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ソマリアリクガメを購入してから死ぬまでの237日の記録~リクガメにイカの甲羅は危ないから使うのやめた方が良いかも~

結論

2021年4月10日(日)に購入したソマリアリクガメが死亡した。
解剖から見るに、イカの甲羅の破片が腸の一部に詰まっていた。
他の個体と比べ、入手時からイカの甲羅含め白いものに執拗に執着する行為が多かったが、甲羅の一部が他の個体を比べ柔らかい感じもあったので、低カルシウム血症が疑われる。
上記らから、他のリクガメより、カルシウム補給で利用していたイカの甲羅による腸閉塞が発生する確率が高かったと考えられる。

経緯

導入

2021年4月10日(日)、ジャパンレプタイルズショー横浜で購入。色がキレイだったのもあるが、10数年飼育していたソマリアリクガメが死亡したので、代わりとして購入した。フォロワーが結構増減したが、死んだ直後に代わりに買う事に抵抗ある人がいるんだろう。

入手した数日後から散歩させたりしつつ様子を見ていると、餌には目もくれず、コンクリートブロックやイカの甲羅を齧りまくっている。今まで飼育していたソマリアリクガメと比べるとここまで執拗に白いものを求めるのは異常とも見えるし、カルシウムが足りてないのだろうか。

https://twitter.com/ikimonooki/status/1391210399534444546?s=20

異常発生~入院

2021年10月5日(火)、なんかいつもいる場所にいなかったり、餌食いが悪い気がする。また、鼻水が微妙に出ていたり、目が赤い。

2021年10月9日(土)、入院させていたスペングラーヤマガメの予約で行くついでに、レプタイルクリニックで診てもらった。胃になにか溜まってるように見えるが詳細は不明とのこと。
また、この時点で移動中にうんこはしていた。

2021年10月21日(木)、鼻水も止まらず、「ムーン」「ウーン」みたいな声やクシャミみたいな音を定期的に出している。
目も相変わらず赤く目やにも出ている。
餌もほとんど食べないが、口の周りは白くなっているのでイカの甲羅は齧っている模様。

りょうま動物病院に診てもらい、食欲増進剤を打ってもらう。目薬はささなくても良いとのこと。食べても調子悪かったり食べないようだったら再度診てもらう事になり、一旦帰宅。

2021年10月26日(火)、床材の赤玉土の粉塵が影響してるのかと考え、床材を交換してみる。改善すると良いけど。

2021年10月27日(水)、かき菜とキャベツを食べていた。多少改善したんだろうか?

2021年10月28日(木)、「ムーン」「ウーン」みたいな声を出してる事が多い。

2021年10月29日(金)、目を閉じて開かなくなってたので、りょうま動物病院に診てもらい、注射をしてもらった。力はまだあるとのこと。

2021年10月31日(日)、今日は目を開けて餌を食べてる。餌を食うと瀕死になる→消化されて胃のスペースが開くと動き始める的な感じにも見える。ずっとバスキングライトに当たっている。

2021年11月XX日(?)、りょうま動物病院で投薬してもらう。

2021年11月6日(土)、りょうま動物病院で再度レントゲンを撮ってもらった。ガスが溜まっており、胃腸内の砂利的なものも分散していた。全身状態が落ちて胃が動いていないんじゃないか的な話になり、皮下点滴を注射してもらいつつ、胃を動かす溶剤的なものを強制してもらった。胃が空っぽなのか肺がでかく見える。

2021年11月7日(日)、ブラックアウト東京にて、ヴァンケット動物病院で飼育相談をした所、この個体に関しての原因はなんとも言えないが、20キロのケヅメリクガメを砂で詰まったので開腹して対処した事があると言われた。

家ではレタスを一口二口食べるが、基本的にずっとバスキングライトに当たっており、あまり食べない。

2021年11月20日(土)、りょうま動物病院で再度レントゲンを撮ってもらった所、多少ガスが増えており、状況が良くなってるようには見えず、また、徐々に落ちていくだけにも見えるため、入院する事になった。

入院中の調子を定期的に聞いた所、動き回ってはいるが、強制すると吐き戻しする事があり、排泄もないとのこと。薬剤投与を続けて腸が動けばなんとかなるかも知れないが、現状不明瞭。入院延長になった。

死亡

2021年12月3日、りょうま動物病院から、入院中のソマリアリクガメが亡くなったとの連絡が来た。死んだ15年くらい飼ってたソマリアの代わりとして導入してた子だし、流石にショックがデカい。

2021年12月4日、原因究明のために解剖を依頼、イカの甲羅の破片が腸の一部に詰まり、腸閉塞を起こしてた可能性が高いとのこと。場所がかなり後半であり、狭い場所だったので、仮に手術で開腹しても分からなかった可能性が高いとのこと。

破片は1.2cm × 1.0.5cmくらい。以前、1cm × 0.8cmの洗濯バサミの先は排泄されてたので、腸閉塞だとしたら、ギリギリ許容外だったか、クリティカルにハマったとかそんなところに見える。

また、飼育年数が長い個体だと、自分の飼育ミスなどを思い出す目的などで剥製にする事があるのだが、そういう意味だと今回は微妙な所だが、何かしら活用出来る道がありそうな気もしたので、解剖後の死体は回収した。

2021年12月5日、東京レプタイルズワールドでオールペットクリニックに聞いた所、今回詰まってるのはレントゲンでは分からないが、CTなら分かったんじゃないかとの事。CT自体置いてある動物病院が少ないので、CTが撮れ爬虫類も診てくれる病院は稀らしいが。

余談

結論はこのnoteのはじめの方に書いているのでそちらを参照下さい。

正直、目の前で食べてたんですよね。詰まってたイカの甲羅。
多分、イカの甲羅が劣化してたため、削る感じでなく、塊で欠けたからそのまま食べたのかなと。庭にあったやつ。

流石にソマリアリクガメだけじゃないですが、5年くらい飼育してたスペングラーヤマガメも死にましたし、こう連続だと色々と疲れたので、今いるソマリアリクガメを全て手放し、飼育をやめようかと思ったのですが、なんとなく追加で雄を2匹購入してきました。

俺の屍を越えてゆけじゃないですけど、結局飼育をそこでやめると今までの経験が無駄になってしまうのがもったいないなと思うところがあるんですよね。

イカの甲羅も、CT取れば判明しそうですし、CT代及び手術料含めた数十万の金額が掛かったり、個体を殺してしまうリスクと比べ、くちばしの伸び具合を防ぎつつ、カルシウム補給のために使い続けるか悩む所です。

その他

多分、リクガメが餌を食わなくなって死んだり、突然死したりする場合、似たような理由の人他にも結構いるんじゃないかなと想像してます。
カルシウム補給で利用されているイカの甲羅以外にも、なんか食べちゃって亡くなったり。死んだ後に解剖してる人あまり見たことないですし。

ただ、僕のツイートなどをみて真似して解剖されて精神的ダメージを受けてツイートしなくなった方もいらしたので、無理して真似されないほうが良いと思います。僕の飼育スタイルは、愛情自体はありますが、出来るだけ無駄にせず次に繋げるってものですし、愛玩動物としてペットを愛情持って対応する感じというより、研究や探求に近く、ペットを家族として可愛がるとは少しズレてる気はしているので。

参考

Twitterのスレッド開始リンク

飼育の参考にしてる書籍

エキゾチック臨床 Vol18
ヴァンケット動物病院の先生も寄稿されている本。爬虫類の病気や怪我などの疾患が色々と載っている。飼育者から見ると特に寄生虫の欄が参考になると思う。
※定価16,500円だけど、Amazonだと2万超えてるので、他で売ってるならそこで買ったほうがやすいかも。イベントでヴァンケット動物病院のブースがあれば、そこで軽く読めるし定価購入も出来ます。

カメの家庭医学百科
レプタイルクリニッククリニックの小家山先生が書かれた本。飼育方法~症例まで分かりやすく纏められており、カメを買う前に読んでおいたほうがよい本。
※定価5,500円だけど、Amazonだと微妙に高いので、他で売ってるならそこで買ったほうがやすいかも。


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