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メルボルン 実数で振り返る6週間の職探し奮闘記

皆様お久しぶりです。2024年3月下旬より、ワーキングホリデービザ(以下WHビザ)でオーストラリアに滞在しているKです。

実は嬉しいことに、渡航後1か月強が経過した5月頭より無事に仕事を始められました!👏👏
ワーホリでの職探しが厳しいとされているこのご時世に有難いことです。

本文より先に記述しておくと、本っっっっっっっっっっっっっっ当にしんどい1か月でした。
減りゆく貯蓄、毎日数件応募(=アプライ)するも一向に通知が鳴らないスマートフォン、オンラインでの応募に対して返ってくる”お祈りメール”。
ほとんどの時間を遊びや観光に使わず職探しに費やしましたが、この日数で職にありつけたことはかなり運が良い方だと思います。

職が見つからず、渡豪後4ヶ月で帰国した人がいたという話も聞きました。
ワーホリを検討している方、又は現在ワーホリ中でそろそろ職探しを始めようと考えている方は、その現実をまずは正面から受け止め、本記事を参考にしていただければと思います。

今回の記事では、私が実施した職探しの方法や考え方、行動量と精神面の変化について書いていきたいと思います。


私がワーホリという選択をするに至った経緯は下記の記事からご覧ください。



日本人WHビザ保持者が働ける場所は

まずはこの問いから始めなければなりません。

オーストラリア労働市場の現状

前提としてオーストラリアの労働市場は現在逼迫しており、雇用数は減少し、継続的に失業者が発生している状況です。

また、SEEKのアナリストによると、2024年は失業率が上昇すると予想されています。

職探しが厳しいという現状は、何も私たち日本人のWHビザ保持者に限った話ではないようです。

雇用主に提供できるもの

当たり前の話ですが、雇用してもらうということは雇用主に私たちが持っている価値を提供し、その対価として給与を受け取るということです。
スーパーで肉や魚(価値に対して)を購入する(対価を支払う)ことと同じですね。

労働者が雇用主に提供できる価値とは…

  • 労働力(=時間)

  • 語学力

  • 専門的な知識

  • 専門的な技術

  • 海外顧客を相手にした、または海外部署と連携した職務経験(から得られた思考回路や人脈、業界・マーケットの知識等)

私の場合提供できる価値は、
①労働力…WHビザは労働時間制限なし、語学学校へ通っていない
②語学力…日常会話リスニング、簡単な単語を使用したスピーキング
③技術 …車両の運転
これらのみだったため、職業選択の幅はかなり狭かったです。

自分は社会の中のどこに位置しているか

社会は様々なステータスを持つ人々で構成されています。
企業勤めの社会人、フリーランス、フリーター、専業主婦、専業主夫、退職済み高齢者、学生、そして外国人労働者。

日本の首都圏に住んだことがある方なら身近だとは思いますが、都内のコンビニや牛丼チェーン店などは外国人スタッフで溢れています。他には介護現場、一次産業の季節労働、工場や工事現場など。

オフィスワークで活躍する外国人の方は、シニアレベル以上の専門的な知識や経歴を持っている方が多いと思います。

さて、それでは語学力や特別な知識、経験が少ないWHビザ保持者の社会的なポジションはどこにあるでしょうか。ましてや、日本より多様性が豊かでインターナショナルの学生が多いオーストラリアにおいて。

自ずと職業選択の範囲が見えてきますね。


多様性豊かな社会ということは…?

国籍、ステータスなど、多様性豊かな人々で構成されるオーストラリアの社会。
そこで私たちが相手にする職探しのライバルは、

  • 自分より語学力、知識や技術、経験がある日本人WHビザ保持者

  • インターナショナル学生

  • 英語圏出身のWHビザ保持者

  • ローカルの人々


ビザ申請者の出身地が国としての信用が低かったり、新興国であったりすると、そもそものビザ発給数は制限されています。

そういった国出身の学生ビザ取得者は、学生を経て卒業ビザで就労経験を積み、就労ビザを獲得、最終的には永住権を目指すことを目標とした、アグレッシブな人が多い印象です。
そのためには経済的な生活の基盤を整えることは急務であり、したたかに自身をアピールできないと、彼らの目的を達成することはできません。彼らにとって、その道を中断してまた気が向いたら戻ってくるという選択は、厳しい道のりになるからです。

私たちはその人達を相手に、限られたポジションの奪い合いに参加しなければならないのです。



職探しの準備

他のサイトで十分に説明されている内容は省いていきたいと思います。
WHでの基本的な職探しの方法はこんな感じ。

  1. レジュメ配り 応募先に直接レジュメ(履歴書)を持参する方法

  2. オンライン  求人サイトや応募先直通のサイトから応募する方法

  3. 人づての紹介 以前からの知人、現地(学校やコミュニティ)で得た知人の紹介を通す方法

インタビュー(=面接)→トライアル(無給、たまに有給)→採用の流れが一般的です。

レジュメ作成

私が使用したツールは、知る人ぞ知る Canva です。
フリーのテンプレートや素材が豊富で、簡単なドキュメントや画像の作成であれば、サービス登録を求められるのみで料金を支払う必要はありません。

Canva
記事作成時点で無料使用可能なResumeテンプレート数は4,968件!


レジュメ作成時に考慮するべきことは、

雇用主の元には自分と同じようなレジュメが1日に何件も届いている
→他者との差別化を図る、応募先に合わせてアピールすべき自身の経験や強みを変える

雇用主は通常業務の合間の短い時間で採用者を選定する
→レイアウトの工夫、不必要な情報を極限まで除く

雇用主はあなたの日本での就労経験を具体的に想像しづらい
→具体的な数字を盛り込む

突き詰めるとこれらに尽きると思います。

また、文章の添削にAIツールを使用することは結構ですが、必ずご自身の語学力に合わせて文章を作成しなおすことが必要です。面接の時に困ることになります。

CV=カバーレターはオフィスジョブや大手チェーン店の応募時に求められることがあります。しかし、倍率が高いこれらの仕事に採用されることは初めのうちは不可能に近いと考え、CV作成よりアプライ件数を重ねることに注力した方が得策かと思います。


レジュメのプリントアウト

Officeworksのセルフサービスがお勧めです。

店舗を訪ねる前に専用アプリ PrintMe(Apple/Google)をインストールしておくとスムーズかと思います。

【Officeworks 利用方法】

  1. 店舗のセルフプリンターの元へ行く

  2. クレジットカードでデポジットを支払う

  3. PrintMeにドキュメントを登録し、機器へ送信する

  4. プリントアウトする

レジュメの内容は、レジュメ配りをする中で書き直しの必要性に気づくこともあったので、一度に大量には印刷しませんでした。


職探しに役立つ資格

各資格の詳細な説明は、今後別記事にまとめたいと考えています。

【RSA】
取得を勧める人:語学力低、特筆すべき知識や経験なし/ほぼすべての人
取得費用:約20AUD~
取得方法:オンライン
取得までの所要日数:1時間~

夜営業がある飲食店は大抵酒類の取り扱いがあり、そこで働くには必ず必要な資格です。この資格を持っていないせいでトライアルの機会を逃してしまう、なんて勿体ないことが無いよう、早めに取っておくことをお勧めします。

(あまり大きな声では言えませんが、資料の読み込みは後回しにして簡単なテストをこなすだけなら数分で終わります。一刻も早く職探しを始めるために、資料は保存しておいて、いち早い資格取得をお勧めします。)

【現地の運転免許証】
取得を勧める人:運転関係の仕事が苦でない方
取得費用:約100AUD~
取得方法:オンライン予約、現地申請
取得までの所要日数:2週間~

国際運転免許証は、州によっては3か月までの制限があります。半年以上滞在される方は現地の運転免許証に切り替えましょう。手続きの工程が多いため、最短で取得するためには計画的なスケジューリングが必要です。

【フォークリフトFL運転免許】
取得を勧める人:語学力低、特筆すべき知識や経験なし、男性
取得費用:約500AUD~
取得方法:現地(州によってはオンライン可)でコース受講、現地申請
取得までの所要日数:3日~

実際にコースを受講しましたが、受講生の3分の2がアジア出身者でした。私が通ったスクールでは語学力に応じたサポートを受けることも可能なため、取得のハードルは低いと思います。
フォークリフト免許が重宝されると思われるウェアハウス(倉庫)の仕事のインタビューを受けたことがありますが、女性だから重い物は持てないだろうとのことで採用には至りませんでした。女性にはメリットが少ない資格かもしれません。
現時点でこちらの免許の出番はありませんが、セカンド・サードビザを取得するためのファームやファクトリーのジョブでうまく活かせたらいいな(費用を回収できればいいな)と考えています。

【ホワイトカード】
取得を勧める人:語学力低、特筆すべき知識や経験なし
取得費用:AUD~
取得方法:
取得までの所要日数:~

工事現場で働く際に取得を求められる資格です。取得を検討しましたが、その前に他の職を得られたため詳細を調べるには至っていません。交通整理ポジションならたまに女性を見かけることがあります。


求人サイト

SEEKやIndeedは現地の方も利用します。チェーン店や規模が大きい会社の求人が多く、私たちが採用に至るまでのハードルが高い仕事が多い印象があります。次に紹介するサイトは、より地域に根差した求人が多く掲載されています。

【Gumtree】

【Jora】

【日豪プレス】

【dengon net】メルボルンのみ

Facebookの日本人向け情報共有グループやWH向け求人掲載グループに時々求人情報が掲載されることはありますが、掲載されてからものの30分~1時間で十数件の応募が集まります。タイミングに左右され、また、直ぐに丁寧な返信をできるマメさが必要とされます。


アプライ状況管理

【レジュメ配り】
職探し開始当初はNotionを管理ツールとして採用していましたが、アプライ数が十数件では収まらないことが分かってからは、簡易的に管理できるGoogle mapのリスト機能に切り替えました。

  • 応募先候補:通勤30分圏内にあるほぼ全ての飲食店やスーパー

  • 求人中確認済み:事前に電話で求人状況を確認し、これからレジュメをメールで送る or 店に届ける

  • 求人無し:レジュメ配りの際や電話で確認した場所

  • アプライ済み返答待ち

上のようにリストをいくつか作成して、日付とアプライ状況を管理しました。
これによるメリットはいくつかあります。

  1. 当てもなく街を歩いて目についた店に入るより、1日に回るエリア範囲を定めて効率的にレジュメ配りができる。スケジュールを組みやすい。

  2. レジュメを渡した際に「また連絡する」と言われたにもかかわらず先方から連絡が来ない際に、再度プッシュができる

  3. 自身の行動量を視覚化することで、『今日も頑張ったな』と自分を褒められる←メンタルの健康のためには結構大事なことです🌸

【オンライン】
Gmailを新規で作成しました。私の場合はアプライ管理だけでなく、オーストラリアでの生活に必要な手続きすべてをこの新規で作成した専用メールで管理しています。



実際にアプライを始めてから

渡航後 1週目

レジュメ配り:7件
オンライン:3件
電話で募集有無の確認:-
インタビュー:-
トライアル:-

作戦・範囲:家の近所・昼勤務
その他の活動:-

家の近所からレジュメ配りを開始しました。昼勤務を希望していたので、カフェを中心に巡りました。
初めての海外で初めてのレジュメ配り。仕事探しの難しさは覚悟していたのですが、やはり面と向かって断られ続けることは精神的に参りました。
ほとんどの方は「今は雇ってないんだよね」と残念そうな表情で伝えてくれましたが、中にはうんざりした様子で拒絶する方もいました。

渡航後 2週目

レジュメ配り:21件
オンライン:7件
電話で募集有無の確認:18件
インタビュー:3件
トライアル:-

作戦・範囲:栄えている街・夜勤務を検討・事前の電話確認を採用
その他の活動:銀行口座開設手続きを開始
       RSAの学習を開始
       レジュメ書き直し

少し足を伸ばして、近くの大きい駅周辺までレジュメ配りに行きました。ほとんどのスタッフの方から、「住んでいる地域は?ビザはいつまで?週にどれくらい働ける?」と機械的に質問をされ、レジュメを渡して終わりました。『どんな性格・知識・経験を持った人か』より『労働の制限が求めるポジションにあっているか』を見られていることに気が付きました。
また、エリアを移動するのに時間や体力を要するため、事前に電話で求人情報を確認する方法を採用しました。
職探しの範囲を夜勤務の店に広げるため、RSAの学習を開始。その中で、レジュメを持って行ったジャパレスから運良く当日のトライアルの提案をいただきましたが、その時点でまだ学習中だったため、その日のトライアルは断念し、急いで学習を進めました。

渡航後 3週目

レジュメ配り:10件
オンライン:10件
電話で募集有無の確認:5件
インタビュー:1件
トライアル:1件

作戦・範囲:オンライン中心
その他の活動:レジュメ作成の講習会に参加
       RSAの学習を終了(時間をかけすぎて後悔)
       ジャパレスのジョブを獲得(週1~2勤務)

対面でも電話でも断られることにしんどさを感じでしまい、この週はオンラインでの応募を中心にしました。専用フォームへの入力や、メール文の作成を店ごとに調整するため、意外にも一件一件に時間がかかります。
先週トライアルの提案をいただいたジャパレスで無事に最初の仕事を獲得しましたが、週に4時間しか働くことができないので引き続き仕事探しも続けました。

渡航後 4週目

レジュメ配り:14件
オンライン:13件
電話で募集有無の確認:-
インタビュー:-
トライアル:-

作戦・範囲:クリーナーやハウスキーパーの検討
その他の活動:日本の運転免許証の翻訳書類を取得
       現地運転免許への切り替え手続き開始

渡航後2度目の家賃支払いがあったため、仕事が見つからない焦燥感が強まった週でした。
飲食店のみではなかなか仕事が見つからないため、クリーナーやハウスキーパーも検討しましたが、どの求人でも運転免許証と自家用車を求められます。仕事探しの範囲を広げるため、運転免許証切り替えの手続きを開始しました。

渡航後 5週目

レジュメ配り:-
オンライン:5件
電話で募集有無の確認:-
インタビュー:3件
トライアル:-

作戦・範囲:倉庫作業を検討
その他の活動:FL運転免許講習受講(2日間)

あと2週間のうちに仕事が決まらなければ、帰国も視野に入れて準備をしなければいけないとかなり焦っていました。なぜなら、仕事が決まってからも給与の振り込みまで最大2週間待たなければいけないからです。
職探しの範囲に倉庫作業を含めるため、採用に有利かと考え、FL運転免許を取得しました。コース受講料金は安くはないので、未来への投資だと捉え、何が何でも職を得るという覚悟が決まった週でした。
そこで運良くオンラインアプライ経由で3件のインタビューが決まり、すべて翌週にトライアルが決まりました。

渡航後 6週目

レジュメ配り:-
オンライン:-
電話で募集有無の確認:-
インタビュー:1件
トライアル:3件(うち2件は辞退)

作戦・範囲:アルバイト先の選定
その他の活動:メインジョブの獲得

トライアルが複数件数決まっていると、こちらが選ばれる側ではなく、仕事を選ぶ立場に立てるため、精神衛生上とても良い状況でした。
3件の中で一番労働条件が良い企業にそのまま採用され、無事に生活基盤を整えることができました。
実は前週のオンラインアプライ経由で事務職のインタビューの機会を得ましたが、やはり飲食店のインタビューとは質や求められるレベルが違い、残念ながら仕事を得るには至りませんでした。オンラインでインタビューをしたのですが、DeepLで作成した自己紹介文のカンペを丸読みしていたら、それは採用されませんよね笑


メインジョブゲットまでの総行動量

レジュメ配り:52件
オンライン:38件
電話で募集有無の確認:23件

インタビュー:8件
トライアル:4件(うち2件は辞退)

獲得した仕事数:2件

電話での採用有無の確認を含めると、なんと113件!まとめたら相当な数字ですね。
この6週間のうち、知人と食事をしたり、息抜きをした日は5日も無かったと思います。

経験から来る感覚としては、トライアルが一つ決まっても職探しの手は緩めないことは大事なことだと思います。



おわりに

精神の安定は、経済的な安定を大前提とします。私は貯蓄に余裕があるわけではなかったので、まずは職探しに取り組んで正解でした。仕事を始めて1か月が経過し、業務内容が大体頭に入り、日々のスケジュールも安定してきたので、やっとこの土地を楽しむことができそうです!

メインジョブ初日の前日に行ったブライトンビーチにて💟
仕事探しのストレスから解放され、最高の一日でした

よろしければ皆様の職探しエピソードをお聞かせください☺
ご質問があれば、答えられる範囲でお答えしますので、お気軽にコメントくださいね。今から職探しを始める方、今現在取り組んでいらっしゃる方に良い仕事先とのご縁があることをお祈りしています。

また次回の記事もお楽しみに。

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