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ウイルスパーティーと新監督就任

 血液検査の結果が送られてきたのだが、読むのはちょっとドキドキする瞬間だ。まるで中学生の頃、テストの答え合わせをするような緊張感。それでも、ほとんどの数値は順調だった。だが、なぜか肝臓の数値だけが「悪い子」を演じている。この子がもし人だったら、きっと授業中に携帯をいじっているようなやつだろう。

 そんな肝臓の数値が気になる原因として、今朝の下痢が疑われている。細菌かウイルスがパーティーを開いている可能性が高い、とのこと。肝臓もおおらかに「まあ、みんなで楽しもうよ」と言っているのかもしれないが、これはちょっと困る。なので、明日もう一度検査をすることになった。

 そして、問題なければ来週も検査。それもクリアすれば、ついに退院だ。肝臓が無事であれば、ほぼ勝ち確といったところか。確かに、一時はどうなることかと思ったが、ようやくゴールが見えてきた。

 さらに良いことに、明後日からは新しいアレルギー専門の先生が担当になる。これが私たち家族の"新監督"だ。一緒に今後の通院頻度や戦術を決めていくらしい。サッカーで言えば、新監督のもとでリーグ優勝を目指すようなもの。肝臓の数値がダメだったら、まあ、J2降格もあり得るけどね。

 退院が近づいてきて、一時はぎくしゃくしていた気持ちもようやく落ち着いてきた。新監督の下、新体制で新たな挑戦が待っている。失敗も成功も含めて、これが我々の「人生リーグ戦」だ。

 そう考えると、小さな数値一つ一つが、いかに大きな意味を持つかがよく分かる。肝臓の数値よ、お前もしっかりと頑張ってくれよな。そして、僕たちは、何が何でもこのリーグ戦で優勝する。さあ、次の検査、我々は準備ができている。

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