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サウスファームによる未払い脅迫被害から見る個人ブリーダーの危険性と対策

愛知県一宮市にある爬虫類ショップ、サウスファームが、ブリーダーや業者からの販売委託を受けながらも、代金を支払わずトラブルになっているケースが発生しています。
この問題について、注意喚起を兼ねて記事にまとめることにしました。


記録

前提

サウスファームは愛知県一宮市にある爬虫類ショップです。
Googleマップの評価やXの投稿を調べる限り、客からの評価は高めに見えます。

ナゴレプに記載されているサウスファームのショップ情報
Googleマップの口コミ

要約

kaeruさんがブリーディングした生体をサウスファームに委託販売したところ、売上が未払いとなり、何度も督促した結果、「全力で邪魔するからな」などと脅迫されるという事件が発生しました。

具体的な問題点として、以下の点が挙げられます。

  • 委託生体の代金未払い

  • 売掛金の未払い

  • kaeruさん以外にも、4店舗+1名が同様の被害に遭っていた

  • 支払いを数ヶ月何度も先延ばしにされていた

該当の要約のポスト

関連ポストはこの記事の下の方の発生内容の記録に乗せてます。

問題と対策

爬虫類業界のトラブル

爬虫類・両生類・熱帯魚業界は他の業界と比べてトラブルが多く、一般的なビジネスのように「きちんと対応してくれる」という期待を持つのは危険です。
長年の付き合いがある相手や、信用できると思っていた相手であっても、突然未払や音信不通になるなど、問題が発生することもままあります。
また、自転車操業の店舗が多く、売上が次の仕入れや経費に充てられるため、委託販売の支払いを後回しにするケースが少なくありません。
この傾向はイベントの増加に伴い増えているように見えます。

さらに、未払いを指摘すると逆ギレや脅迫まがいの対応をされることもあり、個人ブリーダーが泣き寝入りせざるを得ない状況が生まれやすいのが実態です。

ショップ・ブリーダー間の取引問題

爬虫類ショップは個人経営の小規模店舗が多く、大手企業のような厳格な契約や管理体制が整っていません。
そのため、取引が口頭ベースで行われることが多く、未払いなどのトラブルに発展しやすい傾向があります。

未払い・金銭トラブル

爬虫類・両生類・熱帯魚業界では、個人・業者を問わず金銭トラブルが頻繁に発生しています。
僕自身も未払いの被害に遭ったことがあり、その際に感じたのは、未払い金を回収するには想像以上のコストと労力がかかるということです。

未払いが発生した場合、弁護士を雇って回収することも可能ですが、弁護士費用がかさみ場合によっては回収額より高くなりますし、訴訟準備や裁判の進行の関係もあり解決までに時間がかかります。
また、請求額60万円以下なら少額訴訟で対応することもできますが、慣れてないと訴訟準備や手続きの労力が大きいです。
そのため、費用対効果を考えると、金額によっては、その時間を本業頑張ったり副業でバイトでもしたほうがマシな場合もあります。

また、勝訴したとしても、未払い業者が素直に支払うとは限りません。その場合、支払督促を申し立て裁判所を通じて正式に支払い請求をしつつ、財産の差し押さえをし、強制執行を行う必要が出てきます。
しかし、これらの手続きも時間と手間がかかるうえ、業者によっては財産を隠したり、店舗を閉じて逃げるケースもあるため、確実に回収できるとは限りません。

個人ブリーダーの懸念点

経験上、個人ブリーダーはナメられることが多く、特に無名だとその傾向が顕著です。
また、SNSが普及する前の反社会的な体質が抜けていない業者もおり、「(業界に)いられなくしてやろうか?」「妨害するぞ?」といった脅しをかけてくる人も少なからず存在します。
さらに、第一種動物取扱業の登録なしに繁殖・販売を行っている場合は要注意です。
無許可で販売していると、二束三文で買い叩かれるだけでなく、トラブル時に「無許可販売しているだろう?」と逆に脅されるリスクもあります。
こうした問題を避けるためにも、取引には慎重になり、事前にしっかりとリスクを把握しておくことが重要です。

爬虫類販売のリスク管理

取引の際は、証拠をしっかり残すことが重要です。
書面やLINE・メッセージなどでやり取りし、証跡を確実に残しておきましょう。
ただし、いくら証拠があっても支払いを踏み倒す業者は存在するため、信用できるまでは少額の生体で試しながら取引するのが無難です。
また、売掛(後払い取引)は避けるべきです。
また、僕のようにSNSやnoteで定期的にトラブル情報を公開することで、「不誠実な対応や脅しをすると晒される」と認識させ、トラブルを受けにくくする手法もあります。
ただし、こうした発信は一部からアンチを生む可能性があるため、安易に行うのはおすすめしません。

情報共有の方法

信頼できるブリーダーやショップに未払いの事実を共有することで、同じ被害を防ぐことができます。
また、ぶりくらレップショーなどのイベントに出展しているショップの場合は、主催者に未払いの事実を伝えることで、今後の出展可否の判断材料になる可能性もあります。

同じショップに未払い被害を受けた人がいないか確認し、共同で法的対応を検討するのも有効です。
集団で対処することで、相手に対するプレッシャーが強まり、支払いに応じる可能性が高くなるほか、様々な手法が取れるようになります。

SNSやブログで情報を発信することも有効ですが、名誉毀損や営業妨害にならないよう、事実ベースで冷静に書くことが重要です。
ただし、相手の業者に資金や時間がある場合、警察への名誉毀損の告訴(警察は告訴されると内容がどうであれ動かなければいけなくなるため事情聴取に呼ばれる)や、開示請求を経てスラップ訴訟(嫌がらせ目的の訴訟)を仕掛けられる可能性があります。

最終的には、きちんと法的に争えば負けることは少ないですが、対応に時間や労力を取られるため、発信する際はリスクを考慮し慎重に判断しましょう。

注意喚起

個人ブリーダーは店舗に軽く扱われ、泣き寝入りを迫られることが多いため、自らぶりくらTBMなどのブリーダーイベントで直接販売しない限り、店舗に搾取されるだけになりがちです。
単発で繁殖したり、自分用の生体を作る過程で余剰個体を放出する程度なら問題ありませんが、継続的にブリーダーとして爬虫類・両生類の繁殖を行うのはあまりおすすめできません。

そもそも、よほど計画的に運営しない限り、維持費や労力を考えると赤字になりがちです。
また、第一種動物取扱業の維持には住所の公開が必要になるなど、負担も大きくなります。

そのため、趣味の範囲で飼育しつつ、ホビーブリーダー同士の交換程度にとどめるのが無難でしょう。
余った個体は、ショップに引き取ってもらう程度の感覚でいるほうが、精神的な負担も少なく済みます。

それでもブリーダーとして活動したい!という場合は、今回のようなトラブルに巻き込まれないよう、以下の点に注意してください。

  • 売掛(後払い取引)はしない。

  • 信頼できる店舗以外とは取引しない。

  • 問題のある店舗は、ブリーダー・業者同士で情報共有する。

未払い・トラブルのリスクを最小限に抑えながら運営することが重要です。

また、困ったときは、相談には乗れるかもしれないので、お気軽にDMください。

その他

発生内容の記録

ほしい物リスト


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