IT未経験者でも、4か月でAWS認定を2つ取得できました。
皆様こんにちは。Kと申します。
自己紹介はこちらの記事にまとめていますので、ご興味がある方はぜひご覧ください。
本記事では、高卒アラサーフリーターが、未経験からIT業界へ転職するための第一歩として、タイトルのとおり資格取得に取り組んだ4か月についてまとめました。
この記事が、これからAWSの資格取得を目指している方や、IT業界への転職を検討している方の一助になれば幸いです。
資格取得を目指したきっかけ
まず第一に、未経験からIT業界へ転職する道にはどのようなパターンがあるのかを考えました。
①未経験歓迎の企業で研修を受けつつ、スキルを身につける。
②ハローワークの職業訓練を活用して転職。
③即戦力採用を目指して質の高いポートフォリオを作成する。
④資格を取得することで自走力をアピール。インフラエンジニアを目指す。
(私が知らないだけで、他にもルートはあるのでしょうが、一先ずこんなところとします。)
今回の資格取得は、上述の①〜④のいずれかを目的にしたわけではなくむしろ、まずは基本的な知識の土台を構築してから、その先の選択をしようと考えました。
ただ、どうせ勉強するならばついでに資格も取得してしまおうという、一石二鳥大作戦です。
そもそもAWSとは?
最近テレビのCMでも流れるようになりましたね。正直なところ、私がAWSの存在自体を認識したのは、ここ半年以内の出来事です。
AWS公式Webでは下記のように紹介されています。
導入事例一覧には、世界的にも名だたる企業が並んでいます。
一般人の私でも耳にしたことがある範囲では、BMWグループ、コカ・コーラ、Netflix。国内では任天堂、東京海上日動、FamilyMartなど。
AWSのようなクラウド技術が発展する以前は、企業はデータセンターやネットワーク機器を自前で用意し、運用する必要がありました。この運用形態をオンプレミスといいます。
対してクラウドは、自前でそれらの機器や場所を用意する必要がないために、初期コストが安く済みます。他にも様々なメリットがあるおかげで、全世界で利用される技術となっています。
私自身、近頃は身の回りのデータをクラウド上に整理するようになりました。特にGoogleツール群は、他人にデータを共有することが容易になるので、重宝しています。
「小さい初期コスト」「容易さ」その他メリットは、事業をする人々に対して、今まで多くの時間を割いていた事務処理を軽減し、よりクリエイティブな業務に注力できる環境を提供します。
数ある資格の中でなぜAWSなのか
今回私が取得したAWSの認定資格は、AWSのクラウドサービスに精通していることを証明する、民間資格です。
クラウドエンジニア、インフラエンジニアを目指す方におすすめされています。近年は営業職の方でも取得する方がいるようですね。
Lpicなどのインフラ系認定資格、IPAが運営する国家資格、言語系の資格など数ある資格の中で、いの一番にAWSの学習を始めた理由は次の通りです。
①AWSが全世界的に利用されているクラウドサービスであること。
②未だにクラウド化がされていない中小企業が多く存在する中で、今後数年は技術的な需要が減ることはないだろうという予測。(むしろ、クラウド技術によってスモールビジネスの起業が活発になっていることで、需要は伸びているのではないだろうかと思います。)
③資格取得難易度がそれほど高くないこと。
④他の資格との差がわからないけど、①~③の理由で人から勧められたからとりあえずはじめてみた。
正直、④です。「DXって最近よく聞くな~」という状態から、自力で情報収集をしてクラウド技術に需要がどれだけあるのかなんて分かりませんでした。
きっかけはさておき、結果的には勉強して良かったと思っています。
なぜなら、AWSのサービスを理解するためには、ネットワークやWeb技術の知識が不可欠だからです。
例えるならイタリア料理のシェフを目指すとして、包丁や火の扱い方、キッチン設備の整備方法、トマトやバジルの香りの特性、食事のマナーetcを知らないままプロになれるはずがありません。スパゲッティひとつを極めるために、調理行程以前の知識を必ず取り入れる必要があります。
私の場合は、まったくと言っていいほど知識がない状態から学習をはじめましたが、基礎的な知識の他にも、ひとつひとつ立ち止まって自身の力で知識を取りに行ったという感覚と、それを成し遂げた自信が残りました。
なお、AWS認定は下の画像のように12種類存在します。(2023年8月8日時点)
今回私が取得したのは、下の2つです。
・Cloud Practitioner Foundational (CLF-C01)
※2023年9月19日よりCLF-C02に変更されるのでご注意ください
・Solutions Architect Associate (SAA-C03)
IT未経験から資格取得までの道のり
未経験から学習しようとする人は、ぜひ反面教師にしてください。飽き性の性格から、寄り道を沢山してしまいました。ぜひ皆さんには、私のことを踏み台にして、最短コースを辿ってほしいものです。
2023年3月下旬(1か月目) 興味がある本を手に取る
学習順序もわからないまま、興味が湧いたセキュリティ基礎知識の本を手に取りました。
(この頃にはAWS認定の存在を知っており、後述するテキストは購入済み)
見開き1ページで1つの用語を扱っています。左ページが文字で、右ページが図で解説されているため、知識皆無の私にとって非常に分かりやすく、とてもありがたかったです。
【学習方法】
分からない単語をマークし、GoodNotesにまとめる。
後々検索しやすいように、手書きではなくテキストでまとめました。
(以降、特に記載がなければ同様の方法です)
【学習期間】 約1か月 1日1時間半
【所感】
5行進むごとに知らない単語が登場し、それを調べることの繰り返しで、一番しんどい時期でした。(活字慣れしていないせいもあります。)『無知の知』に日々苦しめられながら、1冊読み切ることを目指しました。
最短距離で基礎を体系的に学べる方法ではありません。
2023年4月下旬(2か月目) 実際に手を動かしたくなる
インプットばかりで飽きていたので、実際に自分の手を動かしたくなりました。ただし、そこまで時間とお金をかけるつもりもなかったため、無料でできるサービスを利用しました。
【学習方法】
ブラウザ上でハンズオン形式で学べるサービスなので、このサービスのみ使用しました。プログラミングの感覚を掴めればそれでよいと思っていました。
【学習期間】 5時間程度
Pythonの言語を選択した理由は、以前に音声文字起こしAI「Whisper」を遊びで使ってみた際に、軽く触れた言語だったからです。
Whisperについてご興味があってまだご存じでない方は、下の記事をご覧ください。
2023年4月下旬 AWS CLF-01の学習を開始する
私が使用したのは旧版ですが、2023年6月27日に第2版が発刊されていました。購入を検討されている方はご注意ください。
【学習期間】 約2週間
仕事がある日は1時間半~3時間、休みの日には5~6時間
(以降、記載がなければ同様の学習スケジュール)
【所感】
今となっては、テキストで学ぶより、公式のハンズオン教材やデジタルトレーニングを使用したほうが理解が早かったのではないかと思います。
私の様な実務未経験者にはテキストをお勧めしません。
ただ、持て余していたiPadとGoodNotesに慣れることができた点は良かったと思っています。
2023年5月上旬 受験申し込みをする
試験方式:ピアソンVUEを使用したコンピュータ・ベースド試験(CBT)方式
試験会場:自宅 又は 会場(ピアソンVUEのWebにて会場検索可能)
自宅受験の場合、ローマ字表記の身分証明書が2通必要ということで、パスポート以外に何を用意すべきか分からなかったため、私は会場受験にしました。
試験日程:(私が受験した会場では)ほぼ毎日が受験可能日だったため、予定に合わせて自由にスケジュールを立てることができました。
ちなみに私は、6月下旬に試験日を設定しました。
2023年5月上旬 IT知識の基礎固めをする
AWS認定の試験勉強を進める中で、あまりにも基礎知識が足りないために学習効率が悪いと考え、広く浅く触れる学習をはじめました。
【学習期間】 約10日間
【学習期間】 約10日間
2023年5月下旬(3か月目) またもやテキストインプットに飽きる
これは完全に、設定した試験日が遠すぎたことが原因です。
6月下旬にならないと受験できないという事情があったため、致し方ないのですが、、。
Youtubeで偶然見つけた「だれでもエンジニア」というチャンネルの、山浦 清透 氏が運営する学習サービスを利用しました。
VSCodeやDockerをインストールして、実際に動くプログラミングを組む学習内容です。
【学習期間】 約10日間
【所感】
初心者の私にとっては、これでもかというくらい丁寧な説明が非常にありがたかったです。試験勉強の寄り道のつもりではじめましたが、自分が作ったものが実際に動作する様子を見ると、嬉しく感じますね。
サービス開発の考え方についても学びになりました。
資格取得が落ち着いたら、有料範囲も含めて全講座に取り組んでみたいと思いました。
2023年6月上旬 AWS CLF-C01の学習を再開する
基本的には生活の中で「ながら聴き」をするのみです。
同時並行で、テキストの復習をしました。
【学習期間】 約3週間
【所感】
Youtubeの「ながら聴き」は、サービス名と内容が続けて耳に入ってくるため、それらを結び付けて覚えることに役立ちました。
2023年6月下旬(4か月目) AWS CLF-C01を受験
【試験結果】
試験合格の結果は試験終了時にディスプレイに表示されました。
点数は翌日メールで通知され、ボーダーラインは1000点満点中700点ですが、結果は7割強のギリギリでした。
【やればよかったこと】
・練習問題を解く(SAAの試験から取り入れた)
・ハンズオン学習を取り入れる
【所感】
状況が許せば、資格取得までの期間を1か月短縮することは可能でした。
実務未経験から学習する場合、①基礎知識を学ぶ ②ハンズオン学習 ③試験対応テキスト ④問題集 (隙間時間にYoutube)の順番が効率が良いかと思います。
2023年6月下旬 AWS SAA-C03の学習を開始する
CLF学習期間にほとんど練習問題に取り組まなかったことへの反省から、まずは問題の質を把握するために練習問題に取り組みました。
2023年7月上旬 受験申し込みをする
「AWS CLF-C01の受験申し込みをする 2023年5月上旬」をご参照ください。
2023年7月上旬 練習問題をひたすら解く
練習問題アプリで学習した結果、CLFと比較して、SAAの内容は暗記ではなく、実務に近いということが分かりました。
多くの問題を解きながらユースケースを調べ、実際にサービスに触れることで、理解を深めることに努めました。
解答や解説にところどころ誤りがあるようですが、解説ページにあるコメント欄が参考になりました。
【学習方法】
ランダムで問題を解き、理解できない部分は追加で調べてGoodNotesにまとめました。サービス同士の連携方法について理解する必要があったため、テキストではなく手描きの図にしました。
主要なサービスは実際にAWSアカウントを作成し、動かしてみました。
2023年7月下旬(学習開始から4か月経過)AWS SAA-C03を受験
【試験結果】
CLFと異なり、結果は終了直後のディスプレイに表示されませんでした。
翌日当日夜に結果と点数が通知され、ボーダーラインすれすれの得点でしたがなんとか合格していました。
おわりに
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。ここ数か月の私の取り組みをご紹介させていただきました。
ご意見やご感想があれば、ぜひコメント欄に残していただければ幸いです。