綿100%しか勝たん
GUで買った長袖シャツが、なんか臭い。脇が染みそうな素材感だったので、脇汗をかかなそうな薄曇りの、暑くない日を選んで着てみたのに。品質表示を見ると「ポリエステル100%」。
別の日。たまにある外出仕事の日用に持っていた半袖シャツ(GU)を着たら、やはりなんか臭う。帰宅後にタグを見てみると「ポリエステル100%」だった。
ポリエステル。気になって調べてみた。
吸湿性が低く、乾きやすいけど、蒸れやすい。そして、石油原料なだけあって油やタンパク質となじみやすく、皮脂や汚れを吸着。吸着した皮脂や汚れは雑菌のエサとなり、臭いの原因になる。そして、なんといっても加工しやすく、安い。
そういえば私、ユニクロやGUの夏の肌着が全然合わず、何年か前に全部捨てたのだった。世間では速乾性がもてはやされ、「汗をかいてもサラサラ」なんて言われてるけど、なんか蒸れるし、なんなら別の肌着を着ているときより暑さを感じていた。このときは「エアリズム」というテクノロジーが私の肌に合わないのだと思っていたけど、もっと単純な話だった。ポリエステル製だったのだ。
ファッションに疎い人生を送ってきた私は、「品質表示を見て服を買うのはおしゃれな人」とずっと思っていた。おしゃれな人はシルクとかカシミアとか入ってるのを買うんだろうな、見た目は変わらないのにな、と。そして、ポリエステルだろうが、ナイロンだろうが、アクリルだろうが、特に気にせず着ていた。
若い頃はそれでもよかったんだと思う。ペラペラの服を着ても若さがカバーしてくれたし、若い頃の汗臭さなんてかわいいものだ(?)。ここ最近感じた「こもる」臭いは、年を重ねたのが原因(言いたかないけどいわゆる「加齢臭」!)でもあるのだろう。
こうして行き着いたのは「綿100%が最強にして最強」という単純な結論だ。乾きづらかろうと、肌ざわりのいい自然素材がいちばん。というか、速乾性に特化したポリエステルに比べるから劣っているように錯覚するけど、綿は通気性があるから実は蒸れにくい。ここ何年か「気づくと着ている」夏の一軍服は、タグを見てみたらすべて綿100%だった。
ちなみに、子どもにたまに間違えてポリエステル混の下着を買ってしまうと、程なくして例外なく「かゆい」と言い出す。綿100%宣言をした今、これまで以上にタグをしっかり見て買おうと思う。見た目重視のペラペラ下着を自分で買うようになるまでは、綿100%を徹底してあげよう。
とりあえず、家にあったポリエステル100%のシャツは全部捨てることにした。GU・ユニクロのは店舗のリサイクルボックスに持っていくが、この「捨てるのが惜しくない」感覚が知らずに養われているのもあまり良くないような気もする。