死を恐れない人々
武士道とは、死ぬ事と見つけたり。命は大事だよ。命を粗末にするのでも無く、命を軽視する訳でも無くて、有限存在の命は、仮象に過ぎないと悟った者は、自ら死地に赴く事を厭わない故に始末が悪い。自己の永生を確信し切った故に、有限な人間的生に執着しない。人生100年時代に千年王国移住を乞い願うのは、在り来たり過ぎる。不老不死に比べたら、千年なんてみみっちい。千年で無く、一千億年くらい望もう。美人は薄命だから、命短し恋せよ乙女。陽炎に長寿は似合わない。悪魔の寿命は儚く淡い。邪悪宇宙人の短命化に歯止めがかからない。だから彼らは焦っている。不老不死の妙薬を捜し廻り、血の気が失せている。不死は、単に悟ることで手に入る。悪魔は悟らんから短命化を避けられない。無一物中無尽蔵、一つの短じかい命にしがみつくのでは無く、尽きる事無き命の井戸を掘り当てよう。一獲千金の夢とは「生命の井戸」を発見する事であった。高々100年未満の有限な生にしがみついても虚しい。78億人が背負う十字架は如何にもちゃちい。死を恐れるから、生がちっぽけで無価値化してしまっている。この生が終わるや否や、矢継ぎ早に次の生を開始する、瞬時連続転生にとって、この生への執着は害悪でしかない。ノンストップ転生は、生命の無尽蔵を悟る事で入手可能である。死んでる暇がない、死んでる時間が勿体ない、圧倒的生命が死を跳ね除け吹き飛ばす。死には居場所を与えない。だから永生であり、不老不死なのである。このロウソクが燃え尽きたら人生は終わる。そんなみみっちい短命人生に、しがみつくのはよそう。生命の躍動がエンドレスな地点に立てば、死を恐れる必要は無くなる。徐福が見た夢は、ここに花開いたのである。