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抗がん剤治療2回目の12日目
朝起きて、当たり前のような一日が始まる。
当たり前のようでいて当たり前じゃない、とびっきりの一日。
それを忘れたくないなぁ。
副作用がなくなると、あの辛さが嘘のようだ。
朝、脱毛済みの髪型に少し飽きて、久しぶりに髪型を変えたくなる。
帽子用の部分ウィッグを取り出して、鏡を覗く。
あれ?久しぶりの髪の毛がある自分に、何だか馴染めない。
ついでにフルウィッグもつけてみる。
上の息子に「久しぶりの髪の毛あり!どうかしら?」と言うと、「ズラ丸出し。やめて。」という。
イメチェンにノリノリの私。そういう時は「ウィッグに見えない。本物みたい。」とか言って欲しい。ほんと、女心のわからない奴だぜ。
夜のお風呂場の脱衣所で、上の息子とバッティングした。
息子、「ひぃー、ひぃぃぃ~!見たくなかった!ひぃー、ひぃぃぃ~!」と、自粛期間中に変わった野太い声で叫ぶ。
あんまりな態度に大笑いしてしまい、息子も思わず笑う。後から「ごめん。でも見たくなかった。」という息子に「ママだからいいよ。(未来の)彼女には、その態度はなしで。」と言ってみる。
なんてことない一日なのだけど、あぁ、いいなぁ。と思う。