お笑い芸人を目指していた頃(9)11を冠した伝説のコンビ
お待たせしました。先週の続きです。
オーディションは自分の順番に
近くなるまで、
外で待たされていました。
いよいよ、自分の順番が近くなり、
再び稽古場の中に入り、
待機することに。
私が稽古場に入ってすぐ、
入り口付近のところで、
専務の川岸さんと流れ星の方達が
談笑していたのを覚えています。
流れ星のツッコミの方が
(たきうえさん)
「天野さんって、
本当にいい人ですよね」
「天野さん」というのは、
浅井企画所属のコンビ、
キャイ〜ンの天野さんのことです。
これに対して川岸さんも
共感を示して
「そうだろう。
天野はナンチャンにも
かわいがってもらって、
仕事でもプライベートでも
お世話になってるんだから」
というような話をしていました。
ウンナンとキャイ〜ンの
仲がいいのは有名な話ですし、
大した話ではなかったんですが、
やっぱり、業界の人は、
こういう話もするんだなぁと
近くで感激して聴いていたんです。
そうこうしているうちに、
流れ星の番になりました。
前にも書きましたが、
この時代の流れ星は
まだ世間に認知されておらず、
私も彼らのことを知りません。
でも、そんな時代に彼らのネタを
目の前で観られたのは、
幸運なことですね。
ビックリするのは、
この時代でも彼らのネタは、
売れはじめた頃となんら変わらない
クオリティーを感じさせたことです。
当時から漫才を得意としていたようで、
この時に披露したのも漫才でした。
ボケのちゅうえいさんの
切れ味鋭い一発ギャグを盛り込みつつ、
王道の漫才スタイルという感じですね。
あれから20年近く経ちますが、
テレビで彼らの姿を
見る機会が増えました。
二人とも見た目も含めて
最初に見た時と印象が変わりません。
流れ星のネタが終わり、
次のコンビがステージに上がりました。
なんと、そこに居たのは、
さっき外で待っている時に
親しげに話させてもらった
モジャモジャ頭の彼でした。
ここで私は彼らのコンビ名を知ります。
その名も「ジャック&イレブン」です。
彼らが披露したのも漫才でした。
そして、そのネタが
めちゃくちゃおもしろくて、
私はもう少しで
自分の順番がくるのも忘れて、
吹き出して笑ってしまったんです。
流れ星に比べると、
ジャック&イレブンの方が、
漫才としてはトリッキーな印象でした。
具体的にどんな内容だったかは、
忘れてしまいましたが、
ちょっとシュールで、
ものすごく私好みのネタだったんです。
たしか、モジャモジャ頭の彼の
(もちろん、ボケ担当)
風貌を活かしたネタで
「ブラジル人に間違われる」
みたいなくだりがありました。
札幌に帰ってから浅井企画の
ホームページを見てみると、
ジャック&イレブンも
すでに浅井企画所属のコンビとして、
写真が掲載されていたんですよね。
私は彼らのネタを見て、
本当に気に入ってしまったので、
彼らのことを宣伝しまくりました。
「こういうおもしろいコンビがいて、
近いうちに絶対に売れるから」
と方々で言って回っていたんです。
ところが、その後、
ジャック&イレブンの姿を
テレビで見ることはありませんでした。
いつの間にか、
浅井企画のホームページからも
彼らの写真が消えていたんです。
調べてみると、
どうやらこの年の暮れに
解散していたようですね。
おもしろければ売れるとは
限らないのが、
芸人の世界の厳しいところです。
ちなみに、ジャック&イレブンについては、
さらにサプライズがあるので、
どうかみなさんはこのコンビについて、
調べないでください。
ずっとずっと後ですが、
また私の話の中に出てきます。
* * *
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