ハイハイスピードスター
ハイハイレースの日がとうとうやってきた。残念ながら僕は仕事のため参加できなかったが、妻と息子、それに妻の友達とその娘さんが勝負に臨んだ。受付の段階で息子がお姉さんに手を振っていたという話を聞き、レース中も彼が周囲に気を取られるのではないかと少々心配していた。
しかし、結果は驚異的だった。なんと息子はぶっちぎりの1位だったのだ!僕の息子、まさにハイハイスピードスター。他の子たちは泣いたりしてスタートに躊躇する中、息子は母である妻が鳴らす鍵のガシャガシャ音を目指して全速力で突進したらしい。
次の大会への進出などはないけれど、これが息子にとっての初めてのレース体験。彼にとっては単なる母への突進だっただろうが、それでも喜んでくれたことだろう。勝ち負けを理解しているわけではないけれど、ただただ母に向かって走った彼の姿は、親バカながらもなんとも誇らしく思える。
そういえば、レースが終わった後、妻から写真が送られてきた。息子は疲れたのか、妻の膝の上で眠っていた。その無邪気な寝顔を見て、彼の幸せを感じずにはいられなかった。レースの興奮も良いが、やはり我が子の安らかな眠り顔が最高の報酬だ。