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『ピングー展』に行ってきました

※2500字以上の記事です。
 お時間のある時に
 お付き合いいただけると嬉しいです。

※この記事は2021年5月に
 書いたレポートです。

『ピングー展』に行ってきました。

『ピングー』は‘80年代に
スイスの映像作家、オットマー・グットマンが
中心となって手掛けた
クレイアニメーション作品です。

南極に住む主人公のペンギン・ピングーと
その家族や仲間たちの日常を
コミカルに描いています。

クレイ人形を1コマずつ撮影した
独特な映像の質感、
かわいらしいキャラクターたちが注目され、
世界的な賞をいくつも受賞しました。

日本では‘92年から
テレビ放送が始まり、
(初放送はWOWOW、
 地上波では’93年にテレビ東京が初放送)

その後、ピングーは
CM や企業のキャンペーンに
キャラクターが起用され、
たくさんのグッズも発売されています。


この展示会は、'80年に『ピングー』の
パイロットフィルムが作られてから
40年という節目にちなんだイベントです。

昨年の8月~9月の
東京開催を皮切りに、

その後、福島、大阪でも開催され、
4月23日(金)~5月30日(日)まで、
札幌で開催されました。

会場では『ピングー』の
映像作品が楽しめるのはもちろんのこと、

実際の撮影で使用された
クレイ人形やジオラマ、
絵コンテ、フィルムなども
展示されています。

私が行った時には、
家族連れや若いカップルの
お客さんもチラホラ見かけましたが、
お年寄りのお客さんも多い印象でした。

スクリーンで上映されている映像を
釘付けになって観ている親子、

ジオラマやクレイ人形を
じっくり眺める老夫婦、

これらの反応を見るにつけ、
改めて、この作品のファン層の
幅広さが実感できました。

日本で『ピングー』の
地上波テレビ放送が始まった頃、
私は小学生でした。

何曜日に放送されていたのか、
定かではないのですが、
土曜日の午前中に
観ていた記憶があります。

私にとって
「クレイアニメーション」なる手法は、
『ピングー』で
はじめて知ったものでした。

手描きのアニメーションではない
立体的なキャラクターが
自由自在に動き回り、

時には潰れたり、
歪んだりするのがおもしろく、

それまでに観てきた映像作品とは
一線を画する斬新な質感には
衝撃を受けたものです。


『ピングー』のことは
大人になってからも、
ふと何かのきっかけで思い出し、

その度に「また観たいなぁ」
と思ってきました。

今回、会場で改めて
それらの映像やクレイ人形を見て、
私は遠い昔の自分と家族や
その日々を思い起こしました。

ピングーには小さな妹がいて、
二人で遊ぶシーンや、
お母さんと三人のシーンが
多かった記憶があります。

もちろん、お父さんも出てきますが、
普段は仕事をしているので
不在のことが多いんですよね。

▲ピングーの妹・ピンガ

私にも弟がいて、
父は出張で家をあけることも多かったので、
なんとなく昔の自分に
重ねてしまいました。

会場で買ったパンフレットでも、
大人のファンが
『ピングー』を支持する理由は

「温かい家庭に対するノスタルジー」
であると指摘されています。

この一文を見て、
「みんな一緒なんだ」とわかり、
なんだか嬉しかったです。

会場では一部、
撮影のできるゾーンがあったので、
いくつか写真も撮ってきました。

冒頭に掲載した写真は
入場口にあった
巨大なピングーの像です。

大きくてもばっちりクレイの
質感が表現されていました。

ピングー展2

これは入り口から入って
すぐのところにあったパネルです。

ピングー一家や
キャラクターのイラストが
立体的なパネルになっています。

この他にも
「知らないキャラクターがいるな」
と思っていたら、

最近作られた新シリーズの
新しいキャラクターのようです。

ピングー展3
ピングー展4
ピングー展5

これらは撮影で実際に使用された
ピングーのクレイ人形です。

ピングー展6

いろんな表情のピングーの
顔がありますね。

撮影の際には、
このようにたくさんの表情の顔を
あらかじめ作っておき、

それを付け替えて、
1コマずつ撮影していくんです。

クレイ人形を作るのには
5~6時間程度かかり、
汚れたり破損したりした時のための
予備も用意します。

『ピングー』は1話が
5分程度の短い内容ですが、
絵コンテの作成から完成までに
8週間かかるそうです。

撮影はできませんでしたが、
ピングーたちの
クレイ人形を置いて撮影する
ジオラマの小ささには
ビックリしましたね。

映像で観た時には、
あんなに空間が広がって見えたのに、
実物の小ささを見ると、
本当に映像の魔力が実感できます。

ピングーのクレイ人形の小ささに
ビックリする人は
多いかもしれません。

この他にも
絵コンテやフィルムも展示されており、
作品に命が吹き込まれた痕跡が
リアルに伝わってきます。

会場の出口付近では
多くのグッズも販売されていました。

どれも完成度の高いものばかりで、
思いのほか、多くの商品に
手が伸びてしまいましたね。

▲特にこのパンフレットはおススメ。
 映像やグッズの紹介のみならず、
 巻末のコラムも読みごたえアリ


私にとっても『ピングー』は
子どもの頃に触れて以来、
ずっと記憶に残り続けている
特別な作品でした。

生まれる前から
日本で放送されていたわけではなく、
日本で放送が始まった時に、

主人公のピングーと
同年代の子どもだったのも
大きいかもしれません。

生まれる前から
放送されていたアニメよりも
ピングーとは
一緒に育った感覚が強いのです。

そんな私にとっても
今回の展示会は、作品への理解が
深まるきっかけともなり、

思い入れは一段と強いものになりました。

何かと大変な情勢の中、
このようなイベントをやっていただき
本当にありがとうございます。

この企画に携わる方々に
お礼を申し上げると同時に

これからもこのイベントが
成功することを

今後、ピングー展は2022年まで、
全国を巡回する予定です。

今後の開催予定は
公式ホームページや
インスタグラムにて発表されるそうなので、

まだ開催されていない地域の方で
興味のある方は、
そちらをチェックしてください。

私と同じように、
その昔、テレビで観ていた方はもちろん、

まだ作品に触れたことのない
小さなお子さまでも
存分に楽しめる
展示会となっています。

少しでも興味のある方は、
ぜひ足を運んでみてください。

誰もが心温まる素敵な空間を
体験することができはずです。


ピングー40周年スペシャルサイト/
ピングー(PINGU)公式ウェブサイト
http://www.pingu.jp/40th/

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