シュラバラバンバ 【第十話】
正直、この話を読まれたくはない。恥を晒している。
しかし泥臭いやり取りを伝えろと言われている気がする。
10月29日(土)16時頃、納戸左側に通路が出来たものの、終わる気配は一向にない。遂に母が私を詰め出した。一部省略してお伝えする。
ねえ、これ今日終わらないけど、どうすればいい?→いや、空にして欲しい。→それは無理だから。→でも昨日同意してくれたよね?→そうだけど、これは多過ぎる。→(私は沈黙を守る)→黙っててもどうすれば良いのか、分からないよ。→いや、だから空にして欲しい。それしか言えない。
急に話が飛ぶ。
結局、捨てたらまた買わなきゃいけないものが出てくるでしょう?捨てたら結局買い直さなきゃお金がかかるよ?→言ってることがよく分からないよ。→(一部会話省略)→じゃあもう良いよ、全部捨てるから!!
遂に切れさせてしまった。
全てをゴミ袋に入れようとして、”もういいよ”と叫び出す母。するとリビングにいた父が反応する。
どうした?→もう良いよ、全部捨てるから→お前なに〜(母の呼称)いじめてんだよ!→いや、いじめてないよ。昨日同意してもらったからやってるんだよ!→何もオレは聞いてないぞ!
補足すると、本件に関しては父には同意を取り付けていない。伝えたら物事が進まないと判断したからだ。この様な展開は予測していたが、まずタイムリミットである火星逆行開始前に、まず着手してもらうことを最優先とした。父は続ける。
こんなに捨てる必要ねえよ、もったいない!
そう言い、父は母が物を詰めたゴミ袋を引きちぎり、リビングにぶちまける。怒りのボルテージは最大限。こうなると誰も止められない。ああ、恐れていたことが起きた。これは台風後に荒波へ向かっていくSUPそのもの。これで火星逆行開始(10月30日(日)22時30分頃)までに全てが終わらないことが確定した。私はリビングで立ち尽くすだけ。あーあ、全て終わりだ。これ以上火に油を注がない様に、黙る。あまりに刺激が強過ぎて、その後はあまり覚えていない。人間、都合の悪いことは忘れてしまう。
お互い、コミュニケーションの”コ”の字もない。醜いやり取り。私への信用のなさが垣間見える。また逆も然りだ。
10月30日(日)。日中何をしたか忘れた。残るのは絶望感のみ。やはり急過ぎるし、常識的に考えたら明らかに私の方が言っていることはおかしい。しかし、このままじゃいかんと思い、火星開始逆行直前の午後10時過ぎ、私が切り出し、夜に話し合いの場を持つ。本音を伝えられる様、メガネを外し、両親を前に、自身の体調と納戸の関連性を改めて伝える。側からみたら、家の片付かなさと自身の体調が関連するなど言ってることはただのオカシイやつである。そして父は切り返す。簡単にまとめると、
そんなことある訳ないだろ!そんなこと言ったら世の中の他の人達皆体調崩してるだろ!オレは絶対信じないからな!
と言った具合だ。風水という言葉に拒絶反応を示す。更に”久米島まで遊びに行きやがって”と言い出す始末。どう思われようと仕方ない。
申し訳ないが、詳細を覚えていない。ただ、私は訳が分からなくなり、
とにかく、最後のチャンスをください。
みたいなことを言ったことを記憶している。しまいには私まで泣き出す。
人は追い込まれると、”最後”なんて言葉を安易に用いる。
ずっと偉そうに書いておきながら、このザマである。
ああ情けない。夜も更ける。