インタビュー LDLメンバー松下さん ~キャンプ場運営~
今回地域を本気で変える人たちが集まる研究所Locally Driven Labs(以下、LDL)のメンバーである松下さんと対談させて頂きました。松下さんは岡山県株式会社おおすさネイチャークラブの代表取締役として、キャンプ場の運営やアウトドア用品の販売事業をされています。ちょうど個人的に近隣でキャンプ場の指定管理の話もあったので、色々とお話をお聞かせ頂きました。
経営者になるまで
もともと岡山県真庭市のご出身で、大学時代は大阪で過ごされ、その後地元の岡山で有名な木工所に就職され、27歳の年にニュージーランドにワーキングホリデーでいかれました。現地では1年間、アルバイトをしながら、中古車を購入し、島の中を色々と旅をされたようです。私はニュージーランドは行ったことないので、どんな国かもよく知りませんでしたが、面積は270,460㎢で日本の約3分の2(日本は377,973㎢)・人口は約500万人で日本の24分の1(日本は1億2000万人)で、スキューバーダイビングやスカイダイビング、パラグライダーなどアウトドアスポーツが盛んな国だそうです。そこでたまたま新見市の第3セクターであったパラグライダースクールのメンバーがニュージランドにツアーに来られたようで、その対応をされたらしいです。そしてワーキングホリデーを終えて、日本に戻る際にそのパラグライダースクールの人からお声かけがあり、最初インストラクターのアルバイトとして働きはじめ、その後正社員さんになられ、その後その社長が会社を辞められるということになり、会社を引き継ぎ、会社の代表取締役になられました。またその時にキャンプ場も指定管理という形で運営されることになったようです。
キャンプ場の運営
現在おおさネイチャークラブ株式会社として、18年ほど事業をされておられ、主に大佐山オートキャンプ場を市から指定管理をうけて運営をされておられます。このキャンプ場はキャンプサイトも60サイト、トレーラーハウスやロッジもあり、キャンプ場としては大きな施設かなと思います(私が今関わりのある指定管理のキャンプ場はフリーサイトが20サイトしかないので。。)。主な顧客層はファミリー層で、岡山や倉敷など県南地域の方から来られる方が多いようです。サイトの広さもさることながら、他のキャンプ場との違いは、「アウトドア体験」。キャンプ場からは車で30分の所にあり、カヌーやシャワートレッキングができるとのことです。また他の業種でもそうですが、やはりキャンプ場経営でもリピーターさんが大事で、松下さんは特に自社のスタッフの接客やお客様との関係性を大事にされているとのことです(おそらくあの人にまた会いたい、せっかくキャンプするならあの人のいる所にいきたいという事で選ばれるキャンプ場になっていくことかと思います。)。またチームビルディングや心理学を学んでおられ、それらをサービスとして形(「親子で非認知能力育成プログラム」や「仕事と人生の場を立てる」など)にして提供しておられ、今後企業さんや学校さんへの展開を考えておられるようです。ホームページを拝見していて他にないものとして気づいたのは、お客様の声をすべて掲載(トップページ中ほどにあります)されているところです。これについて伺ったところ、これには2つのメリットがあり、1つ目は公開した方がお客様への信頼が高まること。2つ目は現場で働いているスタッフへも直接お客様の声が伝えることができる。ということで、とても機能しているとのことでした。お客様の声の抜き出しではなく、すべてを出しているということで悪い面も見えてしまうとは思いますが、そこも分かったうえであえてだしておられるのだなと感心しました。
今後の夢や目標
最後に今後の夢や目標を伺ったところ、「アウトドア・自然体験は「正解のない時代を生き抜く力」をはぐくむもの。答えがない世の中。自分で何とかするしかない。今の子供たちはそういう教育をされていないので、自然体験を 通じることでたくましい人間になってほしい。学校に行けば行くほど、高学歴になることだけが幸せな人生でない。自然体験が人生につながるプログラムを提供していきたい」とのことでした。学校の学びも大事ですが、インターネットやChatGPTなどで知識がすぐに手に入る世の中になっているなかでこういう自然体験から得られる学びも大事だなと私自身も改めて気づくことができました。
松下さんはこの度はお話をお聞かせいただきありがとうございました。