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北に生息する動物たちの絵本

手島圭三郎氏という木版画家をご存知でしょうか?

彼は、北の、主にオホーツク海沿いの農漁村を転々として育ち、20年にわたって中学校教師を務めた後に木版画家として独立した。

彼は、北の海の風景や自然がたくさん詰まった本を多く出している。


この絵本、最近我が家で、シリーズ借りしている。息子とともに読んでいると、版画の力強さにまず引き込まれていく。


版画は、かくかくかくばった硬いイメージがあるのだが、動物たちを主人公に描いてあるからか、柔らかさと躍動感が伝わってくる。

また、それぞれの動物たちの人生を、刹那に物を語りながら綴られているのも心に染み入る。


自然の中に淘汰されていく動物たちの「今」を力強く、そして優しくも描いている。


図鑑ではわからない、動物たちの生態がストーリーで入ってくる。こんなふうに生活しているんだ、こんな敵がいるんだ、など。


読んでいると、北の動物たちに会いたくなってきた。

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