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「今あるものにこだわるな。」


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変化は人生の醍醐味。


変化に恐れないためにはどうすればいいのか知りたかったら読んでみて!


では、本題。


ユヴァル・ノア・ハラリ著「サピエンス全史 下」を読んだ。


数日前紹介した上巻では、ホモ・サピエンスが食物連鎖の頂点に立てた最大の要因は、超柔軟な言語だと書いた。


さらに超柔軟な言語は、

伝説・神話・宗教・企業・法制度・国家・国民・人権・平等・自由

といった「虚構」を作り出せるようになり、見知らぬ多くのホモ・サピエンス同士が協力できるようになったんだ。


そして、世界は虚構で溢れているから、何が虚構かを理解することが大切だと書いた。



下巻も引き続き宗教や科学革命など、鋭い歴史の考察がされていて面白い。


ただやっぱり下巻の最大のポイントは、未来についての考察だ。


著者は、

サピエンスは、どれだけ努力しようと、どれだけ達成しようと、生物学的に定められた限界を突破できないというのが、これまで暗黙の了解だった。

だが二一世紀の幕が開いた今、これはもはや真実ではない。

ホモ・サピエンスはそうした限界を超えつつある。

ホモ・サピエンスは、自然選択の法則を打ち破り始めており、知的設計の法則をその後釜に据えようとしているのだ


と書いている。

さらに、

私たちが真剣に受け止めなければいけないのは、歴史の次の段階には、テクノロジーや組織の変化だけではなく、人間の意識とアイデンティティの根本的な変化も含まれるという考えだ。

そして、それらの変化は本当に根源的なものとなりうるので、「人類」という言葉そのものがその妥当性を問われる。


と続ける。


つまり、


テクノロジーが発達し生物学的な限界を突破しつつあるのが現代のホモ・サピエンスで、いずれ特異点に至る。


そこに到達してしまえば、もはや現代人のような「人間」でも、これまでの延長線上にもない、「人間」が誕生する。


と書いているんだ。



人によってはアイデンティティが根本的な変化を起こすことは恐怖と感じるかもしれないけど、俺は著者のこの考察を読んでスゴい楽しみになったんだよね。


それに、未来は予想なんて全くできないから、今あるものにこだわる必要は無いなと思った。


だって「人間」が変わるレベルの変化が起きたら、今あるものなんてほぼ全て変わるんだからね。


もちろん、いつ特異点に到達するのかはわからない。


俺が生きている間は到達しないかもしれない。


ただ、これだけテクノロジーが発達していると考えると、

もっと変化する、もっと新しいものが生まれるってことだけはわかる。


だから今あるものにこだわる必要はないんだよね。



たとえば職業。


今でこそYou Tubeやインスタが職業になるとは誰もがわかっているけど、10年前にこれを信じる人がいただろうか。


それにこれは日本にiPhoneが上陸した2008年のニュース。


今でこそ当たり前だから、タッチパネルの説明をするあたり何か笑えるんだけど、これはまだ12年前だからね。


そう、テクノロジーが発達しつづけているこの時代は、


今までに無かったものがすぐに出てきて、それがあっという間に常識になるんだ。


むしろ、今無いからこそチャンスかもしれないんだよね。


限界を突破したホモ・サピエンスがどうなるのかはわからないけど、


変化は必ず起こると理解して、今あるものにこだわりすぎない余白を持とう。


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