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Epiphone Joe Pass EmperorⅡ

2019年頃、2001年韓国samick製を中古で購入した。
フルアコが欲しく、色々なモデルを試していた時にお茶の水で出会った。
赤みがかったサンバーストはちょっと渋過ぎるかなと思いつつも、サウンドが非常に魅力的で、いつまでも弾いていたいと思える物だった。

当モデルは息が長く、2024年現在まで少々のスペック変更をしながら販売されている。
現行モデルはコイルタップができるそうだ。2001年韓国製の物はそれが無い。他にも、現行はパーフェロー指板だが、こちらはローズウッド指板、現行のネックはDシェイプだが、こちらはやや幅広のCシェイプだったりする。
現行モデルも比較したが、私の中ではこちらの韓国製が良いなと感じた。

初めてのフルアコだったので、最初は色々と試行錯誤しながら仲良くなっていった。
フラットワウンド弦を試したり、一般的なラウンドワウンド弦の様々なゲージを試したりした。
ピックでもかなり音が変わることが分かり、こちらも色々と試した。
ジャズⅢという、ジャズでよく使われるピックが合うようだった。

購入時はネックが逆反りしており、トラスロッドで調整した。するこ今度は弦高がかなり高くなってしまったので、ブリッジを削って調整した。
ブリッジはローズウッド製のようだった。
フルアコでは一般的だが、ブリッジは固定されないタイプなので、弦交換するときは気をつけないと位置が変わってしまう。私はマスキングテープを貼って位置をメモしていた。

値段なりの作りなのか、フレットエッジが少々チクチクしていたので、丁寧に削って多少は解消された。
また、1弦15フレットが音詰まりしたので、16フレット以上を少し削ってなんとか解消した。
素人目だが、恐らくネックにねじれが起きていたように思う。
16インチのフルアコだが、私には少々大きかった。こちらのモデルは例えばES-175などに比べるとボディ厚はやや薄めなので、比較的抱えやすいと思われるが、ずっと抱えていると少し右手が疲れる。

このように少々対話が必要なギターだったが、とにかく音が好きで気に入っていた。
フロントPUでジャジーに弾くのも良いし、意外とクランチサウンドもカッコいい音がする。
ファンク系のカッティングも良い。ちなみに、ファンクギターの名手Wah Wah' Watson’はフルアコとワウペダルでクールなバッキングを刻んでいた。

合板のフルアコはかなり汎用性の高いのもなのだなと分からせてくれた良いギターだった。
また、2001年の韓国samick工場は非常に丁寧な作りをしていた事もわかった。なんというか、ギター作りへの情熱や愛のようなものを感じる。
韓国の職人への敬意を持たざるを得ない。

保管場所さえ許せばずっと持っていたいギターだったが、やがて手放してしまった。

気軽に使える合板のフルアコは、いずれまた手に入れたいと思う。

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