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中国古典舞踊の4大流派

中国古典舞踊の4大流派:歴史と美の舞い

古典舞踊と検索をしても日本舞踊、バレエ、インド舞踊などの記事がヒットしやすいですよね。みんな古典ありますもんね。
この記事では「中国古典舞踊」の紹介です。


主に「身韻派」「漢唐派」「敦煌派」「昆舞派」の4つの流派があります。
独自の美学や技術を持ち、まるで時代を超えて踊るような魅力が詰まっています。


1. 身韻派(しんいんは) –「しなやかさと力強さのハーモニー」


「身韻」派は、中国古典舞踊の中で最も広く知られている流派です。
またの名を「戯曲身韻」といいます。
もともとは中国の伝統演劇(戯曲)や武術の動きを洗練させ、バレエの基礎トレーニングを取り入れたことから発展しました。
その後、李正一教授と唐曼成教授によって「身韻」というトレーニング体系が確立され、中国古典舞踊は戯曲舞踊(京劇などの所謂中国オペラと呼ばれるもの)の枠を超え、独自の動作美学と身体表現を持つようになりました。
この流派では、歴史的な舞踊の要素を取り入れつつも、現代的な舞踊としての発展にも力を入れています。
まるで風のように優雅に、時には龍のように力強く舞うのが特徴です。


2. 漢唐派(かんとうは) –「ドラマチックな宮廷ロマン」


豪華絢爛な漢・唐時代の宮廷文化を舞踊に落とし込んだ流派。
この流派では、漢、唐、魏、晋の芸術気質に漢、唐、明、清の舞踊や戯曲の要素を取り入れつつ、伝統を守りながらも新しい表現を追求しています。
絹の衣をまとい、まるで歴史ドラマのワンシーンのように優雅に踊ります。
中国ドラマに出てくる踊りをイメージするとピンとくるかも?


3. 敦煌派(とんこうは) –「シルクロードの風を感じて」


「敦煌」派は、中国西部の敦煌壁画に描かれた舞踊をもとに生まれた流派です。この流派の特徴は、シルクロードを通じて中原文化と西域文化が融合した舞踊スタイルにあります。
中原文化の繊細な動きと、西域文化のダイナミックな表現が組み合わさり、独特のリズムと優雅な雰囲気を持つ舞踊が特徴です。
古代のシルクロードの世界観を再現する芸術性の高いスタイルとなっています。
砂漠の風を感じながら、歴史のロマンに浸れます!


4. 昆舞派(こんぶは) –「心と身体のシンクロダンス」


「昆舞」派は、中国の伝統演劇である昆劇(昆曲)から派生した舞踊流派です。
昆劇の優美な所作や表現を基に、独自の発展を遂げ、現在では「身韻」「漢唐」「敦煌」に次ぐ第4の流派とされています。
中国古典舞踊の特徴を引き出しながら、昆劇の特徴も取り入れ、動作と精神を一体化し、精神を使って舞踊の動きを駆動することを強調し、ダンサーの精神の特徴を舞踊の動きに反映させ、調和の美しさを表現します。
大切なのは「まず心を整え、次に身体を整える」こと。
まるで哲学のようなアプローチで、動作と精神を一体化させるのが特徴です。


まとめると!

中国古典舞踊には、以下の4つの主要な流派があります。

1. 身韻派 – しなやかで力強い、伝統×モダンの融合
表現を重視し、伝統演劇や武術の要素を取り入れた流派

2. 漢唐派 –歴史ドラマ級の華やかさと優雅さ
漢・唐時代の華やかな文化を反映した伝統的な舞踊スタイル

3. 敦煌派 – シルクロードの異文化MIXダンス
シルクロード文化を取り入れた独特の舞踊スタイル

4. 昆舞派 – 心と身体をシンクロさせる芸術舞踊
昆劇の要素を取り入れ、心と身体の調和を重視する舞踊


忘れないでください、どれも中国古典舞踊ですよ。
どの流派も、それぞれの魅力がたっぷり詰まっています。
興味のあるスタイルを見つけて、一緒に踊りの世界へ飛び込んでみませんか?

※さまざまな意見がありますが、ここでは一般的に広く知られている説をご紹介しました。特定の思想や宗教には偏らず、外国人の視点、立場からのお伝えです。


別の記事でまたそれぞれの流派の代表的な作品を紹介しますね。
それではごきげんよう。

©2025 Iku Matsuda

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