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誰からも理解されなかった天才の末路を描いた美しい物語

読書感想

こんにちは。
先ほどヘルマン・ヘッセの「車輪の下」を読み終わったので感想を綴っていきたいと思います。

ヘルマン・ヘッセといえば日本の国語の教科書にも載っている、「少年の日の思い出」の作者ですね。
エーミールが出てくるやつです。


さて、この物語の主人公であるハンスは幼い頃から勉学に長けており、周囲の期待を背負った神童として州試験に合格し、神学校に上位の成績で入学します。

神学校ではハイルナーという友達ができ、仲良くしますが、ハイルナーの不真面目な性格が優等生のハンスに悪影響を及ぼし、最終的に神学校を2人とも辞めることになります。

その後ハンスは故郷に戻り、堕ちた天才として白い目で見られながら機械工として働きますが、職場の仲間たちと飲みまくった結果、川に転落してそのまま息を引き取ることになります。

これがおおまかなあらすじです。


これを読み終わったとき、私は非常にスッキリとしました。もちろん、ハンスが死んでしまうことは予想外でしたが、後味が悪いようには感じませんでした。

幼い頃から勝手に期待をおしつけられ、普通の子供と違うふうに、そして孤独な状態で育ってきたハンスが"死ぬこと"でそれらから解放されたので、彼にとってハッピーエンドだったのかなと思ってます。

こう思ってしまったのも、彼の神学校での転落や、帰郷したあとのエンマという少女に恋心をもてあそばれたことなどがあったので、ハンスに感情移入してしまい、とてもつらい気持ちになってしまっていたからだと思います。


とにかく、彼にこれ以上酷いことが起こらないでほしいと考えていたときにハンスが死んでしまったので、私はこれは一種の美しい終わり方だと思いました。


読みづらくてすみません
言葉にするのが難しいです。



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