プラハ②【20世紀最大の作家に会いに行く】
こんにちは。いこです。
チェコのプラハに来ています。
今日もさっそくプラハを散策してみましょう。
はい、徒歩30秒で出ました〜。ピルスナー・ウルケルの看板です。ビアバーですね。チェコに飲んだくれがたくさんいる証拠です。
ユダヤ人街を歩いてみよう
プラハにはたくさんのユダヤ人が住んでいます。ユダヤ人の建物は✡️のマークがついているので、非常にわかりやすいですね。
ユダヤ人街ヨゼフォフは、歴史的に差別・迫害を受けてきたユダヤ人たちのゲットーです。
ここは19世紀に廃止されましたが、歴史的な建物は今も残っています。
↑観光客でにぎわっています。
↑くるくる回っているのは、チェコの国民的なお菓子トゥルデルニーク。
焼いた小麦粉生地に、たっぷりのシナモンをつけます。コロネに似てますが、パリパリで、揚げパンみたい。小学校時代に、給食で出た「ココア揚げパン」をちょっと思い出す味(笑)
↑けっこう大きいので、2人で1つで十分。手が汚れやすいので食べ歩きに注意!
シナゴーグと旧ユダヤ人墓地
まずはピンカスシナゴーグ。シナゴーグというのはユダヤ教の教会堂のこと。
ここでは、第二次世界対戦時、大量虐殺されたユダヤ人の名前が壁一面に刻まれています。
↑模様のようなものは、なんとすべて名前。
↑細かい字でびっしり。嘆きの声が聞こえてくるよう。
シナゴーグを抜けると、一気に人声が絶えて静かになり、かわりに木の葉の隙間を縫って、キジバトの鳴き声が聞こえてきます。旧ユダヤ人墓地です。
↑旧ユダヤ人墓地。古いお墓が密集しています。こことホロコーストは特に関係なく、15〜18世紀のもの。
↑小石を暮石に載せるのは、哀悼の印。お墓参りに来た、という証でもあります。
続いて儀式の家。
↑儀式に使われた他、死体安置所にもなっていたそうです。
↑人が死んでから埋葬されるまでの様子が描かれていました。
ヨゼフォフはゴーレム伝説発祥の地でもあります。
ユダヤ教のラビ(修道士)が、泥をこねて人形を作り、呪文をかけると、ゴーレムが起き上がって、迫害を受けてきたユダヤ人のために、夜な夜なプラハを暴れて回ったそうです。
↑漫画やゲームで顔なじみのゴーレム。ユダヤ教にちなんだ伝説だったんですね〜。知らなかった。ドラクエで仲間にすると強いモンスターなんだよなあ〜〜(笑)
チェコ最古のカレル橋へ
カレル橋に向かって、川べりを歩いていきます。
↑モルダウ川を挟んでプラハ城が見えます。モルダウ川は、ドナウ川のように白みがかってはおらず、非常に水量が豊かでした。ただし近づくと汚い(笑)
↑川べりで読書する人。優雅だ。。
↑鶏と仲良くなったおじさん
↑誓いの鍵。カップルが永遠の愛を誓って、南京錠をフェンスにかけるそうです。日本で言う「縁結び」みたいなものかな。これは離婚しづらい(笑)
カレル橋は神聖ローマ皇帝カール4世の治世に作られ、1402年に完成した古い橋。カレル(カール)の名にちなんでいます。
↓カール4世、この人だ!
橋はものすごい人の数で、大賑わいでした。大道芸をやっていたり、演奏していたりする人もたくさん。
あっという間に対岸へ。この日は暑かったですが、モルダウ川を吹き抜ける風が心地よくて、いくらでもいられそうでした。
修道院ビール醸造所
橋の西側に移動したので、ここから少し丘を上って、聖ストラホフ修道院に来ました。ここには、修道院で作りたてのビールが飲めるレストランが併設されています。
↑少なめのテイスティングセットを頼んだつもりが、どかんと出てきました。すべてこの修道院で作られたビールです。
個人的には、アンバーエール(手前)とサマーレッドエール(奥から2番目)がお気に入り!
「修道院でビール?」と不思議に思われる方もいると思うので補足します。
ヨーロッパにおいて、長いビールの歴史を支えてきたのは、実はキリスト教の修道士たちです。
中世は、主に修道院でビールが作られていたんですね。修道士が飲んだり、巡礼者に供したりしていたみたいです(一般に広まるのは、ずいぶん後になってからです)
そんな修道院の醸造所が、今も残っているというわけですね。ストラホフ修道院は12世紀の修道院。
施設の外まで漂う麦汁の香りがとても素敵です。茨城でビール醸造体験をしたときを思い出します。
ここではビールを使った料理も供してくれます。
↑ソーセージ。
↑牛肉のサーロイン。ウスターソースがかかってるのかと思うほど、甘くて日本に近い感じのソース。ここまでポーク、ダックが多かったですが、ビーフもいけます。
↑ビール入りのスープ。まずいわけがない!
機械は稼働していて、今まさにビールを作っている様子。
クーラーをつけず、ビール作りの環境を保っていて、お店の人はたいへんだと思いますが、美味しいビールのために頑張ってくれています。ありがとう。ありがとう。
「世界一美しい」と言われる図書館を見てみよう
ストラホフ修道院の図書館。
ここもウィーンの国立図書館と同じく「世界一美しい図書館」と言われています。
世界一だらけやん。
まあレトリックなんでしょうが(笑) たしかにウィーンと双璧を成す美しさ。
↑グーテンベルクが印刷を発明する前の手書きの本。
↑白い図書室。それにしてもキリスト教は図書館に並々ならぬ情熱を注ぎますね。
口コミで話題の聖ニコラス教会へ
今度は丘を下って、トリップアドバイザーの口コミで話題になっていた聖ニコラス教会を訪れました。
ふおおお……
仰々しいのに、下品ではなく、どこか調和のとれた装飾。腰掛けると、まるで目の前を聖人が飛び交うかのよう。
キリスト教者ではありませんが、自然と敬虔な気持ちになります。が、このときだいぶ足が疲れていて、ぐったり椅子に横たわってました(笑) ぜんぜん敬虔な態度じゃない。
フランツ・カフカ博物館
フランツ・カフカは20世紀最大の作家といっても決して言い過ぎではないでしょう。
僕が10代終わり頃に文学作品にハマったとき、これは読まなきゃ、と思って手にしたのが『変身』でした。新潮文庫の100冊にも毎年選ばれてますので、見たことのある方も多いのでは。
世界の文学者たちの間にどれくらいカフカの影響が大きいかというと、夢の世界を扱ったり、不条理な世界を描こうとしたりすると、たとえ有名な作家であっても「中国のカフカ」「日本のカフカ」というように言われてしまうくらいです(笑)
博物館では、カフカの直筆の手紙や作品の原稿などが読め、映像作品も豊富で、カフカの奇妙な世界観を表現した、素晴らしい博物館でした。
日本語の紹介がなく、英語を使うしかなかったので必死でしたが(笑)
カフカを一冊でも読んだことがある方なら楽しめると思います。
↑フランツ・カフカの『城』。
測量士のKが、雇われたはずの城に、いつまで経ってもたどり着けないという奇妙な作品です。ミヒャエル・ハネケ監督の映画も面白いので、あなたももし機会があればぜひ。
↑プラハには、カフカにゆかりのある土地がこんなに。カフカの名前を冠したお店もたくさんありました。さすがに回りきれない……!!
民泊先のアパートから徒歩2分のところに、カフカ像がありました。カフカが巨人に肩車されています。巨人の体は透明。色んな解釈のできそうな像ですね。
こんな像が道に佇んでいるなんて、プラハは粋ですね。文学好きなら垂涎の街。
↑プラハは古本の街でもあります。
2日目の終わりはやっぱりビアバーへ。
昼にけっこう飲んで歩いていたので、友人は疲れてちょっとダウン。僕はなぜか酔いがすぐ覚めたので、しばらくカフェで仕事して、後で合流しました。
次の有名店「ウ・フレクー」へ。1499年創業。1499年って何があった年……?? 古すぎじゃない???
↑めっちゃ古そうな時計が目印。
↑アコーディオンの音色が響く店内。楽しげ!
↑着いたらすぐに黒ビールが運ばれてきます。この店も黄金の虎と同じで、飲み干したらすぐに次のビールが置かれるわんこそばシステム。
ビールは自家製のこれだけ。ビールが自家製ってすごいですね。法律の厳しい日本ではできません。
Flekovský ležák 13°(フレコフスキー レジャー)というそうです。ここでしか飲めない黒ビール。堪能しました。
↑ピクルドソーセージ。ソーセージとオニオンの漬物です。ソーセージの漬物って不思議ですよね。冷たくてやさしい味のソーセージ。
↑ミックスサラダ。パプリカだ! これも適度に体を冷やしてくれていい感じです。
↑店員さんに勧められた蜂蜜酒(ミード)。ビールやワインよりも歴史が古い、人類最古のお酒。シロップを飲んでいるような感じ。珍しいものを飲ませてもらって嬉しいなあ。。
↑アップルシュトゥルーデル。りんごを煮詰めてシナモンをふりかけた、やわらかいパイのようなスイーツ。家庭的な味。家でも食べたい。
余は満足じゃ。
日本を発って約1週間です。1週間で10記事以上書いているのは我ながらなかなかです。
毎日飲み食いすごいので、さぞお金を使いまくってると思われるかもしれませんが(笑)
実は一回あたりのお会計は1人1000〜2000円程度です。中欧はほんと安いんですよね。特にビールが。。
体を壊さないように気をつけて、のんびり楽しんでいこうと思います。
ps.
オーストリアのウィーンで見かけた謎のステッカー。
「世界的に魚の侵入」
プラハにも侵入してました。
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