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『X-ファイル』に見るシーンの切り替え

ここ最近、『X-ファイル』を観ています。

’90年代に流行った
アメリカのテレビドラマです。

若い方は知らないでしょうが、
当時は、日本でもゴールデンタイムで
放送されていました。

その頃は私も子どもでしたし、
チラッと観たことはあっても、
ガッツリ観たことがなかったんですよ。

最近は note で、
映像の話も書いているので、
海外ドラマもチェックしなくては、
と思っていたんです。

それで、ディズニー+で
海外ドラマには何があるか
探していたら、

出てきたんですよ
『X-ファイル』が。
(それにしても相変わらず、
 チョイスが古いなぁ(^^;)

観たことはなくても、
うっすら印象は残っていました。

このテーマ曲は、
一度聴いたら忘れられない
不思議な音楽ですよね。

当時は UFO などの超常現象が
流行っていて、日本のテレビでも
特集が組まれたりしていました。

この手の話で、
いつも思い出すのが、
ビートたけしの『TVタックル』で
よくあった討論企画ですね。

たしか、あの番組によく出てくる
研究者の方でも
「『X-ファイル』は実話だ」
と言っている人がいました。

この人は「『MIB』も実話だ」
と言っていて、子どもながらに
完全にヤバい人だなぁ
という印象でした。

そして、例のごとく、
大槻教授がこの意見を
真っ向から否定して、
バトルがはじまる

というのが、
当時の『TVタックル』の
風物詩でしたね。
(今にして思うと、
 すごい時代だった)

何の気なしに観はじめた
『X-ファイル』でしたが、

実際に番組の冒頭でも
「これは実話である」
みたいなテロップがあって、

なんとも言えない
凄みを感じさせられました。

「実話」っていうと、
無条件で説得力が増しますものね。

実話かどうかはさておき、
私自身は『X-ファイル』に
結構、ハマっています。

UFO がどうのこうの、
ストーリーがどうのこの、
というよりも「映像」として、
おもしろい作品ですね。

やはり、同じテレビドラマでも、
日本とアメリカでは、
作りが違います。

誤解のないように言っておきますが、
どちらが上とか、
下とかいう話ではありませんよ。

やっぱり、アメリカのエンタメは、
ハリウッド映画が
ベースにあるんでしょうね。

画面の設計が、
日本のテレビドラマよりも
映画に近い構図に感じます。

一番、新鮮に感じたのは、
シーンの切り替え方ですね。

海外ドラマは、
そんなに観たことがないので、
これが一般的なのかはわかりませんが、

『X-ファイル』では、
シーンが切り替わる時に、

切り替わる前の映像と
切り替わった後の映像を
オーバーラップさせる手法が
使われていました。

私が観てきた限りでは、
日本のドラマでは、
こういった切り替え方を
していません。

例えば、日本のドラマで、
シーンが変わる時に
よく使われているのは、

建物や風景の映像を
間に挟んでから、
次のシーンに切り替わる
という手法です。

いつからこのような手法が
一般的になっているのか、
わかりませんが、

少なくとも’80年代のドラマでは、
こういった切り替え方が
一般的になっていた気がします。

特に、場所や時間が
大きく変わる場合の
シーンの切り替え方は、

やり方を間違うと、
視聴者に違和感を抱かせてしまう
映像になるんですが、

日本のドラマのように、
合間にさりげない映像を挟むのは、
効果的な演出だと思いますね。

一方で『X-ファイル』に見られる
オーバーラップを使った手法も

シーンの継ぎ目が目立たず、
スムーズな移行ができる
優れた手法だと思いました。

ちなみに同じくディズニー+には
同時代にアメリカで放送されていた
テレビアニメ版の『X-MEN』もあって、

そちらの方も観てみたのですが、
このアニメでもシーンの切り替えに
オーバーラップの手法が
使われていました。

もしかしたら、
この時代のアメリカのテレビでは、

オーバーラップで
シーンの切り替えをするのが、
一般的な手法だったのかもしれません。

個人的にはアメリカの
テレビアニメといえば、

『ルーニー・テューンズ』や
『ミュータント・タートルズ』を
観て育った世代です。

これらの作品では、
シーンが切り替わる時に、
フェードアウト・フェードインが
使われていた記憶があったので、

そのような手法がアメリカでは
一般的なのだと思っていました。

もちろん、日本のテレビでもそうですが、
ジャンルやテレビ局によって、
やり方が違うこともあるので、

どちらのやり方が
一般的だったのかを類推するには、
もう少し材料が必要になりそうです。

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いっき82
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