春馬と過ごした14年(5)2008年『ブラッディ・マンデイ』で連ドラ初主演
※この記事は、
2020年7月24日に書いた記事に、
加筆修正をしたものです。
春馬の出演作、2008年のラストを飾るのが
ドラマ『ブラッディ・マンデイ』です。
(2008年10月~12月放送、TBS)
原作は龍門諒(りゅうもん・りょう)
によるマンガで、
(作画は恵広史)
2007~2012年に
『週刊少年マガジン』で連載されていました。
ちなみに、龍門諒とは
樹林伸(きばやし・しん)の別名義で、
彼はマンガの原作者として、
複数の名義を持っています。
樹林伸は、過去にも
『金田一少年の事件簿』
『探偵学園Q』
『サイコメトラーEIJI』
などを手掛けており、
実写化した作品が多いです。
春馬にとっては、
『ブラッディ・マンデイ』が
連続ドラマの初主演作品でした。
主人公は天才ハッカーの高校生で、
治安維持組織とともに、
無差別大量殺人を
目論むテロ組織に立ち向かう
壮大なストーリーになっています。
海外の映画やドラマにありそうな
壮大かつ本格派のサスペンスが
少年誌で連載され、
それが人気を博していたのも
私が子どもの頃には
考えられないことでした。
これはマンガに限ったことではなく、
日本ではテレビドラマでも、
こういったタイプの作品は
作られた前例がなく、
本作はテレビドラマ史においても
重要な作品です。
その後、この手の作品が日本でも
作られるようになったことを考えると、
本作はその礎をも築いた
と言えるでしょう。
また、「ハッキング」という、
一般には深く知られていない
最先端テクノロジーのイメージを
CG を駆使して
上手く見せていたのも印象的でした。
主人公がハッキングするシーンで見られる、
ハヤブサがネットワークの世界を
飛び回る CG は、
主人公の異名「ファルコン」に
ちなんだもので、10年以上経った、
今の目で見ても新鮮です。
原作が人気作であったこと、
日本のドラマにおいては
新しいタイプの作品であったことから、
主演のプレッシャーは
相当なものだったことでしょう。
(ましてや連ドラ初主演)
そんな中、主演の春馬は、
普通の高校生としての顔と
緊迫したシーンでの
シリアスな顔を見事に演じ分け、
リアルな空気を上手く作り上げています。
ストーリーのシリアスさ、
CG などを駆使した豪華な演出、
緊迫感のある演技、
これらの要素が見事に融合した結果、
本作は平均視聴率11.4%、
最高視聴率13.2%(最終回)を記録し、
2010年にはシーズン2も
制作されるほどの人気を博しました。
なお、本作では、春馬と共に
アミューズの看板役者として
活躍することになる
盟友・佐藤健とも初共演を果たしています。
その後、二人は共同企画作品として、
DVD『HT』シリーズ(2010~2011)を
発売するなど、
活動をともにする機会が増えていきました。
▲ニューヨークでの旅を収めた第1弾。
発売初週で12000枚を売り上げ、
男性俳優の「アイドル・イメージ作品部門」
歴代最高順位を記録