ありえない話は丁寧に話す

落語には普段の生活からはありえない設定の話があります。神様が出てくる噺や、幽霊が出てくる噺なんかがそうです。

ありえないとは、単純に見たことがないということになります。(中には見たことある方もいらっしゃるかも)

僕の場合は死神を演じたときに、死神の風貌を丁寧な描写で表現することを文華師匠より指導をもらいました。

死神は実在しないので(とされている)抽象的な説明では、聴き手にはイメージができない。死神のイメージができないと噺がわからなくなり、結果伝わらないということになってしまうのです。

演者は死神のことをわかっていても、聴き手はわかっているとは限らず、共通したイメージをもってもらうためにも、丁寧な描写が必要となります。

落語に限らず、仕事でも同じことだと思います。自分の製品は自分はわかっても、お客さんが理解できてるとは限らない。共通したイメージを持ってもらうためにも丁寧に説明する必要があるのです。

噺家さんがどのように丁寧に描写しているのかは、別の機会にしるしていきます。人に伝えるために役に立つのではないかと考えています。

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いっきょう_木本 努@落語×人生キャリア開発
もし刺さる根多でしたら、木戸銭歓迎です。寄席代にして、さらなる刺さる根多を仕入れてきます。