カープダイアリー第8526話「田村俊介、矢崎の剛球を一刀両断!開幕投手指名の九里とともにオーラを放つ」2024年2月16日)
プロ野球の榊原定征コミッショナー(80)が朝一番のコザしんきんスタジアムに姿を見せた。新井監督以下、コーチ陣と選手は一塁ベンチ前に全員集合!して激励を受けた。
投手と野手がキャンプ中に横並びに整列することはめったにない。全員の表情を一度に見ることができる。常廣羽也斗ら新人は当然ながら最後列で小さくなっていた?
その中でひと際輝きを放つ選手がいた。九里だ。大瀬良は対象的に“馬群”の中に沈んでいるように見えたし、森下の表情にも明るさがなかった。
その答えはすぐに分かった。
新井監督が開幕投手に九里を指名した、明かしたからだ。大瀬良の連続記録は5でストップ、森下は九里に先を越されたかっこうになった。
午前中最初の全体メニューは投内連携。ここでも九里からはオーラが発せられた。開幕投手は特別だから、そういうものなのだろう。
そのあとグラウンドでは打撃ローテなどがあり、ランチタイム明けにシート打撃が行われた。
投げたのはトーマス・ハッチ、島内、大道、大卒リーキー左腕コンビの高太一と滝田一希の5人。
打席に立ったのは、久保修、田中広輔、堂林、石原貴規、高木、二俣、田村俊介、ジェイク・シャイナー、マット・レイノルズ、韮澤、中村健人、小園、矢野、中村奨成 、林、中村貴浩、坂倉。
述べ31人が打席に立った中で、一番のオーラを発したのは田村俊介だった。
いきなり最初の打席で”剛腕”矢崎の真っ直ぐを、右越え二塁打にした。ラインドライブがかからなければ楽に100メートルの右翼柵を越えていた当たりで、ものすごい打球音が内野スタンドに響き渡った。
もう、その打撃についてアレコレ語る必要もないだろう。侍ジャパンの井端弘和監督がその潜在能力をひと言で見事に表現しているのだから…
田村俊介の第2打席は高太一とのフレッシュ対決になった。相手の方が年齢はふたつ上。やはり初球の真っ直ぐを振り抜いたが打球は高く上がっただけ、だった。
この日のフリー打撃でも左投げの打撃投手にタイミングが合っていなかったから、今のところの課題は左対左か?だからと言ってその評価が下がる訳ではない。矢崎の剛球を見事に捉えるそのミート力、そして飛距離。日南で調整中の野間や秋山がその場に居合わせたなら、おそらく顔が引きつっていただろう。
ポスト龍馬、という点では完全に60番が一歩リードしている外野枠争いではあるが、中村貴浩と右打ちの久保修、中村健人が追撃中という構図になっている。
「どの野手よりも一番バットを振って…」という姿勢で沖縄に乗り込んだ中村健人は、ヘッドを効かせるために導入した“DeNA宮崎”打法で新たな自分探しを続けている。第1打席では島内の変化球を粘り腰で右前打にした。第2打席でも滝田一希からレフト線二塁打。ファウルで粘って8球目を捉えた。バットがよく仕事をしてくれている。
沖縄キャンプは、いよいよあすから実戦モードに入る。だから指揮官も開幕投手を明かした。ここからは結果を出した者しか生き残れない。田村俊介や中村健人が突如として打てなくなることだってある。「しゃ!」と言える打撃や守備や投球の数が多いほどファンからも首脳陣からも信頼される存在になる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?