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「書きたい」と「読まれたい」は違う。誰の為に書くのか?が一番大事ではないか

書く事に悩みがちなヒトへ、わかっちゃいるけど、書くと見失いがちな事を書き記しておきたくなった。

アウトプットは多種多様だけと、文章を書くのと『写真を撮る』は違う。文章は簡単にアウトプット出来るようにはなったけど、色々な種類がある。

池松潤(いけまつじゅん)
福岡移住⇔東京。情報発信学/ 講演家/ アウトプットLAB主催 / サイボウズ式第2編集部所属。慶応義塾大学卒業後、大手広告会社員時代に雑誌コラム連載・ビジネス書を執筆。※登壇・イベント情報は⇒コチラ


1■学校で書く文章

感想文、作文、卒業論文、レポートなど様々な文章があるけど、フォーカスされているのは『学校の先生に向けて提出』な文章だと思う。だから、社会に出て書く文章とは違うし、人に読んでもらう文章とも違う。興味深いのは、『私の夢』とか未来に関する文章は小学生時代には書くけど、社会人になると全く書く機会が無くなる事だ。


2■業務で書く文章

報告書、レポート、計画書、企画書、提案書、人事査定書類、職務レポートなど、様々な文章があるけど、ほとんどは限定された相手に対して目的を持って書く文章だと思う。基本的には過去の事実を書く文章であり、未来予測の場合は、論拠やデータを中心とした積み上げ型の文章を書くことが多い。情緒的や、エモい文章は求められる事はまず無いし、noteに書く文章とは全く違うと思う。#comemo タグが付いているニュースピックス的コメント風な文章にはこの傾向が強い。そりゃそうだよね。業務モードの文章だから。


3■お金を貰って書く文章

ライターコラム、有料無料雑誌のページなど、出版社やウェブマガジンがお金を払って依頼する文章などは、金銭が発生する文章なので、個人が個人責任で書く文章とは違う。基本的には、読んで楽しんでもらって『購入』や『行動変容』まで導く事でメディア価値が出るので、経済活動文章になると思う。ターゲットや用途によっては、情緒的に書く事があっても経済活動文章であれば、ライティング費用が発生するわけで、書く相手と介在する人が生じる文章だと思う。コレはウェブマガジンの勃興と紙メディアの凋落により広まった経済圏だと感じるけど、読まれるプラットフォームによって、読むモードも違うので、書く文章も違う風になると思う。


4■好きで書く文章

もともとブログや、ミクシィで文章を書く人は多数発生していたけど、このところ英語圏でのmediumや、国内だとnoteなどの新しいプラットフォームによって、長文を書く人が生まれたのだと思う。

プロアマに関わらず、参入障壁は低いので、誰でもが自由にアウトプット出来るようになった。今後も文章スキな国民性も反映して増殖していくと思う。

しかし好きで書く文章は、レベルや量も多種多様で、文章カラオケとも言える様相を呈している。コレはイカ天バンドで楽器演奏者が激増した時代に似ていて、やがては「プロ」と「過去プロ目指した層」に分かれるのは必須だと思う。例えるならば「文章執筆の青春時代」繁栄と勃興期なのかもしれない。

「成果を出しているヒトが文章を書いてる」場合と、「成果を出そうと文章を書いている」場合の違いに「壁」は依然としてあって、「有名か無名か?問題」はついてまわると思う。そこでの処し方は、変化してるけど。


5■誰かに役に立ちたい文章(貢献文章)

SNSネイティブ、ソーシャルネイティブな世代の登場によって、顕在化してきた「新しい文章形態」が「貢献文章」だと思う。単なるお得なメリットのある文章だけでなく、出版社などが介在しないが故に「自由で」「縛りがなく」「愛情が溢れる」「有益な」「共感できる」文章が誕生している。

ここでは、出版社やWEBマガジンが介在しない事が大事なのではなく、「書き手」と「読み手」の際が消失してしまっている点が特徴的な「文章」なのだと思う。「文章のプロ」の意味が「紙の時代」とは異なるのは、こまかい技術論では無くて、前述の読者と作者の「際」が存在しない前提で「読まれる文章」だからだと思う。

この領域は、英語圏ではmedium、国内ではnoteの独壇場で、いま最も成長性が高く、クリエイティブクラス界隈を中心に拡大しているように感じる。情報アウトプット関連は、いま一番の成長領域だと言う事はnoteを使っているヒトには伝えるまでも無い。問題は、クリエイターにとってその出口戦略がまだ明確に見えない事だと思う。見えているのは、元々凄かったヒトな訳で、書いて売れたスーパースターは少ない。それほど世の中甘くは無いと言う事だと思う。


6■書かずにいれられない文章(偏愛文章)

偏愛や熱狂のなかで「本質的」「熱量高い」「詳細な視点」をもって書かれている文章で、「同人誌」や「深夜ラジオのお手紙」古くは「はみだし・ぴあ」などの限られた領域でのアウトプット方法しか存在しなかった。他に会っただろうか?もしあれば、コメント欄で教えて頂ければ幸いです。noteで盛り上がっているのはこの分野だと思う。それは「繋がりやすい」し「繋がって何かを共有する」なメリット・報酬体系が作りやすいからかもしれない。

この領域現場に一見近そうでいて、一番遠いのは「紙の出版社」だと思う。「書かずにいれられない文章・執筆人」を広く知らしめるには「拡散力」が足りず、「編集力」の付加価値が発揮するには「手前の段階」が必要になり社内で「売れるか?」を説得するにはフォロワー数しか指標が無い為だと思われる。

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7■誰の為に文章を書くのか?

フォロワー数、PV数、いいね数、どれも自分のエゴである。数字はあくまでも結果に過ぎないし、対してあてにもならないと感じる。「トークイベントに来てくれるか?」とか「お金を払って書籍や物販を購入してくれるか?」とか「無料でも参加しに足を運んでくれるか?」が大事で、その手前の行動変容はプロセスの数字だと思う。

だから、いま自分の「何」のために書いているのかを明確化させないと「自分のためにならない」文章を書き続ける事になると思う。200本note以上を書いてわかった体験を通して感じることである。(あまりに多いので、多くを下書きに戻しました)

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8■文章を書く「循環・環境」を考える

机上で「書く」「読む」だけのサイクルに入っている時は要注意だと思う。

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「文章を書く」には「読んで」「書いて」「行動して」「出会って」「考える」そしてまた「書く」というサイクルが大事だと思う。これも200本以上書いてわかった体験を通じて感じた事です。

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文書を書くのは自由です。自由で楽しく書きたいのが願いだとすれば、その環境を作るのも大事でしょう。書く人が楽しくなくて、読む人が楽しいわけがありません。諸説あると思いますが、これだけ変化の激しい時代なので、過去の執筆の栄光はあまり役にたたず、いま何を書けるか?今何を書きたいか?そして何を問うか?が大事なのだと痛感しています。


ここまでお付合い頂いたあなた。今日も貴重な時間を割いて読んでくれてありがとうございます。またnoteでお会いしましょう。


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Jun Ikematsu / 池松潤
チップありがとうございます! よい日をお過ごしください。