「何を書くか?」悩んだとき、元気は「物語づくり」から湧いてくると思う
先日、嶋津さんの番組でお話しさせて頂きました。その時間はとても楽しくて一生の記憶に残る思い出になりました。それは文章を書く者たちが『何』かを分かち合えたからだと思います。その時から思った事を綴っておきたくなりました。これは2人への手紙なのかもしれません。
2020/10/29 #文章でまた会おう FMちゃお79.2「嶋津亮太の 教養のエチュード」公開番組収録
◆嶋津亮太
「教養のエチュード賞」主催
◆仲高宏
あなたのnote読みます「noteの休日」主催
◆池松潤
恋愛小説家「金曜トワイライト」主催
みんな疲れている
コロナ禍でリモートワークとか、ジョブ型雇用とか、デジタルトランスフォーメーションとか忙しい。変化はチャンスと言うけれど、ルーティーンを変えなきゃならないし、見えない未来は何を信じればイイのかわからない。
そんな時は優しくマッサージされる文章に人気が集まりやすいですね。心の痛みとか、どうしようもない不安とか、自分のチカラでは何ともならない無力さは「疲労を忘れさせてくれる文章」を望む方向へ向かっている感じがします。
SNSは時代の鏡だからでしょうか。疲れた人や、何らかのトラブルを抱えている人は、SNS空間から離れていってるように感じます。
去年の今頃は、noteもTwitterも盛んに発信してた人も、この半年全く更新してないのは珍しくありません。
長く続ければイイとは思いませんが、継続は何よりも自助努力で出来る事なので、なんか無念感が漂います。
時代の変わり目には、いつの時代も似たようなものなのかもしれません。だから、生真面目な人ほど、ついつい正解を求めてしまうのでしょう。
正解が無い時代の答えは「行動」ではないだろうか
名も無き人たちがこの国を支えてきました。NHK番組・プロジェクトXや、プロフェッショナルなど。有名ではなくても、弛まぬ努力と情熱で何かを積み重ねてきた人たちがいます。今も変わらず名も無き人たちで世界は作られている。SNS空間に触れているとその事を忘れそうになります。
困難はいつの時期にもあって、何を目指したいのか?とか、何を分かち合いたいのか?を語り合えて心が通じて元気があれば、何とかなるものだと信じています。
がしかーし。なかなかそういう気分にならない人たちが増えてる気がします。それは前述の生真面目さから来ているのではないでしょうか。
正解を求めるばかりに、望まない方向へ進んでしまう。答えにすがるから混迷に溺れる。自信が湧かない。心の隙間が広がって止めどもなく不安が湧いてくる。
そういう時、私は気持ちを切り替えるのではなくて、全てが原始時代に戻ったと考えるようにしています。分析したり考察したりしても、新しい勇気や、興味深い視点は湧いてきません。大丈夫か?ってくらい妄想したり、ぶっ飛んだ思い付きを吐き出してみる。そんな奇天烈な行動が今の時代にはちょうど良い感じがしています。時代の変わり目だからかもしれません。
『馬鹿者、よそ者、若者』が変える。とは誰ともなく出た名言ですが、移住者としての経験から、その通りだなと感じることが多かった7年でした。
変われない。変わりたくない。変わらない。
変わらなければ。変われるだろうか。変わりたい。
「誰もやった事がない時代」「答えのない時代」には、行動で示すことが答えなのではないでしょうか。
行動は動機や責任が伴います。行動姿勢が周囲に影響を及ぼして、それが「何か」の原動力となると思うのです。
そして、優しくなりたい。。。
しかし優しさには強さが必要です。優しい気持ちは逞しさから生まれるのだと考えます。
強さは外向きにつかうものではなく、内向きに使うものだと教わってきました。しかし暴漢に襲われたり危機には立ち向かう必要がある。そのための強さがいる。
いまの時代は、母性のユートピアも必要ですが、父性の逞しさが希少な感じがします。母性と父性は両輪の輪だと思うからです。まぁ。夫婦生活に失敗したワタシが「どの口で言うのか」状態ですが、半世紀生きてきて正直に感じることです。
「何を書くか?」よりも「何を問うか?」
文章を書ける人は世の中の何パーセントでしょう。私の周囲には10パーセントもいません。ぜひ機会があればnote編集部の方と一緒に調べてみたい興味深い事です。
文書(過去の事実)を書ける人はたくさん居ます。会社の報告書や、人事面談の時の書類とか、組織に関わっていれば文書は書かねばなりません。
文章は文書とは違って、事象(事実)と心象(目に見えない風景)を描く事です。文章には写真には映せない景色があります。録音では描けない心に残る時間があります。建築できないけど分かち合える空間があります。文書と文章は違うものだと思うのです。
検索すれば「すごい文章を書く人」が目の前に登場するので、自分の執筆スキルの低さや、才能の無さを実感してココロが折れる人もいるでしょう。ネットはすべてをフラットにしてしまいました。上を見ればキリがない。
黒歴史を「検索される恐怖」より、「検索する絶望」の方が大きくなっている。だから、文章を書ける人は「書ける希少性」をもっと感じてほしいと思います。
上をみると「凄い書き手」の絶壁が見える。そうすると「何を書くか?」は息詰まるようになります。「あの人みたいには書けない」を感じると、気持ちに暗雲が垂れ込めて、微かな希望の光も見失うようになります。
それから「note陸の孤島・問題」は相変わらず存在していて、書いたのに読まれない。半年くらいは頑張るけど更新し無くなるヒトも多いと感じます。(レーダーチャート式アウトプット診断を通じて1万本以上のnoteを読んできて感じる事です)
その場合は「誰が書くか?」に影響を受けてしまい「何者でもない自分は読まれないだろう無力感」に包まれるようになるでしょう。私も3年前はそんな状況でした。noteもTwitterもフォロワー数はゼロでした。周囲にnoteもTwitterもやってる人はいませんでした。
だからお伝えしたい事は「何を書くか?」よりも、「何を問うのか?」ではないかと思うのです。
「何を問うか?」の「視点」を持つことは、「みんなに問いかける文章」であり、「みんなに読んで欲しい文章」とは違うものだと感じます。
「みんなに問いかける文章」からは対話が生まれます。しかし「みんなに読んで欲しい文章」はBuzzらないと読まれないので、自分に無理をしてでも「目立つ文章」を工夫するようになるのではないでしょうか。
そもそも「そんな文章を書きたくて」始めたのでしょうか。「こう書けば●●人までフォロワーが伸びました」とか「こうすれば読まれるようになりました」とか、そういう類いには辟易としているのは私だけでしょうか。
元気は「物語づくり」から湧いてくる
私自身、書くには4つの種類があると感じます。どれが良いとかではありませんが、書く効能には4種類あると思います。
① 書く⇒内省する(自己納得)
② 書く⇒出会う・繋がる(安心・快感)
③ 書く⇒わかちあう(共鳴・共感)
④ 書く⇒新しい何かを生みだす(創造・無形資産)
「何を書くか?」は誰のために書くのか?で変わります。誰をイメージして「何を書くのか?」で伝わる文章か、伝わりにくい文章か決まるのだと思います。
「何を問うか?」は、誰かに語りかけることから始まります。対話構造があるのです。「余白」があるとも言い例えられるでしょう。
「何を問うか?」は、日記ではありません。自分語りでもありません。「物語を生みだす」プロセスだと思うのです。
「伝えたくて、伝えたくてしかたない」気持ちを、そのコトバを使わずに文章にする。ストーリーテリングを書く。そうすると物語になる。
ストーリーテリングとは、伝えたい想いやコンセプトを、それを想起させる印象的な体験談やエピソードなどの“物語”を引用することによって、読み手に強く印象付ける手法のことですが、それができると、物語をつくる書き手になると感じます。
▼「何を書くか?」
▼「何を問うか?」
▼「ストーリーテリングするか?」
▼「物語づくりするか?」
「サピエンス全史」歴史学者・哲学者のユヴァル・ノア・ハラリ著にも書かれていますが、物語を創れたホモサピエンスが、ピテカントロプスを超えたように、「物語づくり」は、私達の未来を切り拓くスキルなのではないかと感じています。
「Buzzる」とか「フォロワー数」とかに通ずる「書いたならば読まれたい」「読まれたら多くの人に認識されたい」という流れは止まらないでしょう。それは欲望だからです。避けて通れません。
だとしたら消耗戦とも言える、可処分時間・争奪戦軸の「何を書くか?」はやめて、10年後の記憶に残る軸である「何を問うか?」⇒「ストーリーテリングするか?」⇒「物語づくりするか?」へ視点をシフトしていくことが、「健やかに書く事を続ける」に繋がる気がします。
「何を書くか?」悩んだとき、元気は「物語づくり」から湧いてくると思う。
これは、嶋津さんと仲さんと一緒にラジオ番組で語ってから思ったことです。お二人と出会った奇跡と、語り合い分かちあった時間に感謝したいと思います。また語り合いわかち合いましょう。
#クリスマス金曜トワイライト
11月13日金曜日トワイライト時間帯UPから
クリスマス金曜トワイライト
池松潤・書き下ろし「3本」がはじまります。
1本目⇒11/13金
2本目⇒11/20金
3本目⇒11/27金
FMクリスマス金曜トワイライト やります!
そこで、クリスマス金曜トワイライト・イベントの一環として【FMクリスマス金曜トワイライト】をスタートします。第一回は11/14(土)を予定してます。
▼キャスト
・メイン・パーソナリティ
恋愛小説家・池松潤
https://note.com/ikematsu/n/n11fa24847e99
・パーソナリティ
ダイアログデザイナー・嶋津亮太さん
https://twitter.com/ryotashimadu
https://note.com/ryotashimadu
・各曜日パーソナリティ
火曜日・クニミユキさん
https://twitter.com/kuni_miyuki
https://note.com/deeeleee
木曜日・カトウマサコさん
https://twitter.com/masakokato1
https://stand.fm/channels/5ec418def654bbcab4a0b2e6
土曜日・嶋津さんと池松で配信します。ゲストお呼びするかもしれません。
※こっそりDMしますのでよろしくおねがいします。
まだ色々決まってなくてドキドキして走りながら考えてますが、11/13にお伝えできる範囲の【予告】をしますので、もう少々お待ちください。
◆「クリスマス金曜トワイライト・イベント」とは
note上で行う、「恋愛小説をリライトした作品」を、
クリスマスシーズンに行う表彰式イベントです。
※恋愛小説・金曜トワイライトとは・・・
池松潤が書き下ろしたオトナの恋愛小説
7月~9月の毎週金曜日に配信されました。
初回10月の開催では1週間で48件の応募がありました。
参加者および、各参加者のフォロワーによるSNSによるシェア拡散がされて、note公式編集部にピックアップされるほどのヒット企画になりました。
まったく新しいタイプのイベントです。
▼詳しく書いてあるプレ予告はコチラ▼
ではまたnoteでお会いしましょう。