コロナ患者を受け入れた船橋二和病院での一時金超低額回答に対する労組のストライキ行動に参加して
一時金1・5か月等を要求する二和病院のストライキに行ってきました。
飯田執行委員長が当日オペで不在、準備期間も短く大変な中で組合員が討論し、作り上げたストライキは本当に感動的でした。
女子医大で退職せざるを得なかった看護師の悔しさも含めて、コロナ禍での医療破壊、医療労働者への犠牲転化に対し、もう我慢も限界だ、医療・介護を社会保障として国や市は責任とれ、という渾身の闘いになったと思います。
ストに立ったのは委員長を除く医師、看護師など8名。
動労千葉、ちば合同労組、一陽会労組、泉陽会労組など20名ほどが支援で集まりました。
組合員はみんな白衣で、表が「コロナで賃下げ許さない!」「安全な医療ができる人員よこせ!」「公立病院の統廃合絶対反対!」、裏が「スト決行中!」のゼッケンを装着。
ぼくは午後からの参加でしたが、組合員は病院での朝ビラから船橋市庁舎、お昼に病院前でストライキ集会をしてから千葉県庁に、それぞれ申し入れを行い、さらに記者会見と総括集会という一日行動でした。泉陽会労組の新井委員長は、元二和の看護師ということで、白衣を着て朝の病院ビラまきから共闘行動をしました。
すごかったのは、駅から庁舎までの移動中、さらには電車の中まで、ビラを手に、ずっと白衣とゼッケンでストをアピールをしていたこと。歩道ではマイクでアピールやコール。「給料さげるな!」「人員増やせ!」「過労じゃ命を守れない!」と。完全にデモです! 道行く人から圧倒的な注目でした。街頭アピールでは、他の病院の看護師さんと話になって、連絡先を交換する場面もあったとのこと。
県庁前では組合員がひとり一人マイクを手にアピールしました。「今日がボーナス支給日でしたが(0・9か月で)がっかり」「必死に働いてきたのに減収をボーナスで穴埋めはひどい」「コロナで明らかになったのは医療・介護は社会保障だということ」「初めてのストで不安だったが、支援に勇気づけられる」と発言していました(正確ではないですが)。
記者会見には『女性自身』の記者や医療関係を調べている記者の方々が来てくれました。
柳沢書記長がストを報告し、質問にはみなさんで答えていましたが、印象に残ったのは、ストライキに至ったやむにやまれぬ思いと、コロナ禍で医療を医療として取り戻さないといけないという決意です。
「どの病院も減収で、ボーナス出ないと思っているから、カットも仕方がないという雰囲気もある。でもやっぱりおかしい。命かけて患者を診てきた。0・9か月でいいと黙っていたらどこまでもいく。日本中の病院が減収になっているが、なんで私たちのボーナスで埋めないといけないのか。少数組合だが、仕方がないという職場の雰囲気を変えたい。医療は社会保障、赤字黒字ではなく、当たり前の医療の姿を取り戻したい」
「去年、ボーナスは史上最低1・0か月で『これじゃ展望ない』と大量に辞めた(70名も!)」「辞める人が出たのがコロナの直前。4月に1病棟、急性期病棟が閉鎖になった。やるべきことができなくなる。20年働いて初めてのこと。給料が減ると辞める。辞めると医療が縮小する。だからストなんです。ストやりたいわけでなく。だけど今回はやった」
「仕事に穴をあけることになるので、職場の仲間に言うのは勇気がいったが、『がんばって』という声が思いのほか多かった」
「東京女子医大の許しがたい状況。400名の代わりに、悔しい思いを、代わりに声を上げて、あきらめないで声を上げようと訴えたい」
ストは状況を見ながら第2波、第3波も考えているそうです。
二和病院労組のストライキは、第1波を超えるコロナの波を迎えながら、「医療体制に余裕」などと恥知らずに言っている安倍や小池、西村に対し、すべての医療現場の思いと怒りを体現したストライキになりました。街頭での反応も含め、他に波及する展望も切り開いています。
柳沢書記長は、小池の都立病院つぶしへの怒りも語っていました。本当に勇気づけられました。東京でもこの闘いと連帯し、続く闘いをつくっていきましょう。