クマムシの生き様
宇宙空間に出ても死なない。クマムシは凄い。確かに凄いが、宇宙空間で、もぞもぞ動き回った訳では無い。乾眠(かんみん)と言って、ある種の冬眠状態というか仮死状態での話である。だから人間が彼を見倣えば、宇宙に出て行けると言った話ではない。そもそも生き物として変わり者である。脚が8本あるとか「心臓が無い」とか、人間には到底真似の出来ないライフスタイルを採っている。だが、乾燥して干乾(ひから)びた彼に、水をかけると生き返る。これは干乾びたミイラも、何かしたら生き返ると信じる、ミイラ信仰にヒントを与え得る。つまり「生きるとは何か」を再考させる。ウイルスは生命と非生命の中間とも言われる。人間はまだ生命が何なのか解っていない。水をかけると生き返る、これが「死と復活」の秘密だったのかもしれない。やはり「クマムシに学べ」である。