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ARMと孫正義

ARMがどんな会社か知ってる人が少ないと思うので解説

項目は以下の2つ
1. ARMとはどんな会社か
2. なぜ孫正義はこの会社を買ったのか

1. ARMとはどんな会社か

ARMとはイギリスの会社で、プロセッサを作ってる会社
プロセッサていわれると、拒絶反応が出る人がいるかもしれないけど、めちゃ単純にいうと、データを処理するための電子回路全般を指す
プロセッサという括りの中に、CPUやGPUがある
さて、スマホやPCに使われるプロセッサは「設計→プロセス開発→製造」の順でつくられている
さらに、設計は、「基本設計→論理設計→回路設計→レイアウト設計」とさらに細かく分かれている

ARMは上流の基本設計をIP、つまり知的財産として提供する企業で、AppleのiPhoneはARMからIPを供与してもらい、それもとにスマホ用プロセッサを設計している

スマホは年間で世界で約15億台出荷されていて、約90%がARMのIPを使っている
これに伴って、ARMにはライセンスフィーが収入として入ってくる。ARMのIPを使用したプロセッサが搭載されたスマホが売れるごとに、「1個〇〇円」というようにIP使用料が入ってくる

2. なぜ孫正義はこの会社を買ったのか


2016年に3.3兆円でArmを買収した
「ARMは2015年の売上高は1791億円、税引き後の利益は578億円と優良企業だが、この利益で3.3兆円を回収するには50年以上かかる」という批判があったが、そんなことは孫正義も分かってるであろう

まず、競合となるインテルは、PC用プロセッサ約8割、サーバー用プロセッサ約9割とシェアを独占している
そのインテルのプロセッサの出荷個数は、2011年で3.3億個だった
だが、Intelはスマホでのプロセッサの主導権を握れず2015年には3億個を切った

https://newspass.jp/a/xhj7xより引用



一方、ARMのIPを使っているプロセッサは、2011年で79億個もあり、2015年には145億個を超えた。これは、ARMのIPがスマホだけでなく、クルマ、ゲーム、デジタル家電など幅広く使われているからだ

買収された2015年のライセンスフィーが1個10円とすると、1450億円がARMの収入として入ってくることになり、同年の売上額とあまり変わらない

ARMの買収は、「IoT時代へのパラダイムシフトを見据えてのことだ」と孫正義は語っている。

総務省の「令和3年版 情報通信白書」によれば、2023年のIoTデバイス数は340.9億台と予測されている。また、アメリカは1兆個のプロセッサを使ってインターネットを普及させていくことを構想している

ARMのプロセッサの最大の特徴は消費電力が低いことであり、それらの構想にARMのプロセッサが使われる可能性が大いにある
もし仮にネットデバイスのプロセッサには、1個15円、国の構想のプロセッサには1個5円だとしたら、莫大な利益が生まれることは容易に想像できる

私の意見


ここまで読んで私の意見を述べたい

ARMはこれまでスマホのプロセッサ需要に支えられて成長してきたが、今後大きな成長がある分野ではない
今後はAI分野でどう地位を確立できるかが勝負になってくる
スマホのエッジAIにおけるプロセッサの地位を築ければもっと成長していくだろう

スマホのプロセッサを握っているため、ARMの優位性はあるため、今後の動向に注目

【参考資料】
https://newspass.jp/a/xhj7x

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