夏を探して田舎歩き
ちょっと時間があったのでいつものようにカメラを持って散歩に出かけました。最近はすっかり暑くなり、鳥たちも大分暑そうにしています。家から外に出て水田のあるほうへ歩いている途中、薄紫色のきれいな花が咲いていました。よく見ると小さい甲虫がゆっくりと歩いていました。虫たちが少しずつ増え始めるこの時期に誰もいない場所でのんびりと暮らす虫たちをみて少し「夏」を感じたのでシャッターを切ってみました。と言っても写真では音は聞こえないので、どのような場所でどんな音がするのかなど、想像して見ていただけると幸いです。
関東甲信越はもう梅雨明けだとニュースで見ました。今年の梅雨は雨が少ないような気がします。去年は千葉で梅雨の時期を過ごしたからかもしれません。車のほとんど通らない道路に出ると葉っぱの上で肉団子を造っているアシナガバチを発見しました。田んぼ沿いの静かな道路には非常に暑くなっていたため、川から時折吹く風が心地よく感じました。木陰にいるアシナガバチは、川からの風に吹かれてゆらゆらと揺れていました。シャッタースピードが足りないので、風が収まるのを数分待ってやっととれた一枚です。
田んぼには太陽の光を遮ってくれる物は一つもありません。ところどころにたっている電信柱の陰をなるべく通るようにゆっくり、何か生命体はいないかと下を見ながら歩いていました。地下水か水道水かわかりませんが冷たそうな水が管の中から流れ落ちているのを見て、涼しさを感じました。春や秋、冬なら何も考えずに素通りしていましたが夏は冷たそうな物を見ると止まってしまいます。太陽の光を反射しながら流れる水と、突き出した管の下からしたたり落ちる水滴がきれいでした。水滴が落ちる瞬間を見計らって一枚撮って見ました。
田んぼの端にはガマズミが植わっていました。木陰で風にあおられて赤い実をゆらしている感じが夏っぽいきがしたので写真を撮りました。植物には目が着いていないのでどこら辺にピントを合わせるのが正解なのか非常に迷います。
誰もいない平日の田んぼには虫の声と風の音が大きく聞こえます。そんな中かすかに聞こえるカエルの声とホオジロのさえずる声が夏らしさをさらにあげていました。足下では小さなアマガエルたちが次々に水路へとダイブしていきました。
この時期、田んぼに水を送る水路は勢いを増します。ゆったりとした空間で水路の水だけが勢いよく流れていました。コンクリートで作られた道を流れる水は、音すら立てずに流れていました。
満足したので帰宅しようと元来た道を戻り始めたとき、足下に一匹のヒョウモンが止まりました。何ヒョウモンなのかはわかりませんがこの日は蝶を撮っていなかったため、一枚とっておきました。
久しぶりに散歩をするともうすっかり夏でした。春や初夏も良い出会いが沢山ありました。今年の夏も沢山の生物に出会えたら良いなと思っています。
最後まで見ていただきありがとうございました。