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【壱岐新報2024.7.26】県内で最も感染急拡大の本市、基本的な感染防止対策が重要

 新型コロナウイルス感染症の流行が「第11波」に入ったとの見方が強まっている。厚生労働省は19日、全国5千の定点医療機関から8~14日に報告された感染者数は5万5072人と発表し、全国的な広がりが懸念されている。定点当たり報告数で見れば、本市は県内で最も感染者の報告数が多く、今後の感染拡大に注視する必要がありそうだ。


新型コロナ流行11波、県内最多の報告数


 現在、全国で広がりつつある主流の変異株「KP・3」は、オミクロン株「BA・2」から大きく派生した変異株で、特徴としては感染力が強い。当初のコロナウイルスに対してワクチン接種などで免疫を持っている人でも、免疫を逃れる力が強いため感染の可能性は高いという。一方で、ウイルス自体の病原性や毒性は従来株と極端な違いはないとされる。ただ、高齢者や基礎疾患を持っている人などリスクの高い人たちの感染には気をつける必要があるとの見方もある。

 県が公表している県感染症発生動向調査速報によれば、8~14日の県内感染者は1568人で前週比685人増、1定点当たりの報告数は22・40人で前週比9・79人増、5週連続で増加し今年最多となった。

 県内70の定点医療機関で報告数の多い保健所は、壱岐保健所の35・67人、前週の17・33人から倍増し、壱岐地区が県内で最も多い報告数となった。続いて県南保健所が34・38人と、県平均を大きく上回る感染拡大傾向にある。

 同期間の1週間当たりの本市の感染報告数は107人と二桁を超えた。県内の年代別では10代、10歳未満が多く、すべての年代で前週より増加している。

 壱岐医師会の品川敦彦会長は「現在、本市で広がりつつあるのは変異株KP・3の可能性が高い」とし、「今夏は暑さが厳しい。冷房をつけている屋内は十分な換気をせず感染が広がりやすい。熱中症にならない範囲で適切な換気を。基本的な対策のマスク着用や消毒などを心がけてもらいたい」と呼びかけた。

 ワクチン接種については「当初のワクチンのような感染予防効果は低くなっている。ただ、65歳以上の基礎疾患を持つ人、後期高齢者は重篤化予防のために接種を勧めたい」と述べた。

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