8月9日(京セラドーム)18時開始予定の阪神-広島17回戦のみどころ
予告先発は広島が森(0勝0敗)、阪神が村上(5勝7敗)
早朝にあったパリ五輪レスリング女子の53キロ級。藤浪朱理の金メダルへの戦いは最初から最後でが秀逸だった。その姿も態度も、相手選手へのリスペクトも、見る者を引き付ける独特のパワーも…
NHKスペシャル(初回放送7月20日)「レスリング女子 新時代“最古の格闘技”をUpdate」もまた特筆すべき内容だった。番組の入りとエンディング。全体の構成、深堀した内容などなど…そして番宣には「常識に縛られず新技術をどん欲に取り入れ、自らをアップデートし続けている。自分らしさを見失うことなくひたむきに、そして軽やかに世界の頂を目指す彼女たちの挑戦を追う」とある。
大事なことだ。
番組の中で詳しく紹介された藤浪朱理はまさにそうで、予想通り「軽やかに世界の頂」に上り詰めた。
メディアと取材される側の関係は、本来こうであるべきだろう。なぜ、彼女たちを取り上げるのか?その先に何が待っているのか?見た者に何が残るのか?
昨今、大学生に問うと「授業を受けて初めて新聞を読んでみた」とか「自分は高校時代、コロナで部活が中止になった時、テレビや新聞に盛って報道されて悔しい思いをした」「石丸さん(元安芸高田市長)はマスメディアを信頼してないから、自分でSNSで発信して都知事選で旋風を巻き起こした、これからはそういう時代」という声が返ってくる。
すでに新聞は、地方紙だけでなく全国紙も死に体だ。テレビ局も壊滅状態。ラ・テ県営局ならなおさら厳しい。広島もそうだ。最近になってテレビ新広島と広島テレビが、座して死を待つ訳にもいかないから新社屋をぶっ建てたがカネを使い過ぎて極めて厳しい経営に直面している。
そして広島で見る限り、自社制作番組はどの局もインフォマーシャルだらけ。視聴者に向けて純粋な情報ではなくスポンサーの色に塗れたCMもどきを垂れ流し。そればかりやるもんだから肝心のスポットCMが入ってこない、自爆型構造になっている。
NHKだけは別格のようでもあるが、それでも経費削減の波が押し寄せ、現在のNHKを東西などに分ける、という話もある。
そんなこんなでパリ五輪報道がどうなっているか?と言えば、こちらもほとんどNHKの広り勝ち。そしてTVerぐらいか?
ここまでメディアの話を引っ張ったのは、きのうも当チャンネルで引用させてもらった中国新聞「球炎」につなげるためだ。
きょう付のコラムも木村雅俊さんが担当して「リスク覚悟の仕掛け空転」の見出しでバランス良く新井カープの負けっぷりを報じている。
これほどのクオリティであれば、例え160円出しても購入して、コラムを切り抜いて、並べていく、とかいろいろ利用法はあるだろう。だが、今の大学生は新聞を買おうとはしない。「授業で聞いたので初めて読んでみたら情報が多いにびっくりした、でもスマホで十分」だからだ。
きょうの「球炎」の中では「新井采配にムチが入ってきた」の記述がある。まったくその通りで、だからこそ昨夜、超美技のあとに不注意なミスをした末包は、絶対に捕れもしないファウルフライを追ってエキサイトシートに飛び込んだ。
だが、カープナインのそんな必死さを、昨夜の戸郷は上回っていたし、実は初回の秋山3球三振やそのあとの粘る矢野に対して決して四球を与えず12球目で一ゴロ…という時点である程度予想できた。
さて、そんな見る者を引き付ける投球を、たっぷりと二軍で自身を見つめ直してきた森が阪神打線相手にできるかどうか?快適なドーム空間、好条件の下で「自らをアップデートし続けている。自分らしさを見失うことなくひたむきに」向かっていけるかどうか?アップデートしないなら、消えていくだけ。幸いにも長期政権の新井カープは、できる限りのチャンスを一軍経験の少ない選手にも与え続けている。
阪神は村上。昨夜の戸郷同様、ここまではカープ打線相手に悔しい思いをしているから要注意だ。
今季はすでに6試合登板して2勝のあと5月7日からは3連敗中。ただ、対戦防御率は1・88だからぜんぜん悪くない。
実際、前回対戦(8月19日。甲子園球場)では8回129球5安打無四球で1失点負け投手。実に今季5度目となる床田との投げ合いでわすかに及ばなかった。しかも失点は中村貴浩、坂倉の連打のあとのバッテリーを組んだ坂本のミス絡みだった。
その前が7月4日のマツダスタジアム。7回7安打3失点、自責2で3対3同点のまま交代した。
なお開幕から4戦目までは4月9日と30日には床田との投げ合いを制して2勝、そのあとは床田と投げ合って2敗となっている。
そんな村上から今季、先越えしているのは秋山、そして末包…意地の一発は出るだろうか…2位巨人は8勝7敗1分けの中日とバンテリンドームナゴヤで対戦する。
星を分けた巨人とは1差、やはり8勝7敗1分けの阪神とは2差…
に次いで2番目に多い。きょう勝てば自身球団別最多タイになる。
今季の広島戦は先発6試合のうち先制点を奪われたのが5試合。連敗脱出に序盤の失点を防ぎたい。
また、京セラドームでは通算4試合に登板し、0勝2敗。鬼門の球場で初勝利を挙げ、首位の広島に詰め寄ることができるか。
予告先発は広島が大瀬良(4勝1敗)、巨人が戸郷(7勝6敗)
今日付けの中国新聞「球炎」で担当する木村雅俊さんが「秋へ突っ走る新井野球」を肯定的に表現している。長らくカープ球団を見つめてきたベテラン記者の眼力とその思い…このチャンネルでもきのう書いたが“褒めて勝つ”が実りの秋を迎えるのか…
コラム内では「手痛い」走塁死の意味や意義にも触れている。昨夜のジャスト4時間30分は両軍、充実した内容で、打った小園や丸がさすがだった。
野間のバットもここにきて神通力を発揮している。新井監督が故障を抱える野間を抜群の起用法でフォロー。結果、野間の打率が小園のそれを上回る“逆転現象”???が起きている。6日は二番、7日は三番野間。ここに矢野も絡んでくる。そうしたパターンを首脳陣は“褒めて勝つ”で作り上げてきた。
今夜も間違いなく好ゲームになる。あす8・9を迎える大瀬良がマウンドに上がる。16試合で4勝だが防御率は0・85。自身のピッチングと向き合う方法を変えたことがこれほどの成長につながるとは…本人もコーチ陣もそう感じていることだろう。
右打者、左打者とも被打率は1割台で、4月から毎月の防御率は1点台もしくは0点台。1イニング当たりに出す走者の数(WHIP)も0・94と際めて優秀な数字になっている。
しかも巨人戦は今季3度投げて1勝0敗、失点ゼロでチームは全勝。6の3と打たれている坂本が昨夜の打撃内容からしても要注意だが、それ以外にマイナス材料は見当たらない。
球宴を挟みここ4試合勝てていない戸郷も燃えているはずだ。こちらは今季、カープ戦4試合に投げて0勝1敗、対戦防御率2・63。
大瀬良と投げ合ったのは5月17日のマツダスタジアムだった。6回5安打無失点の大瀬良に対して5回6安打2失点。初回、小園に適時打され、四回には先頭の矢野に二塁打を打たれそこから失点した。
前回対戦は6月28日の東京ドームで6回2失点の床田に投げ勝つ7回3安打1失点で試合は延長十回、丸のサヨナラ弾だった。五回、堂林に1号ソロを打たれた。
4月19日のマツダスタジアムでは7回無失点ピッチングでもスコアレスドロー。4月12日の東京ドームでは坂倉に投じたフォークを柵越えされるなど5回4失点…
カープサイドから見れば今季の対戦打率は小園が11の6で野間が10の5(三塁打1、二塁打2)
両軍ベンチが総力でぶつかる第3戦も見どころ満載…
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