帰国前夜

帰国前日、夜まで仕事がぎっしりだった。
自分が現場を離れる9日間、一日も無駄にならない様に出来る準備をした。

僕の役割の一つは現場が上手く回る様に準備と調整をする事なのだが、前回僕が一時帰国した時に予想より工事が進んでなかった事に落胆した事があったので、同じ轍は踏みなくない。

今日最後は、プロジェクトをサポートしてくれている会社の社長とのミーティング。Scottはkiwiだが30年マーシャル諸島に住んでいる。Marshalleseの奥さんとこれまた地元のしきたりに従い子沢山の彼は60人の地元の人を雇用しているビジネスマンだ。見た目はスキンヘッドのイカつい感じだが、ラグビー好きの陽気なkiwiだ。

彼とはラグビーの話で盛り上がるのだが、知り合ってからW杯2回あった。日本大会の時は日本の快進撃を自分の事の様に喜んでくれた。本物のラグビー好きは良いラグビーをするチームをしっかり評価してくれる。日本がボロ負けした南アフリカ戦は、一緒に観戦した。お土産にあげた日本代表ジャージを着てきてくれて、4年前の再現が見たくて一緒に応援してくれた。

コロナがあってガッツリ彼と仕事は出来なかったが、それでも資材調達のサポートを強力にしてくれている。支払いが毎回遅れてしまうのだが、お前の事は信じているから気にするなと言ってくれる優しい奴だ。驚くべき事は、めちゃくちゃ数字に強いと言う事だ。瞬間的にコストや体積など計算してしまう凄い奴だ。

今日はかなり無理なお願いをしたのだが、いつも何とかしてくれる奴なので面直で話をしにいった。彼は具体的な日にちを言ってそれ以降なら送れるかもしれないと検討してくれる約束をしてくれた。

こう言う繋がりを何人かと取れているのがこのプロジェクトで得た財産だ。国際の違う人としっかり話をして信頼関係を築いていくのはなかなか面白い。仕事を通して、もしかしたらこのプロジェクトが終わっても、たまに連絡を取る様な仲間が出来ると言う事だ。

そう考えると、この経験を積むことができるここでの暮らしもただ有難いだけだ。

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