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(1)知り合いづてにとにかく営業活動を実施する(シード期)

スタートアップ「シード期」の最初の記事です。
※シード期:一般的には「アイデアがあるが起業前」または「アイデアはあるが具体的な製品サービスがない段階」を意味します。

今回の記事は、課題(1)「知り合いづてにとにかく営業活動を実施する」です。

課題1とにかく営業をする2

①とにかく人に会う

2003年に当社創業後、まず最初に行ったことは「たくさんの人に会う」ということでした。
創業直後の株式会社エデュ・ファクトリー(アルー創業時の社名)は、事業内容が固まっておらず、具体的なプロダクト(商品・サービス)もありませんでした。「教育関係の分野」で事業を立ち上げよう、という方針しかありませんでした。

創業メンバー3名それぞれが、日々日中は人に会う「営業的活動」を繰り返し、夕方以降オフィスに集まり、事業アイデア・プロダクトアイデアを検討していました。

「営業的活動」と書きましたが、プロダクトがなくターゲットとなる顧客も決まっていないため、いわゆる商品サービスを提案する営業を行っていたわけではありませんでした。

創業前の段階から、少しずつ研修・セミナーなど教育コンテンツを作っていましたが、2021年現在の当社が主力としている企業向け研修で使えるレベルのものではなく、また顧客となりうる企業の人材育成担当者に会うこともできませんでした。

会社としての実績はゼロであるため、当時の私たちにできたことは「個人」を信頼してくれる人に会うことでした。

②「起業の報告」でアポを取る

学生時代に知り合った方、前職で知り合った方を中心に、連絡を取りアポイントメントをいただきました。アポを取る趣旨としては「起業をしたことの報告」でした。報告をしながら、何か事業の種になるきっかけをいただけたり、仕事を振ってもらえないかを伺ってまわりました。

こうした活動をしたことが、その後に繋がっていきました。
直接的に仕事にならなかったとしても「起業としたこと」自体について、応援をしていただける方が多くいらっしゃいました。そうした方からアイデアをいただいたり、人の紹介をしていただく等の広がりがありました。

③1日あたり3人の方に会いに行く

現在のようにSNS等がまだ無かった時代でしたので、私自身は当時の携帯電話の連絡先を全て見直し、少しでも仕事につながりそうな方がいないかをリストアップしました。
目標として、1日3人の方に会いに行く」ことを目的として、メールや連絡をしておりました。

一方で、アポイントメント獲得はそんなに容易なものではありませんでした。よく聞く話ですが、前職でのお客様等にアポイントメントを取ろうとしても、その方は前職の看板があって付き合っていただいていたケースもありました。前職の看板がなくなった起業後に、アポをご依頼しても会っていただけなかったケースも多数ありました。

これ自体は仕方がありません。起業直後は何もない状態です。そこから信頼に足りる、または会うメリットを感じていただけるようになるまで自分達を成長させることしか解決策はありません。

④サービス提供ベンダーの方とお会いする

上記のように手あたり次第連絡を取っていましたが、同時に出来る限り「教育関係」の方にお会いをしようとはしていました。

この段階では、直接の研修の発注者などにはなかなかお会いできませんでしたが、教育関連サービスを提供する方(サービス提供ベンダー)にお会いすることは比較的できました。そうした方から、教材開発の受託案件をいただいたり、企業の人材育成や人材採用分野での提案の支援のコンサルティング的な仕事をいただくこともできました。

サービス提供ベンダーの方々は、自社の顧客に対してサービスを提供したい・販売したいという目的があるため、その目的に役立つようであれば比較的お付き合いをしていただきやすいのです。

代表的なケースとしては、私は大学生時代に某採用支援サービス会社様が行っていた「就職塾」に通っておりました。その就職塾を運営されていたスタッフの方に訪問させていただいた際に「池田さん達はコンサルだったのだから、企画とか得意だよね。最近、企業の採用活動の説明会でグループワークをやることが増えているんだよ。でも自社ではそうしたグループワークを作ったりするのができないので、池田さんたちに企画をしてもらうことは可能かな?」というご相談をいただけたりました。

この採用支援サービス企業様とは、その後数年間、採用グループワーク制作ビジネスでご一緒させていただくことになりました。また詳細は別の記事でご紹介できればと思います。

⑤夜に訪問共有・事業検討をする

このように1日3件の訪問をしていると日中は営業訪問ばかりになります。訪問をすることで、様々な情報やアイデア・ネットワークや仕事のきっかけをいただけます。当社は3名の創業メンバーでしたので(毎日ではありませんが)1日3件×3名=9件の訪問情報が集まります。

この訪問の結果をメンバーで共有し、そこからの事業展開・検討への示唆を導き出していったことはとても有意義でした。この時点では「教育関係」という事業ドメインに関してメンバー全員ほとんど知見がない状態でした。
訪問からの学びをメンバー間で共有することで数倍のスピードで学習をしていくことができました。ドメイン知識が深まることで、事業内容検討の精度・解像度を高めることにもつながりました。

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本記事のまとめ

◆事業ドメイン・プロダクトが決まっていないタイミングではまず人に会う
◆アポの趣旨は「起業の報告」
◆応援・アイデア・ネットワーク・仕事のきっかけをいただける
◆1日3人に会うことを目指す
◆特にサービス提供ベンダー側の人は、比較的相談に乗ってくれやすい
◆訪問内容の共有を行い、事業検討につなげる

次の記事はこちらです!

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本記事を含む「シード期」の全体像を解説した記事はこちらになります。
シード期のスタート時点・主たる活動・到達地点について解説しています。よろしければぜひご覧ください。

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<「スタートアップ営業組織作りの教科書」をまとめて読むには↓>

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本noteでは別途アルーの「研修プログラム開発のストーリーとノウハウ」を公開しています。ぜひご覧ください。

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