孤独は人を殺す。
なんだか物騒なタイトルから始まってしまいましたが。ぼくが最近感じていた「孤独」について書いていこうと思います。
タイトルは簡潔にするため「孤独は人を殺す」にしましたが、もうちょっと噛み砕いて書くと、「コミュニティに属していない孤独感は精神をぶっ壊す」となります。
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ぼくは最近転職をしました。新卒で入った会社を2年弱ぐらいで退職し、2020年2月から新しい会社で働くことになります。
で、ぼくは新しい会社で働くまでに2週間ほど有給休暇を取得しました。本当は1ヶ月ぐらい取ってもよかったんですが、年末年始を挟んだり引き継ぎに時間がかかったりして、結局2週間に落ち着きました。
ぼくはこの2週間の間に、引っ越しと海外旅行をしよう!と決めました。前に住んでいた家は、上京のタイミングで契約したのでそろそろ2年が経ちます。更新時期が近づいてきたので、ぼちぼち引っ越してもいいかなと。
新しい会社ではちょこっと給料も上がるので、もう少し都心に近い場所に引っ越すことにしました。有休もあるし、引っ越しの時期には最適じゃないか!というわけです。
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本題に入っていきますね。ぼくが今回書いていきたい「孤独」は2つあるのですが、まず1つ目が「会社に属していない」という孤独です。
これ、普段働いている人にはあまり実感できないかもしれませんが、「毎日行く場所がある」というのは精神上めちゃくちゃ重要です。「だりいなあ〜」「休みてえ〜」と思っていても、毎日オフィスに行って、同僚と会話して、ランチに行くような日常って、メンタルを安定させてくれる大きな要素なんだと気づきました。
社会人の日常から「会社に行く」という行為がなくなると、ぼくたちは何かがすっぽり抜け落ちてしまった感覚になります。ぼくも前職が楽しくて仕方ないわけではなかったですが、有休期間になったとたん、どことなく喪失感を覚えてしまいました。
趣味に打ち込んでいたら平気じゃないの?という人も、たぶんキツいと思います。というのも、この孤独感は「やることがない」のが原因ではなく、「コミュニティに属していない」ことが原因だと思うからです。
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ちょっと思い返してみると、学生時代の長期休暇で「孤独感」を感じる人って少ないと思うんですね。学校自体は休みだからやることはないけど、それが「孤独」という感情に結びつく人はあまりいないんじゃないかなあと。
それってたぶん、「〇〇大学に所属している」という事実が変わっていないからだと思うんです。もちろんサークルやバイトがあって「やることが多かっただけ」という可能性も高いですが、大学なりサークルなりバイト先なり「所属先がある」という事実のほうが、はるかに孤独を打ち消してくれる要素として大きいと思いました。
これがもし「大学を辞めて長期休みが手に入った」状態だと、また話は違ってくるんじゃないかなあと。
どのコミュニティにも属していない、よくいえば自由が手に入ったわけですが、その自由と引き換えに「孤独」に悩む人は多いと思うんですよね。
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ふたつ目は、「地域コミュニティに属していない」という孤独です。引っ越しにともなって住む場所が変わったことで、ぼくは孤独を覚えてしまいました。
ぼくは東京での一人暮らしなので、地域の行事に参加したり同じマンション内での交流があったわけではありません。隣人の顔さえはっきり分からないような生活をしていました。
でも「住む場所が変わる」というのも、どこか心に穴が空いた気分になってしまうんですよね。今まで慣れ親しんでいた街(とはいえ2年弱ですが)を離れて新しい街で生活を始める。書くとそれだけのことですが、環境が大きく変化したとき、「自分はこの街にひとりぼっちだ」という気持ちになってしまいました。
比較的静かなマンションから物音が気になるアパートに引っ越したこともあり、ぼくはメンタル的にやられて情緒不安定になってしまいました。ついには彼女や母親に泣きつく有り様です。(文字通り泣きながら電話していました。笑)
このとき感じたのは、「自分にも街への帰属感があったんだ」ということ。毎日通勤して、スーパーへ買い物に行って、夜眠る。それだけのことですが、無意識のうちに街からも安心感を与えてもらっていたんですね。
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「何にも縛られない生き方」と聞くと、すごく耳触りがいいのは事実です。会社員ではなくフリーランスとして働く、定住せずにシェアハウスやホテルを転々とする。なんだか未来の生き方みたいで、それに憧れる人も一定数いると思います。
でも、縛られないことは「コミュニティに所属しない」とほぼ同義なのも忘れちゃダメだよなあ…と。少なくともぼくは、在宅フリーランスにだけはなるまい!と思ってしまいました。絶対に孤独に潰されてしまうのが目に見えているので。
そういう意味では、家族や恋人といった「親密なつながり」はもっと大切にすべきだなあ…とも思いました。会社が変わったり住む場所が変わっても、ブレることなく自分と関わってくれる人ってとても貴重です。
ぼくも今回、家族や恋人が優しく支えてくれなかったらボロボロになっていた気がします。転職して引っ越しただけでもこんなにしんどいんです。ありきたりな言葉ですが、やっぱり人間は1人じゃ生きていけないんだ…と実感しました。
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これを書いている今は、あと3日ほどで有休が終わるタイミング。新しい街にもだんだんと慣れてきました。引っ越した当時の不安な感情は徐々に薄らいでいるように思います。
ぼくの場合は「会社」「街」というコミュニティから外れたことで孤独を感じましたが、同じようなタイミングが誰にでも訪れるはず。普段は当たり前すぎて「所属しているありがたみ」なんて感じませんが、意外とぼくたちの安心感を作ってくれているのもコミュニティだったりします。
一時的な「辞めてやる!」「抜けてやる!」という気持ちに従っていると、結構キツい精神状態になっちゃう人も多いかもしれません。
その上で、どこかのコミュニティを外れても自分を支えてくれる家族や恋人は、大切に大切にしないとなあ…と思わされた次第です。「ほらあなたにとって大事な人ほどすぐそばにいるの」とは、なんとも真理を突いた歌詞なんですねえ。
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