化け物じゃないのだから。舞台「可惜夜」のこと。※全文無料記事【27枚目】
残り2か月でやってくる僕の夢であり、不安であり、希望であり、恐怖の舞台公演のためにここ最近は日々脚本執筆に専念していました。
Youtube動画の台本やらこのブログやた書きたいものが思い浮かんでも、何か一文字でも書くならば、今は舞台の脚本であるべきと自身の背中を叩いていた日々が一旦終わり、やっとほかの文章が書けると箸休めの気持ちで遊び紙の束を積み上げたいと思います。
どうもいっくんです。遊び紙の束27枚目をご覧いただき、ありがとうございます。
今回はもうすぐ控える舞台について。
チケットはこちらです。
舞台 いっくんは語る。第1回公演「可惜夜」 in東京 - パスマーケット
舞台の脚本など書いたことがないので、物語を詰めないと脚本執筆に至らないと思い、プロットと呼ばれるあらすじを練りにねっていたら数か月経ってしまいました。
あらすじといっても、「この後の二人の運命やいかに…‼」といった読者をわくわくさせるものではなくて、舞台、時系列、登場人物などの詳細。起承転結どのような物語なのか。セリフはあまり書くことなく情景描写や心情描写がほとんど。もうこのあらすじを読みさえすればどんな舞台なのか一目瞭然!といういわば説明書のようなものです。
あらすじだけで一万字を優に超えます。
このプロット制作が想像以上に難しくて、頭を抱える日々です。
例えではなくまじで両手でバッと喫茶店で頭を抱えています。
0→1の苦しみとかそういう言葉あるじゃないですか。
なんというか表現が難しいんですけど、詰まりに詰まって行方不明になってるときは、苦しいなんてレベルじゃなくて、痛覚を刺激される感覚。
本当に体が痛いし、重いし、睡眠不足になるしでアイデアを思いつくまでは本気で二度とやりたくないと思ってました。
なので0→1が得意とか発言している人を見るとあぁきっと何も作ったことない人、もしくは誰かの真似事をしている人なんだとうなと感じてしまいます。まぁ僕がセンスないだけの可能性もありますけど。
アイデアが降ってくるとかそういう言葉あるじゃないですか。
これも嘘です。多分アイデア考えたことない人が安易に発してる言葉。
確かにさっきみたいにもがき苦しんだ先にアイデアを手に入れられる時があります。でも降ってくるみたいなそんなラッキー的な感じではなくて、地面を這いつくばって至るとこをを掘り起こしているうちに掘ってる手に何か当たった感触がして、血で滲んだ指で掘り進めるとアイデアが埋まってるみたいな。
全部掘り起こしたのに見つからなくて絶望していた時、実はポッケに入っているときみたいな。
そういう感覚。まぁ僕がセンスないだけの可能性もありますけど。
劇作家の小林賢太郎氏が、「パッと1を作れる人はいない。もがき苦しみ続ければ、なんとか0.1ぐらいは作れる。これを10回繰り返せばいい。」と発言していました。
自分が作り手になって初めて気づきましたがこの言葉も少しだけ現実と違う部分がある。
確かにもがき苦しめば0.1作れるときもあって、積み重なって0.5ぐらいまでできるときもあるんですけど、次の苦しみや掘り起こした0.1のせいで全部壊される時があるんですよね。振出しに戻るんです。
実際今回の僕の舞台の脚本は、5.6回一から書き直しています。
初稿を見返してみるとまるで違う物語でなんか新鮮な気分になる。
なので苦しみが10回で終わりきることはない。
作って壊してを繰り返してやっと1になるという感覚です。
ただ、もがき苦しんでいるときは二度とやりたくないと思っちゃいましたけど、0.1できた時の衝動とワクワク感に中毒性があります。
その時は間違いなくもっとやりたい。作りたいと考えています。
0→1の苦しみという発言をする人。
アイデアが降ってくる人。
小林賢太郎。
この人達は正直存在するでしょう、
その人たちは作るために生まれてきたいわば化け物のような才能がある方々です。尊敬します。
けれど僕は化け物ではありません。
化け物ではないのだから、すべてを捨てて作ることに集中しよう。
化け物ではないのだから、一つづつ丁寧に作り上げよう。
残り数か月、おそらくまた苦しむでしょう。もしかしたらもう二度とやりたくないとまた思っちゃうかもしれません。
本番当日、公演が大変でもう二度とやりたくないと思っちゃうかもしれません。
けど大丈夫。どんなに苦しくても必ずやり遂げますから。
そしたらきっと次の作品がやりたくてうずうずしているはずです。
なので皆様は安心して僕の舞台を楽しみにきてください。
きっと明けるのが惜しいと思えるほど素敵な夜になりますよ。
あらすじが書き終わり、舞台の全貌がやっと見えたのがついに10日前ほどのことです。
すでに正式な脚本を書き終えて照明スタッフさんに提出済みです。
来週は本番の会場下見をもう一度していよいよ舞台会場づくりが始まります。
もちろん僕の公演練習も楽しみです。やっと楽しい部分が始まった。
僕の舞台、「可惜夜」は3月15日(土)です。
森の奥のサーカステントでお待ちしております。
チケットはこちらです。
舞台 いっくんは語る。第1回公演「可惜夜」 in東京 - パスマーケット
メンバーシップの方二枚続けて全文無料でごめんね。
次は変な奴書くね。
それでは。