子供の暗記学習に効く!7回読み勉強法
今回は子供の暗記学習に効く!7回読み勉強法というテーマで解説をします。
この話を聞くことで、子供の暗記科目の正しい勉強法がわかるのでぜひ最後まで聞いて下さい。
さて、世間的には「子供の脳は柔軟で何でもすぐに暗記してしまう」「大人は子供に神経衰弱で勝てない」といったように「子供は暗記に強い」というイメージがありますよね。
しかし、自分が毎日、子供に勉強を教えていて感じるのは「確かに大人より記憶しやすいが、基本的に大人に有効な勉強法とほとんど違いはない」ということです。
子供といえども、新しい英単語の暗記をする時は1発で覚えられるわけではありません。2回、3回、5回目でようやくしっかり覚えるということもよくあります。子供だからといって、スーパーマンでもなんでもなく、大人と同じ人間であり、同じ脳機能を持っているんですね。誰がやっても回数を重ねるたびに暗記科目が知識として定着しやすい、というのは間違いないでしょう。
筆者は子供に勉強を教える際、特に暗記科目については「7回読み勉強法」と呼ばれるスピーディーに反復回数を増やすやり方で身に着けさせています。稚拙な自慢をするつもりはなく、上には上がいるので自慢になるとも考えていませんが、この勉強法で過去記事のような実績があります。
今回、子供の暗記科目について有効な7回読み勉強法について解説をします。
1章 子供の英語学習で使える!最強の7回読み勉強法とは?
ではこの章から最強の破壊力を持つ「7回読み勉強法」について、具体的に解説していきます。
やり方はシンプル。文字通り「繰り返し7回読む」ということです。「えー?でも自分本当に頭が悪くて読んでも内容すぐ忘れる!」とか「何度も反復リーディングするけど、せっかく読んでも内容忘れてしまって自己嫌悪に陥ってます」という声が聞こえてきます。
しかし、勉強しても覚えられないと言っている人のほとんどは7回どころか、3回、いや2回すら繰り返し読んでおらず、たった1回読んで勉強した気になってしまうのです。
人間の脳は何度も繰り返しインプットされる情報を重要だと認識して長期記憶に保管するという特性があります。これは老若男女問わず、すべての人間が持っている脳機能です。そのため、シンプルに繰り返しインプット回数を増やすことで無理なく、自然に記憶できるという話です。
この繰り返し同じ内容を反復でインプットする勉強法の良いところは、気合とか根性に関係なく、誰でもストレスなく簡単に暗記できる点にあります。なんせ読めば読むほど、ドンドン知識が積み上がっていってより早く、より深く、成長を感じながら勉強できます。
とはいえ、7回読みといっても頭空っぽで同じペースで同じように読んではいけません。ちゃんと技術的に読む必要があります。具体的には2章で解説をしましょう。
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2章 7回読み勉強法の具体的なやり方
さて、2章ではどうやってこの7回読み勉強法をすればいいか?について解説をしていきましょう。
1回目:絵を見る感覚で通読(所要時間 26分)
さて、1回目は通読です。通読、といってもスピーディーに頑張って読む!とは違って、教科書の見出しやイラストを中心に拾いながら、全体的にさらっと眺めていく感覚です。
イメージ、サーチライトを当てながら読む感じ。サーチライトはスパイ映画とかでよくある、光に当たるとビービー警報が鳴って「敵機発見!直ちに捕えよ!」みたいに大騒ぎになるあれです。教科書にサーチライトを当ててページをめくっていきます。
この段階ではとにかくスピード重視。内容を全部頭に入れよう!などと欲張ってはいけません。理解度はほぼゼロだけど、どこに何があるか?がぼんやりわかる、これでOKです。
「あ!この章は結構面白そう!」とか「うわ、なんかちょっとつまらなさそう」「色が鮮やかできれいなページだ」とかそういう感情が動く印象を残す感覚で良いのです。
ちなみに山口さんによると、370ページの本の場合は所要時間26分間、1ページ4秒のペースだといいます。
2回目:1回目と同じ通読(所要時間 26分)
1回全体を通読したら、次は2回目に入りましょう。読み方は基本的に1回目とほぼ同じでサーチライトを当てていきます。
でも、2回目なので、1回目より拾える情報は増えて、細かい部分にも目に留まるようになります。
注意点として、いつの間にかじっくり読みこんで何時間もかかる、みたいにならないよう時間を測って一定のリズムでページを読むことが大事です。所要時間は1回目と同じ26分。
3回目:サーチライトからレーザービームへ(所要時間 1時間)
3回目は変化しましょう。ずばり、サーチライトからレーザービームに変えます。
サーチライトは光の幅がすごく広いので、視点移動の回数は少なかったのですが、レーザービームは光の幅が狭くなります。一言一句読むわけではないですが、それでもサーチライトより狭いです。
サーチライトでは見開きページの見出しやイラスト写真を中心にパッパと視点移動していたのに対して、レーザービームはジグザグ移動になって視点移動の回数が増えます。
なので、3回目は1-2回目と比べて読むのにかかる時間が2倍になります。少し時間をかけて1周60分かけて読みましょう。でも、3回目読み終えた時点でも、相手から内容を聞かれてもまだ答えられません。
「なんとなくページの中盤くらいに、中世のことが書いてあったな」このくらいのイメージ。人によっては、「2回読んだら飽きてしまい、3回読むのが苦痛」という人もいますが、「理解しよう、記憶しよう」と気負うとそうなります。この段階ではもっと気楽に読むのです。
4回目:黙読リーディングへ移行(所要時間 2時間2分)
4回目からはサーチライトやレーザービームを消して読む段階に移ります。3回読みまでに作った情報の下地をベースに、黙読です。
時間は3回目の倍で2時間2分かけて読みましょう。普通の人が読書するというと、この4回目の読み方を第一発目から読み始めるイメージです。でも、3回すでに知識の下地が出ている状態で読むので、初見読みに比べて4回目は圧倒的に読みやすく感じます。
活字の方からバンバン脳みそに情報が飛び込んできて、理解しよう!覚えよう!と気合を入れなくてもすっと頭に入っていく感覚です。「分かる!分かる!」という感じで読みますが、理解度はまだ2割程度です。
5回目:理解度が2割から8割に急上昇(所要時間 1時間58分)
5回目は4回目と同じように読みます。普通の人が同じ本を2回読むのと同じですね。
ですが、この時点ですでに4回読んでいるので、かなり内容が頭に入っている状態で読むので、理解度は4回目の2割から8割に急上昇するイメージです。4回目と5回目の違いは、次の内容を予想できるようになること。
「次はto不定詞の話が書いてあって、確か動詞は原形という説明のはず。…お、やっぱそうだよね!」みたいな感じで、全体の物語や流れが頭に入ってるので展開が読めるようになります。頭の中に全体的な地図が出てくるので理解はスムーズになるのです。しかし、再現はできない。読んで分かるけど、問題は解けない段階です。
6回目:理解度が10割になる(所要時間 2時間22分)
6回目も普通に読みます。5回目で8割だった理解度を残りの6、7回読みで10割になります。ついに理解度は完成し、この段階では問題を出されてもちゃんと回答できるレベルになります。所要時間は2時間22分。
7回目:ついに完成!(所要時間 2時間18分)
7回目で完成。理解度10割はさらに強固になり、問題も解けます。6回目との違いは、ページ単位で要約ができることです。
文章を読み始めると「このページは全体的にこうした事が書いてあって、細目にこれが書いてあって」と全体を要約した地図が脳内にあって、読みながらその答え合わせをしながら読むし、間違いが荒れば修正するという感じです。
以上が7回読みの全体的な流れです。でも7回読みといっても個人的にはもっと何度も読んでいいと思います。
東大出身で勉強法の本をたくさん出している野口悠紀雄先生は「何度も何度も読んで英語の教科書を丸暗記した」といっていますし、歴史上の人物も独学をする上で反復リーディングをしています。
筆者も英語を独学で身につけた時は15回、20回とテキストを反復リーディングして覚えました。記憶力に自信がない人も、回数を重ねれば確実に内容は頭に深く入り、記憶度合いもアップしていくのでぜひ何度も反復読みを実践しましょう。子供に勉強を指導する時も「1回や2回で覚えられないのは普通。まずは7回は読もう」と努力の基準値を高める言葉をかけて上げたいですね。