張り手の打ち合いを観ていたら涙が出る 〜05.7.18 佐々木健介vs小橋建太〜
現代だけでなく過去のたぎる試合を紹介する連載です。今回は少し昔の13年前の試合をご紹介したいと思います。
05年のベストバウト
この試合はこの年の年間ベストバウトにも選ばれているため多くのところで語られてると思いますが、改めてご紹介したいのは、空中殺法や派手な投げ技全盛期の今だからこそ、改めて飾り気のない筋肉のぶつかり合いが新鮮に映るからです。
派手ではないのに目が離せない凄み
僕も空中戦や投げ技の試合は大好きです。そのため、昔の試合は何か物足りなく感じることもあります。
しかしこの試合は、プロレス低迷期にあってそしてプロレスの王道をしているのに、全く飽きることない凄みの塊なんです。
練習の虫が生んだ極み
この試合が凄みを生んでる要因に2人とも全日本と新日本という出身こそ違えど、練習の虫であるという共通点があります。
小橋は練習しすぎを同門生にからかわれた時に、天龍が「いつか、あいつに飯を食わせてもらうことになるぞ」と言わせしめたという逸話があるほどです。
佐々木健介も長州力の愛弟子として、派手な闘魂三銃士を横目にコツコツ練習していたと言います。
2人とも自分の圧倒的な練習量や試合で積み上げてきたプロレス道に誇りがあり、団体が違うこともあり、自分のプライドと団体のプライドもかけて戦ったため生まれた凄みだった思います。
張り手とチョップのやり合いを観て泣く
映画やドラマで感動して泣くことや、プロレスでも復活ストーリーによって泣くことはあると思います。
しかし、この試合はある意味前段の知識はほぼ何もなくても試合中盤の2人の張り手とチョップのやり合いを観てるだけで自然と涙が出てきます。
2人が積み上げてきたものやプライドを全力の張り手とチョップでぶつけ合い受け合う姿に言葉は要りません。その景色を見てるだけで勝手に感情が乗り移り涙が溢れでます。
試合後の逸話もすごい
あまりの白熱で2人の胸板はドスムラサキに腫れ上がり、体もボロボロになり試合は終わります。
しかし、練習の虫たちはその程度のことでは練習の手を休めることなく、2人ともこの試合の後、練習を行ったという逸話があります。
やはりどこまで行っても超人です…
本日はプロレス低迷期にあって、それでもプロレスを守り続けた2人のプライドのぶつかり合う練習の虫同士の対決をご紹介しました。
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