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船橋二和病院労組の森田健作千葉県知事への申入れ書

2020年7月10日

千葉県知事森田健作様

274-0805 船橋市二和束5-1-1
船橋二和病院内
船橋二和病院労働組合
執行委員長 飯田江美

申入れ書

コロナ蔓延下、多くの医療機関は大幅な減収となり、労働者に対して賃下げが強行されています。
船橋二和病院は、保健所の指導の下、コロナ感染患者を受け入れるために療養型病棟を転換して体制を整えました。療養型病棟から急遽別の病棟に異動した労働者は勤務体制も大きく変わり、収入が5万円以上減った人もいますし、やむなく退職をした人もでました。病院としてもかなりの無理をしてコロナ感染対策に協力してきましたが、経営者は「誰にも援助してもらえない中では、自力でこの難局を克服しなければなりません。」と言って、労働者の生活費であるボーナスを大幅に減額しました。船橋二和病院の今季の平均ボーナス額は、森田知事のボーナスの10分の1にもなりません。けれど私たちはコロナ感染者を命がけで治療をしてきただけではなく、全ての医療・介護労働者は院内感染予防のために必死に働いてきました。医療機関は大きな減収となっていますが、それを必死に働いてきた労働者の貸下げで補うとはあまりにもひどい話です。

コロナの第2波、第3波がどのように襲ってこようとも医療・介護機関が十分に対応できるように整備していくのは、県の責任です。コロナ情勢の中ではっきりと見えたことは、公立病院の整理統廃合という国の方針は間違っているということです。医療は、必要に対していつでも十分に対応ができるように社会に備わっていなければならないものです。県は医療を社会保障としてきちんと位置付けなおして、十分な予算をとって対策を講じてください。千葉県は、人口当たりの病床数、医師数、看護師数が全国でワースト3が続いています。今こそ、それを脱却する施策をおこなってください。これまで県が進めてきた医療政策を抜本的に見直さなければなりません。医療政策を立案する時は、地域の医療と医療・介護労働者を守る立場で行ってください。

以下要求します。
1.県内全域の全ての病院・診療所・介護施設で働く労働者に対して、職種にかかわらず、また雇用形態にかかわらず、県独自で、全員に直接一律10万円を給付してください。
2.2月からの新型コロナウイルス感染症に対応した医療機関の減収分を千葉県が補填してください。
3.感染防護や感染対応に必要な物品を必要時十分量支給できるように備蓄してください。
4.公立病院統廃合計画を直ちに撤回し、むしろ公立病院の赤字を十分補填してください。
5.急性期病床削減計画を撤回してください。千葉県保健医療計画の立案において、利益が上がるか否かの視点で病床数を計算するのをやめ、新型コロナウイルス感染などの感染症パンデミックや、災害時に十分対応できる急性期病床数を確保するように、保健医療計画を変更し、そのための予算を取ってください。
6.医療、介護分野の予算を増額して、労働基準法が守れるような大幅な増員計画を立てて、すぐに実行に移してください。
7.感染症パンデミックや災害時に対応できるよう、保健所数や保健所人員を増やすために、保健所の予算を増額してください。
以上

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