『LOVE LETTERS』って何??①
息切れカメレオン #4 リーディング公演『ラヴ・レターズ』の上演に先駆け、本公演で演出を務める井藤秀哉による作品解説を3日連続でお届けします💌
『LOVE LETTERS』って何??①
(物語概要と上演歴、作者の情報)
『LOVE LETTERS』は劇作家、演出家であるA.R.ガーニーによって1989年に初演された戯曲で、1930年代〜1980年代のアメリカの2人の男女の50年間にわたる文通をしたためた朗読劇です。暗黒の30年代から、戦時中の40年代、戦後の黄金の50年代、反体制的な60年代、失われた70年代、復活の80年代と、アメリカ激動の50年間を、互いを想いながらすれ違う、男女の瑞々しい恋物語です。
世界初演はコネチカット州のロング・ウォーフ・シアターですが、その後アメリカのブロードウェイで上演されると静かなブームが起こり、世界中で上演されるようになりました。日本では1990年からパルコ劇場にて上演され、34年に渡り、役者が代わりながら現在も上演を続けています。2017年9月の第469回目の公演まで訳・演出を務めた青井陽治氏が亡くなり、現在は青井氏の意志を受け継ぎ、訳はそのままで藤田俊太郎氏が演出を行っており、2024年の1月に行われた公演で第523回目を迎えました。
原作者:A.R.ガーニー
アメリカ、バッファロー生まれ。20年以上にわたりMIT(マサチューセッツ工科大学)にて文学を教える。2017年6月没。「ラヴ・レターズ」は1988年、ニューヘイブンのロング・ウォーフ・シアターで世界初演が行われた。 1989年にはブロードウェイ、エディソン・シアターに登場。さまざまなアンディーとメリッサに出会いながらロンドン、パリ、オーストラリア、デンマーク、 オランダ、アルゼンチン、ドイツ、そして日本と、世界各地で上演されている。
翻訳者:青井陽治
翻訳家・演出家。1969年、劇団四季演劇研究所入所。多数の舞台に出演すると同時に翻訳・訳詞・劇作も行う。1976年よりフリーとなり 、以後、海外戯曲の上演、ミュージカルの創作に独自の世界を築く。第3回湯浅芳子賞翻訳・脚色部門を受賞。第3回・第6回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。 2017年9月没。「ラヴ・レターズ」では、 1990年8月19日の第1回公演から2016年12月10日の第469回公演まで訳・演出を務めた。
(パルコ劇場 LOVE LETTERS 公式HPより引用)