内で書かなければなりません。字数や内容を意識して、時間内に仕上げる練習をしておきましょう。

書き方の基本を守る: 語彙の適切な使い方、誤字脱字のない文章を心がけること。読みやすく、要点を抑えた文章を書くことが重要。


4.まとめ


高校入試における小論文や作文は、ただの知識を問うものではなく、自分の考えを明確に伝える力や論理的に書く力が求められるため、事前の練習が重要となる。
一般入試:公立高校では出題頻度は低いが、私立高校や特定の学科では出題されることがある。字数は400~600字程度、配点は全体の10~20%程度であることが多い。
推薦入試や特色選抜:重要な役割を果たし、志望理由や自己PRを含めた内容が問われる。字数は600~800字程度で、配点も試験全体の20~50%を占める場合がある。


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