作家と睡眠薬
芥川龍之介は、医者の斎藤茂吉に、よく睡眠薬をおねだりした。太宰治はカルモチンという睡眠薬で、二度自殺を試みたらしい。川端康成は、非バルビツール酸系睡眠薬の常用者だった。作家は睡眠薬が、手放せないみたいだ。感性を研ぎ澄まして、作品と向き合うと、神経は異常興奮し、寝付けなくなって、睡眠薬のお世話になるのだろう。感性が鈍いままの私には関係ない話だ。私はいつ何処ででも平気で寝つける。この前なんか、ムカデと一緒に寝ていたら、手に噛みつかれて、痛い目をみた。寝過ぎることはあっても、睡眠不足ってことはない。私は作家に向いてないみたいだ。