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【ドラクエⅢ②】なぜ勇者達のゴールドの表示は、1つだけなのか?【確定申告】

□あらすじ


勇者は、冒険の前に会社を設立していました。
勇者は、代表取締役に就任し、役員報酬を0円でしていました。
勇者は、冒険の後、法人税を支払っていたのです。
今回は、代表取締役の大切な仕事、役員報酬の決め方についてである。

□役員報酬を決めるのは、難しい

法人を設立した際、社長が一番始めにしなければいけない仕事。
それが、自分の給料を決めることである。
これが、本当に難しい。その理由は2つある。

①会計期間内に役員報酬を増やせないから。

将来の売上は、予測できない。
まだ見えぬ売上の前に、自分の役員報酬を決める必要がある。
ところが、役員報酬を決めるには,法律がある。
「事前に」「決算期間内は、毎月固定に」しなければならないのだ。
会計期間の途中で、役員報酬を増やすことが出来ないのである。
利益が出そうだからといって、遡って役員報酬を増額することは、禁止されている。
増やすタイミングは、年一回の決算が終わった後。株主総会を開くときである。
誰だって、売上が伸びたら、自分の給料を増やしたい、という考えになるが、それが出来ない。
この法律が、役員報酬の決定を難しくしている。

②利害関係者が増えるから

もう一つの理由は、利害関係者が増えるからである。
法人を設立するということは、別の人格が生まれるということでもある。
利害関係者が増えると、皆が満足する答えがなくなってしまう。

(問題1)法人が望む役員報酬の金額はいくらだうか?
それは「0」円である。役員報酬を払わなければ良いのである。
これを選んだあなたは、文字通り「勇者」である。
よっぽどの赤字会社で無い限り、こちらを選ばない。

(問題2)代表取締役が望む役員報酬の金額はいくらだろうか?
それは、もちろん多ければ多いほど良い。
法人の利益と、社長の収入は関係ない。
社長の収入は、多い方が良いに決まっている。
もちろん、払えるのが前提になるけれども。

つまり、会社と代表取締役の両方が望む、役員報酬はない、のである。

□答えがない問題は、納得するしかない

答えがない問題を、考えすぎるのは無駄である。
こういう問題は、納得するしかない。
そのための、一つの基準点はある。
累進課税を知っているかどうか?である。

所得税の税率(国税庁のHPより)

具体的に言えば、所得が900万円を超えると、所得税率が33%を超える。
この辺から、所得税の納税額が大きく変わってくる。
役員報酬を増やすと所得税、減らすと法人税が増える。
所得税と法人税、どちらで払うことに納得すれば良いのだ。

現実世界で、勇者みたいに、役員報酬を0円にする必要は無い。
あなたが、勇者になる必要はないのである。

<次回作>


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池松孝一郎/予祝占い師/予祝税理士/イクメンドクター
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